10月12日金曜日の朝日新聞朝刊に、
大変気になる二つの記事が掲載されていた。
一つ目は、ノルウェーのボンデビック前首相が、
中国で行われるキリスト教団体の国際会議に
出席する予定であったが、外国人参加者で一人だけ
査証発給を拒否されたのだそうだ。
これは、中国共産党支配に異議を唱えて
2010年に、「ノルウェーのノーベル平和賞選考委員会が、
人権活動家の『劉暁波』氏にノーベル平和賞を授与した
ことへの報復なのは明らかだ」と明言しているそうだ。
二つ目の記事は、台湾の「国家交響楽団」が中国公演を行う
予定でいるそうだが、日本人楽団員3人に対して査証の発給を
拒んでいるのだそうだ。北京市文化当局によれば、
「日本関係は団体、個人を問わず(公演などの受入を)許可しない」
と連絡してきたとのことだ。
こういった民間交流にまでも、政治が介入し、強権を発動して妨害行為を
平然と行う中国という国家は、やはり異様な独裁国家としか言いようがない。
中国に詳しい、ある友人が、「中村さん、中国ではどこかの税関長が、
数千億円の賄賂を隠し持っているくらいですから、海外の著名な新聞記者や、
評論家に対して1億や2億円を積んで、都合の良い記事を書かせたり、
コメントを述べさせることくらいの買収工作は既に行っていますよ!」
と言われたのだった。
日中関係を何とか正常化させようと、真に地道な努力をしている、
本当の日中の文化人達の方々には誠にお気の毒とは思うが、
何の障害も無く進行して行く日中間の交流は、実は
中国政府の思惑どおりの主張がなされるような息の掛かった
人々によって運営されているイベントでは?などと、
疑心暗鬼になってしまいそうである。