結論に至る前段がとても長い本ですが、とても勉強になります。
当の前段では、為替変動についての理論的枠組みや、金本位制→固定相場制→変動相場制という国際通貨制度の変遷と為替レートの変動についての動向とその原因の分析を丁寧に説明してくれます。
経済学や金融政策などを体系的に学んだことのない身としては「国際金融のトリレンマ」「マンデル=フレミング効果」など、言われると知識としては思い出すものの、道具として適切に使えるとは言えないので、記事やブログなどでの「専門家」の主張を読むといちいち「ごもっとも」と思ってしまいます。
それが重なると、最後は結論部分だけつまみ食いして「この人はリフレ派ね」などと生半可な知識でタグ付けしてしまい、どのような意見が有力そうか(とか直前に聞いたか)という感覚で自分の考えを決めてしまったりします。
その意味では、本書は手元において参照するには、厚めの新書というちょうどいいサイズの本でもあります。
著者の主張はつぎの通り
政府と日銀が円高に対して金融緩和策やその他の政策を実施してきたが、政府の「円高対応策」はデフレと超円高が並存する状態から脱するための政策ではなく、効果を持ち得ない為替介入の度重なる実行とあいまって、むしろデフレと超円高の悪影響を助長し、政策の信頼性を低下させることに手を貸している。
日銀の金融政策が効果を持ち得なかった理由は
・短期間に大規模な金融緩和を行っていなかった
・オペレーションの政策効果を高めることができなかった
(短期国債・残存期間1年未満の長期国債の買い入れに偏重)
・金融政策を行う「枠組み」もしくは「指針」を明確化して、
政策当局が設定する予想インフレ率への誘導を確実なものにできなかった
(これを確実にするには日銀法の改正が必要)
・以上を通じてレジーム転換(政策についての基本原理の体系の変化
を周知させることで人々の認識や期待インフレ率などについての
予測を変える)を果たせなかった。
したがって、デフレと円高から脱却するには、この逆を行う必要がある。
私自身は例によって「なるほど」とすぐ説得されてしまいましたし、本書を批評するに足る知識もないのですが、後半の結論部分だけ取り出したような本でない分、少しは理解が深まったような感じがしました。

当の前段では、為替変動についての理論的枠組みや、金本位制→固定相場制→変動相場制という国際通貨制度の変遷と為替レートの変動についての動向とその原因の分析を丁寧に説明してくれます。
経済学や金融政策などを体系的に学んだことのない身としては「国際金融のトリレンマ」「マンデル=フレミング効果」など、言われると知識としては思い出すものの、道具として適切に使えるとは言えないので、記事やブログなどでの「専門家」の主張を読むといちいち「ごもっとも」と思ってしまいます。
それが重なると、最後は結論部分だけつまみ食いして「この人はリフレ派ね」などと生半可な知識でタグ付けしてしまい、どのような意見が有力そうか(とか直前に聞いたか)という感覚で自分の考えを決めてしまったりします。
その意味では、本書は手元において参照するには、厚めの新書というちょうどいいサイズの本でもあります。
著者の主張はつぎの通り
政府と日銀が円高に対して金融緩和策やその他の政策を実施してきたが、政府の「円高対応策」はデフレと超円高が並存する状態から脱するための政策ではなく、効果を持ち得ない為替介入の度重なる実行とあいまって、むしろデフレと超円高の悪影響を助長し、政策の信頼性を低下させることに手を貸している。
日銀の金融政策が効果を持ち得なかった理由は
・短期間に大規模な金融緩和を行っていなかった
・オペレーションの政策効果を高めることができなかった
(短期国債・残存期間1年未満の長期国債の買い入れに偏重)
・金融政策を行う「枠組み」もしくは「指針」を明確化して、
政策当局が設定する予想インフレ率への誘導を確実なものにできなかった
(これを確実にするには日銀法の改正が必要)
・以上を通じてレジーム転換(政策についての基本原理の体系の変化
を周知させることで人々の認識や期待インフレ率などについての
予測を変える)を果たせなかった。
したがって、デフレと円高から脱却するには、この逆を行う必要がある。
私自身は例によって「なるほど」とすぐ説得されてしまいましたし、本書を批評するに足る知識もないのですが、後半の結論部分だけ取り出したような本でない分、少しは理解が深まったような感じがしました。
