一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『空からの民俗学』

2015-08-13 | 乱読日記
民俗学者の宮本常一が全日空の機内誌「翼の王国」に昭和54~55年に連載していた表題のシリーズなど、地形や景観の写真を鍵にその土地々々の文化風土の歴史や特徴を解説したエッセイ集。

冒頭の文章から、犂(すき)のタイプによって畑の形状が違ってくると語られ、一気にに引き込まれる。

宮本常一のことは知らなかったのだが、Wikipediaによれば「生活用具や技術に関心を寄せ、民具学という新たな領域を築いた」というだけあって、過去の生活文化や産業の盛衰が現在の景観や街並みにつながっていることを改めて気づかせてくれる。

淡々とした中に愛情のこもった語り口も魅力的。


さっそく他の著書を注文してしまった。





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