一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『バイオ・ハザードⅣ』

2010-10-03 | キネマ
『マトリックス』はすごい映画だったんだなぁ。


3D映画を見るならIMAX 3D デジタルがすごい、という話を聞いて、それならいろんなものが飛び出たりドンパチやりそうなのということで『バイオ・ハザードⅣ』を観にいきました。
ただ、IMAXシアターは首都圏では川崎(ラゾーナ川崎、ウチからはこっちの方が近い)と埼玉(菖蒲という東北自動車道の久喜ICのほう)しかないのが難点。

元になったゲームもやったことがなかったので、先週はⅠ~ⅢのDVDを観て一応の予備知識を仕入れてから行きました。(2200円もするので企画物とはいえ楽しまなきゃ損)


(以下ネタばれあり)



ストーリー自体は人間をゾンビにしてしまうウイルスを開発して地上を滅亡させた後地下にもぐった巨大企業にミラ・ジョヴォビッチ扮する主人公アリス(ウイルスを身体に取り込みながらも発症せず超人的能力を持つ)をもって立ち向かう、という話の4話目です。

そもそもこの巨大企業が地上の人類を滅亡させてもなぜ企業として存続しているのかというあたりからつっこみどころは満載なのですが、この映画を観るにはそれは無粋というもの(というのを前作DVD3枚で学習)。

アリスや生き残りの人間たちが閉ざされた状況でゾンビの大群と戦うという設定や、妙な武器を振り回すボスキャラ風の奴とかはゲームとのコラボなのでしょうがそのへんはゲームをやったことがないのでわからず残念。


で、肝心の3Dですが基本CGでしかも予算使いまくりだったであろう『アバター』よりも素直に良し悪しが見えました。


<クローズアップの接写との相性はいまいち?>
主人公が拳銃を持った両手を突き出して敵を探りながら歩くシーンのアップがあるのですが、3Dで拳銃が手前に見えるもののピントが顔の部分にしかあっていなくて、拳銃の部分がぼけてしまっています。
スチールカメラでいえば焦点距離の短いレンズで絞りを絞ればいいと思うのですが映画のカメラだと技術的に難しいのでしょうか。


<FXとの相性はいいが、演出に工夫がないと陳腐化も早い?>
CGを使ったFXはさすがに迫力があるのですが、弾丸が空気を切り裂いて飛んだりそれをかわしたりするところは身のこなしや敵役のキャラも含めて『マトリックス』そっくりで、迫力はあるんだけどちょっと苦笑。
ゾンビも「飛び出る」風に進化してるけど『寄生獣』のパクリっぽいし、3Dを意識しすぎて逆に陳腐になってしまった感じです。(『寄生獣』3Dでやったらかなり怖いと思う)
道具に振り回されるようだと3Dも長続きしないかもしれません。

逆に2Dであのレベルまで達していた『マトリックス』がいかに画期的な映画だったか、改めて感心しました。


3D以外でも、主人公が背中にかついだ日本刀を二本同時に抜くところとか『キル・ビル』じゃねーかとか(これはゲームの武器のアイテムでそういうのがあるのかな?)、冒頭のシーンで中島美嘉が出てくる(製作がソニー・ピクチャーズで、中島美嘉がソニー・ミュージックだから?)とかいろんなお遊びがあって、製作側も承知のうえでお手軽に作った映画なのかもしれません。
でも、もともとゲームを元にしているんだから、荒唐無稽で「ありえねー」を連発させるような映画にすればもっと面白かったのにと思います。


書き忘れましたが、IMAX 3Dはスクリーンが縦方向にも大きく、没入感があってよかったです。『アバター』もこれで観ればよかった。



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