Xさんとおっしゃるクライアントがいます。もともと、ある友人を通じての知り合いです。そのXさん、少なくとも会社を8社持っていらっしゃるのです。どうして、それが分かるかと云えば、そのうち5社の設立手続と3社の変更手続をさせて頂いたからです。
まあ、それだけならば、特に珍しい事はないのでしょうが、不思議なのは、その方は歴とした某有名企業のサラリーマンなのです。事情はよく分からないのですが、一見エリートサラリーマンをしながら会社経営もされていらっしゃる、という摩訶不思議な方なのです。
というと、怪しく怖いイメージの方を想像されるでしょうが、まったく違うのです。Z大出身で確かにお育ちの良い方である事は間違いはありません。かといって、政治家とか大物財界人の親戚筋ではないようです。そして、大変良い方であることは、私の友人と20年来の近い知り合いであることから、間違いはありません。
また、そのXさん、実は大変なグルメなのです。私が良く行く、大好きなメキシコレストランのFやスペイン料理店のC、ミシュラン星付きのスペインレストランのSや、フレンチのBなど、比較的メジャーといえないレストランまでも良~くご存じなのです。私の知人いわく、「Xさんは、本当はミシュランの覆面調査員だったりして・・・」なんて冗談も、ちょっとありえるかなぁ?などと本気で思えてしまうくらいの通な方なのです。
そんなXさんと友人と3人とで、時々食事をします。時々TVに出る、近所の中華料理屋に行く事が多く、大体が手頃なお値段のレストランに行きます。まあ、オヤジ3人で変わっているといえば、変わってはいるのですが、まあビジネス・ディナー・ミーティングのようなものです。
このメンバーで、つい先日、銀座でポルトガル料理をXさんにご馳走になりました。私はポルトガル料理を食べるのは、初めてでした。どんな料理かと一言で云えば、魚介類も肉も、大変シンプルな塩味で、かつ、ボリュームもあって美味しかったのです。ですから、来店している客層は、若い女性のグループが多く、Xさん曰く「若い女性が多いですから、コストパフォーマンスが良いのでしょうね」と、流石エリートサラリーマン!的を射たコメントでした。
それにしても、本当に謎のクライアントなのです。
話は、まったく変わりますが、その店に入店する直前、仮放免が出て2日前に自宅に戻れたとの感謝の電話がある外国人クライアントご本人からありました。私がご本人ご夫婦からヒアリングして作成していた陳述書面や添付した立証書類がお役に立ったようで、本当に安心しました。この事件、昨年の12月に配偶者の方と入管に出頭する途中で、駅中の無差別検問で逮捕勾留されたケースです。
http://blog.goo.ne.jp/gestorjapones-kazuonakamura/d/20071218
結果として、執行猶予となることが最初から分かっているような無意味な裁判を、皆さんの血税である国費(勿論、弁護人の費用を含めてです!)で意味もなくさせられてしまうような逮捕勾留事件でした。そして、結局は、当初の想像通り、第1回の公判と同時に執行猶予付きの判決を得て入管に移送されました。入管は同情してくれたのでしょうか、9日後には仮放免を許可して頂き、結局は当初の予定通りの「在宅事件扱い」となったケース(もともと、自主的に出頭しようとしたところを、直前の品川駅構内の外国人に対する無差別検問でひっかかっただけなのですから・・・)です。
かつては悪評しきりだった入国管理局ですが、ここ数年は最も良くなった役所の一つのように私は感じています。逆に、悪くなったのは警察でしょうか?少なくとも、検挙率は下がるばかり。そして、毎日TVのニュースでは殺人事件ばかりです。この20年、確実にこの国の治安は悪化しています。何か警察上層部と現場警察官達とが、まったく噛み合っていないような気がするのは、私だけなのでしょうか。