一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『フリー』

2017-03-25 | 乱読日記
かれこれ10年前の本だが、今になって読み返すと、ここで取り上げられた企業の「その後」、この本が書かれてから生まれた企業がどうなったかを見る視点としても面白い。

この10年間でそれらのビジネスは生活様式を変えてきたことは確かだが、時価総額や買収価格だけでなく、利益も上げられている会社はいまだ一握りに過ぎないのも事実。

日本では軒並みキュレーションサイトに走って、ライターの賃金だをFREEに近くしながら広告料を稼ぐというのは筋悪な方向へ行ってしまったわけだが、なかなか著者のいう方向性でのビジネスが生まれてこないようだ(自分が知らないだけかもしれないが)。

たとえば鳴り物入りで始まったソニー不動産も鳴かず飛ばずだが、(参照:ヤフーとソニー不動産の新サービスが伸び悩む理由)本書の文脈でいうと「アトム」の世界をデジタルの世界に置き換えるようなビジネスモデルではないというあたりに問題があるんじゃなかろうか。


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