ネタは降る星の如く

とりとめもなく、2匹の愛猫(黒・勘九郎と黒白・七之助)やレシピなど日々の暮らしのあれこれを呟くブログ

立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」第47回

2005-09-30 21:52:41 | 時事
立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
第47回 霞ヶ関キャリア官僚が明かした小泉「ポスト郵政」の本気度


ところが小泉首相は、ポスト郵政についてほとんど語るところがなかった。政府系金融機関の改革、三位一体改革、公務員制度改革、年金、医療問題などなど、アイテムとしてはいろいろならべてみせたが、その中身はというと、何もなきに等しかった。どれもこれも、これまで何度も口にしてきた、お題目的なやる気をみせただけである。


 たまたま半休を取って自宅にいる必要があったのでテレビで国会中継を見たのだが、同感。

 以下、立花隆に語った某キャリア官僚の証言。

「それは、たしかにあの計画には、いろいろ並べられてはいましたよ。だけど、それが小泉首相が本当にどうしてもやりたいという政策を並べたのかとどうか。私にはそうは思えないんです。だいたいあの人は、真剣に政策の話をすることがほとんどない人なんです」

「もちろん、郵政民営化だけは別で、それは熱心に語ります。だけど、郵政以外の政策の話を、小泉首相の口から直接に、オレはこれをどうしてもしたいんだという形で聞いた人は誰もいないんじゃないかな。郵政以外、あの人は本質的に興味がないんじゃないかな。だから郵政が終わったら、あの人は、本当に総理大臣なんか窮屈なばかりだから、辞めてしまいたいと思っているんじゃないかな」


 郵政民営化の中身についても空っぽだと思うのだが……それはともかく、郵政民営化以外に何も考えていない首相を再選させた選挙民は、一体何を選択したというのだろう……そういう首相に超権力を持たせてしまったことのツケは、我々選挙民が払うことになるのだが。



首相参拝は違憲

2005-09-30 11:46:36 | 時事
とりあえずクリップ。

首相参拝は『私的』 東京高裁 憲法判断せず控訴棄却

小泉首相の靖国参拝は違憲…大阪高裁が高裁初判断
「首相の靖国参拝は違憲」大阪高裁判決、賠償は認めず
首相の靖国参拝は違憲 大阪高裁判決

首相「靖国参拝、なぜ憲法違反か理解に苦しむ」

第20条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。


靖国参拝訴訟判決要旨 大阪高裁
【各参拝の違憲性】

 本件各参拝は、宗教団体である靖国神社の備える礼拝施設である神社本殿において、祭神に対し拝礼することにより、畏敬(いけい)崇拝の気持ちを表したもので、客観的に見て極めて宗教的意義の深い行為というべきだ。また各参拝は、首相の職務を行うについてなされた公的性格を有するものだ。小泉首相は、3度にわたって参拝した上、1年に1度参拝を行う意志を表明するなどし、国内外の強い批判にもかかわらず実行し、継続しているように、参拝実施の意図は強固だった。以上は一般の人も容易に知りうるところだった。

 国は靖国神社との間にのみ意識的に特別のかかわり合いを持ったというべきで、一般人に対して、国が靖国神社を特別に支援し、ほかの宗教団体とは異なり特別のものであるとの印象を与え、特定の宗教への関心を呼び起こすといわざるを得ず、その効果が特定の宗教に対する助長、促進になると認められる。

 これによってもたらされる国と靖国神社とのかかわり合いは、わが国の社会的・文化的諸条件に照らし相当とされる限度を超えるというべきだ。

 したがって、本件各参拝は憲法20条3項の禁止する宗教的活動に当たると認められる。


憲法とは国民をではなくて権力の側を制限し拘束するものであることを改めて感じる。

パンダの親指

2005-09-29 22:45:06 | 雑記
ふっと、すごく印象的な言葉を思い出した。「パンダの親指」。

その直接の説明ではないけど、以下のブログが結構読み応えあったのでリンク。
イヌの親指はあったりなかったり? 

