IC機能付きのマイナンバーカードを作って2年程も経ったが、住民サービスが格段に進化したとの実感がない。
間もなく後期高齢者となるので、保険料の増額に伴う追加納付については、また窓口納付を求められる煩わしい事態になることが予想される。マイナンバー制度の導入によって、住民サービスは飛躍的に向上するのではと期待していたが、御利益は自分のところを素通りしているようである。マイナンバーの使用実績としては、申請書に手書きで記載することを求められたことが数回ある程度で、身分証明の手段としても運転免許証には遠く及ばないようである。役所の縦割りに起因する手続きの重複も改善されたとの実感もない。市役所や税務署の中では、自分は名前ではなく番号で管理されており、それはそれで効率的に正確に処理されているのであろうが、せめて市役所の窓口にカードリーダー位は設置して、各種手続きの簡略化程度は実現して我々に便利さを実感させて欲しいものである。マイナンバーを広く利用するためには、周辺機器の整備等のインフラ整備に多額の経費が必要であろうし、印鑑制度の改善等の法整備も必要であろうが、現在の利用状況を見ると仏は作ったが魂は入っていないもののように思われてならない。
自分が置かれた環境とは異なる別世界では、マイナンバーは有効に利用され効果を発揮しているのであろう。ハリウッド映画では、社会保障番号を言えば全ての疑惑が氷解する場面が描かれるが、日常生活を送る上で必要とされる情報とその処理について、マイナンバーの活用態勢の拡充が待たれるところである。