『人格心理学――パーソナリティと心の構造』鈴木乙史・佐々木正宏(河出書房新社) リンク先はamazon.co.jp
腰帯の惹句が今いち。「人格とは、心の動きのパターンだ! このパターンを生み出す心の構造とは何だろう 心が壊れるとはどういうことなのだろう 臨床心理学と連携しながら、パーソナリティ――心の本質に迫る」……まぁ、そういう内容の本ではあるのだが、何となく薄っぺらい気がする。教養課程で心理学を学ぶ大学生向けの惹句にしたのだろうか。確かにそこそこの厚さの割に読みやすいのだが。
パーソナリティに関連する心理学の学説をフロイトからロジャースまでわかりやすく説明した後、発達心理学になるのだろうか、赤子から老年期に致るまでのそれぞれのライフステージにおけるパーソナリティの変化に関する解説が続き、「人格が壊れる危機」と題してパーソナリティの適応と適応不全の問題を取り上げている。パーソナリティ障害に関する本を何冊か読んだ直後なので、その基礎となるパーソナリティ理論を一通り理解でき、いい入門本だと思う。
仕事の様々な局面でパーソナリティに関連する心理学の知識が必要になってきたので、ちょうどいいタイミングでいい本に出会えて嬉しい。そして、個人的には、引用されたユングの言葉「太陽は予測しなかった正午の絶頂に達する。予測しなかったというのは、その一度限りの個人的存在にとって、その南中点を前もって知ることはできないからであ。正午十二時に下降が始まる。しかもこの下降は午前のすべての価値と理想の転倒である。太陽は矛盾に陥る」に、中年期に特有らしき、最近の様々な思いを振り返ることになった。
腰帯の惹句が今いち。「人格とは、心の動きのパターンだ! このパターンを生み出す心の構造とは何だろう 心が壊れるとはどういうことなのだろう 臨床心理学と連携しながら、パーソナリティ――心の本質に迫る」……まぁ、そういう内容の本ではあるのだが、何となく薄っぺらい気がする。教養課程で心理学を学ぶ大学生向けの惹句にしたのだろうか。確かにそこそこの厚さの割に読みやすいのだが。
パーソナリティに関連する心理学の学説をフロイトからロジャースまでわかりやすく説明した後、発達心理学になるのだろうか、赤子から老年期に致るまでのそれぞれのライフステージにおけるパーソナリティの変化に関する解説が続き、「人格が壊れる危機」と題してパーソナリティの適応と適応不全の問題を取り上げている。パーソナリティ障害に関する本を何冊か読んだ直後なので、その基礎となるパーソナリティ理論を一通り理解でき、いい入門本だと思う。
仕事の様々な局面でパーソナリティに関連する心理学の知識が必要になってきたので、ちょうどいいタイミングでいい本に出会えて嬉しい。そして、個人的には、引用されたユングの言葉「太陽は予測しなかった正午の絶頂に達する。予測しなかったというのは、その一度限りの個人的存在にとって、その南中点を前もって知ることはできないからであ。正午十二時に下降が始まる。しかもこの下降は午前のすべての価値と理想の転倒である。太陽は矛盾に陥る」に、中年期に特有らしき、最近の様々な思いを振り返ることになった。