スティーブンJグールドの原典でなくて別の本を読んで「パンダの親指」のことを知ったのだが(何の本だったか忘れたが、「100匹目の猿」と同じぐらいにキーワードが印象に残った)非常に興味深かった。

要は、一旦退化してしまうと、必要な機能であっても退化してしまう。パンダの親指はどんな理由だったか忘れたけど、退化してしまった。しかし、そのままだと好物の竹を握って食べられないから、代わりに6本目の指のような器官が発達する。6本目の指の方が親指より不自由なのだが、退化と進化の流れは不可逆だという話だと記憶に残っている。

人間の歴史も、「パンダの親指」かも知れない。同じ過ちを繰り返す愚もあるけど、同じ過ちを繰り返すまいとして、かえって不自由なことをしたりして……(汗)。

友人の訃報に合掌

2005-09-21 21:18:37 | 日常
 もう20年来の付き合いとなる友人のひとりが今朝亡くなった。

 齢は10才近く上だっただろうか。昨年、ガンで入院し、一旦は退院したと訊いていたのだが……。

 離れて暮らしている友人なので、最後に会ったのは彼が大坂に旅行でやってきた3年ほど前のこと。以後、何度か、一行ほどの携帯メールをもらったりしていた。

 合掌……。

『ドラゴン桜』最終回

2005-09-16 23:39:43 | 日常
今シーズンで一番面白かったドラマ。原作も読んでいるけど、ドラマはドラマで面白いつくりだった。

TBSテレビ ドラゴン桜

 龍山高校の特進クラスそれぞれの受験生がどうなったかは、本編を見た人のお楽しみとして。

 受験生6人の人生の選択、弁護士・桜木の選択、井野真々子先生の選択、それぞれが面白かった。余りドラマくさくなくて、けっこうリアルだった。そして、人生を諦めるなというメッセージが、びんびんと伝わってきた。

 一筋縄ではいかない、元暴走族にして弁護士の桜木、阿部寛が原作のイメージ以上によかった。長谷川京子の井野真々子先生は原作のキャラクターとだいぶ違うけど、いいキャラクターだった。

『「カチン」ときたときのとっさの対処術』植西聰

2005-09-16 20:06:41 | 読書
『「カチン」ときたときの とっさの対処術』植西聰(ワニ文庫) リンク先はamazon.co.jp

 腰帯の「心がグサリ!!と傷つく前に」という惹句に惹かれて購入。もともと対人関係は苦手な方で、攻撃されると感情的に反撃したり口を閉ざしたり、できてないことを指摘されると言い訳に走ったり、人間ができていない自分のために買った。

 同時に、すぐ切れるマネジャーについて上司から相談案件が入ってきたり、近親に私以上に対人関係の対処が下手で鬱病になる近親を抱えていたり、攻撃的なコミュニケーションへの対処と自分の感情のコントロールという課題は、自分ひとりの問題ではないと思いつつ、昨日から一気に読んだ。

 難しいことは書かれていない。カウンセリングの専門家が書いた、実践的な本だ。が、自分の感情は自分が選んだ結果だというセオリーを押さえつつも、無理な仕事を要求する上司や、失礼なことを言う同僚、自分の存在を無視する会議にどう対処するか、具体的で実践的なアドバイスが出ている。

 少なくとも、上記のようなお悩みを抱えている人には推薦書。反撃してかえって相手の思うつぼにはまったり、自分ひとり耐えていればとストレスを抱え込んでしまうよりは、人生を生産的に生きられる。

『アメリカの行動原理』を読了

2005-09-15 20:11:42 | 読書
『アメリカの行動原理』橋爪大三郎(PHP新書)

 特にアメリカの政治・軍事・外交・経済における価値観・世界観を中心に解説した新書。講演録がベースなのか、口語体になっていて読みやすい。地政学や歴史に始まり、憲法や中央政府と地方政府の関係など。

