一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『安倍官邸の正体』

2015-01-25 | 乱読日記

政治記者は、総理や側近と親しくないと情報がとれないが、近くなりすぎると御用記者として取り込まれてしまう反面、外から批判ばかりしているだけだと情報が入りにくいという因果な商売であると思う。

あとがきで著者は  

 政治記者の最大の仕事は国家権力の構造を解明することだと思っている。国や党の方針を誰がどこで決めたか、理由は何かを取材し、読者、視聴者に届けるのが自分の努め・・・約35年間、政治取材を続けているうちに、次第にこう確信するようになった。

 この本を読んで、安倍首相に寄りすぎている、批判が足りないと思われる方も多いかもしれない。しかし、それでも権力構造を解明し、伝えることがわれわれの最大の使命であるという私の確信は揺るがない。目の前で起こったことの真相をわかりやすく伝えていく--。それが最も大事で、批判するにも肯定するにも、まず真相を知ろうというのが本書の趣旨である。

と書いている。

似たようなタイトルの本によくある単なる内幕暴露や自分がインサイダーであることの自慢に堕ちずに、安倍政権の構造を官邸の意思決定の仕組みや「政高党低」をもたらしたメカニズムなどを選挙制度の変遷や過去の政権との比較も含めてわかりやすく説明しているという点で、著者の意図は成功しているように思われる。

たとえば本書では政策の決定や実現過程については詳しく触れているが、その是非については言及していない。


気になったのは、本書で安倍政権の「弱み」についての指摘が少ない点だが、それだけ現在の官邸が強いのかインサイダーのバイアスなのかは興味があるところだ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする