ハウスのフィルムはたいへん薄い。台風では飛ばされたり破れたりする。ところが、まともに大風を受けるとパイプを曲げてしまう。大型化は限度がある。
なるべく低く作って風の力を避けるようにするとトラクターが中に入らない。歩行型の耕運機を使うようになるが、父が畑で使っている。父のやり方に逆戻りだ。一番嫌っている方法。
耕運しないで不耕起にする。そうすると雑草が繁茂するので草刈りだけはやることになる。ハウスの中に雑草の種は入って来ないだろうから、簡単に不耕起栽培ができる、と思うが普通の農家は何故農薬を使うのだろう。不耕起栽培など問題外なのだろう。
プール育苗なので畑として使っていても水田になりそれまでの病原菌などいなくなる。水田の問題は有機栽培では雑草大繁茂だけだ。何の心配もない。ハウスの中だけの話。
ハウスの中を歩行型の耕運機を使うのは一年に一日あれば終わる作業だが、やりたくないのでいろいろ考えたが、不耕起ならやれるかもしれない、と考えるようになってから農作業の主人公はずいぶんご機嫌で頭の中はハウスを使った農作業の方法を考えることでウキウキしている。
どんなに問題が出てくるか想像もできないが、そういうものは無視だ。一旦作ってしまってからでは遅い。
今までハウスなど考えもしなかったが3月、4月の寒冷化している時期と重なって損害も大きくなっているのでハウス使用で避ける。どうせなら足場パイプのハウスだ。フィルムを張りっぱなしでも影響はない、ということになっている。万が一は保険。足場パイプハウスがつぶされるような風はどこでもすごい損害を発生させているだろうから、必ず保険が出る。最後まで残ってつぶされるようなことはないだろうが。
加温はボイラーを使ってホースをハウスの中を何十センチ間隔かにおいて湯を通す。朝だけ温めれば良い。最低気温が出そうな朝に温める。燃料は無料で使い放題の籾殻。
頭の中は今年より来年の一段と気楽になった農作業だ。心もずいぶん身軽になった感じだ。想像図が頭の中にあるだけで、いろいろなことが思いつく。
早く来年にならないかなあーーーーーワクワク、ドキドキ。
露地に比べ様々な問題を忘れたか無視か、そんなものは微々たるもの、と思っているのか。やってみなければわからない、のモードスイッチON。