 こういう時期だからこそ、アメリカという国の価値観や世界観を押さえておきたかった。びっくりするような話はないが、中央政府と地方政府との関係や法体系のベースになっている考え方など基本的なことを押さえることができた。

大前研一「『産業突然死』の時代の人生論」 第8回「『郵政選挙』で頂点に立った日本人の集団ヒステリー」

2005-09-13 08:57:38 | 時事
 ……この記事、選挙前に紹介したかった(嘆息)。更新かかっているのを発見したのが昨日だったもので。

大前研一「『産業突然死』の時代の人生論」
第8回「『郵政選挙』で頂点に立った日本人のヒステリー
事実を根拠に議論を戦わせ
そこから実態をあぶり出す

マスコミは企業を叩くだけ
集団IQが低い日本という国


郵政改革の何が核心で、どんな目標を達成しなければならないかはそっちのけで、新聞もテレビも「刺客」「くの一」「ホリえもん」「YESかNOか?」報道に血道をあげている。内政、外交とも手詰まり状態で、郵政改革の展望も何ら説明能力を持たず、苦肉の策で衆院解散をしたにすぎない小泉首相を「決断力に富む」「男らしい」と大衆は勝手に妄想して、今や支持率はかえって高まっている状態だ。欧米列強から追いつめられてパニック状態になり、三国同盟締結から太平洋戦争にひた走った過去の歴史から、この国民集合体はどう進歩しているというのだろう。むしろ、集団としての判断能力は劣化しているのではないか。


 小泉批判はここだけなんですが、ポイントは同感です。

 それにしても、私の気のせいなんでしょうか。選挙が終わってから、週刊誌などで小泉批判的な記事が目立つようになりました……これって、じゃんけんの後出しじゃないですか。マスコミも、たちが悪くなるばかりです(嘆息)。

小選挙区制のマジック

2005-09-12 09:22:42 | 時事
 一夜明けて。

2大政党の流れは不変 大勝は小選挙区の特性

 これが小選挙区制の怖さだ。自民党の候補が全国の選挙区で集めた票は民主党の1・3倍にすぎないにもかかわらず、2・7倍の議席を獲得し、歴史的な大勝を果たした。ちょっとした風が“地滑り的勝利”につながる制度の特性がくっきりと表れた格好だ。自民党は民主党の追撃を食い止めたかにみえるが、移ろいやすい無党派層が今回の衆院選で自民党を押し上げたといえる。民主党にも逆転のチャンスは常にあり、2大政党制の大きな流れはむしろ不変だろう。


自民圧勝、得票率と議席数がかい離する小選挙区制
 今回の衆院選小選挙区の有効投票総数のうち自民党候補の得票の占める比率は47.8%、民主党候補は36.4%であることが毎日新聞の集計で12日、分かった。自民党は定数300の小選挙区で7割以上にあたる219議席を獲得、民主党は4分の1以下の52議席にとどまっており、得票率以上に議席数に差がつく小選挙区制度の傾向をまざまざと映し出した形だ。


 得票数のわずかな差が議席数に大きく響くということはわかった。けど、当面の政局は圧倒的に安定多数の議席を獲得した政党の思い通りだ……。

議席3分の2超、国会運営に影響 憲法改正論議加速か
 憲法改正は衆参各院の3分の2以上の賛成がなければ発議できない。自民党がこれまで憲法改正に向けた動きの中で、この「3分の2の壁」を超えるため、公明党だけでなく、民主党との調整を模索してきたのもそのためだ。自民党はなお参院では単独で過半数には届かず、一気に憲法改正に進むかどうかはまだわからないが、改正論議の主導権を握る基盤を得たのは間違いない。


↑こんな観測も出ていることだし。治安維持法とセットで改憲とか言うんじゃなかろうか。

そして、マスコミはますます、真実を伝えることや分析・解説を伝えることより、面白おかしくショーアップする番組ばかり垂れ流し、ますます大政翼賛会化するだろう。