男性向けマンガも女性向けマンガも読むが、最近は若いマンガ家の絵柄についていけない……くすん、歳を取った証拠かも知れない。
よしながふみの『大奥』第3巻。一年に一冊しか出ないけど、待っただけの甲斐がある、数少ない作品だ。
大奥 第3巻 (リンク先はamazon.co.jp)
設定が、徳川第3代将軍家光の代の江戸なんだけど、男子しか罹患しない流行病によって男子の数が極端に減り、家光将軍の影武者は彼の娘、大奥は貴重な男たち、というトンデモなのだが、その舞台装置をつくってまで描きたいのは何かということを第1巻から考えながら読んでいる。
この人のボーイズラブ作品は、BLジャンルが苦手なので読んでいない。『西洋菓子骨董店』『愛すべき娘たち』『愛がなくても喰っていけます』ぐらいだろうか……おっと、週刊モーニング連載のホモカップルの安くて美味しい手作り夕食の話『昨日何食べた?』も一応読んでいるっけ(^^ゞ。
でも、『大奥』ほど、人はなぜ生まれてくるのか、男とは女とは、政治とは、歴史とは、と考えさせてくれる作品は、この人の作品の中では他にない。第3巻も、ベストセラーになって欲しい。