一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

「客寄せパンダ」はまだ死語ではないか

2011-02-21 | よしなしごと

上野動物園へのパンダレンタルが盛り上がっています。
低迷する入場者数に歯止めをかけ、反転攻勢を目指すための目玉としたいようです。

しかし、上野動物園の入園者数の記録を見ると

2003年度 - 3,162,015人
2004年度 - 3,202,775人
2005年度 - 3,385,013人
2006年度 - 3,649,769人
2007年度 - 3,494,870人
2008年度 - 2,898,191人←4月にリンリンが死亡
2009年度 - 3,028,386人

と、実はパンダの有無にかかわらず入場者は長期低落傾向にあります。
逆に2008年はリーマンショックもあったので、2009年度にはパンダがいなくても若干ではありますが回復しています。

ちなみに最近大人気の旭山動物園の入園者数を見ても、

2003年度 - 823,896人
2004年度 - 1,449,474人
   ↑
 あざらし館が完成。
 特徴的な水槽が行動展示の代表として多くのメディアに取り上げられる。
2005年度 - 2,067,684人
2006年度 - 3,040,650人
2007年度 - 3,072,305人
2008年度 - 2,769,210人
2009年度 - 2,463,274人

とやはり2008年度は落ち込んでいて、2009年度はさらに減少しています。


これだけから結論を出すのは早計かもしれませんが、上野動物園はパンダなしでも結構がんばっていたともいえるし、旭山動物園といえども人気を維持し続けるのは難しいとも言えそうです。

そう考えると、年間約8000万円(ちなみに通貨は何立てなのでしょうか?)でレンタルするというのは、上野動物園としては背水の陣を敷いたわけで、中期的にはパンダ人気の上にあぐらをかかずに、さらに他の展示の魅力をアップすることが求められます。

特に最近の日本の観光業は、海外からのインバウンド需要の取り込みが課題になっているので、中国から来る人にも「日本の動物園」としての魅力をアピールできるようなものが今後は必要になるのではないでしょうか。

ちなみに日本パンダ保護協会の「パンダの基礎知識」によれば、さすがに中国の主要都市の動物園にはパンダはいるようですが、2頭以上いるところは意外と少ないので、実は中国人にも受けたりして・・・

コメント
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