選挙制度改革については、一票の格差や少数政党に不利になる場合があるなどいろんな論点がありますが、人数に絞って考えてみました。
下が過去の民主党と自民党の議員の総数です。
選挙時の当選人数でつくってますので、その後の離党・入党は反映していません。
これを見ると、小泉内閣での郵政選挙のときの自民党と政権交代後の民主党は所属議員の数が400を超えています。
そして、それぞれ大勝した選挙の時には、比例名簿の下位で当選した議員の質が問題になっています。
2005年では「小泉チルドレン」2009年、2010年では「小沢チルドレン」とか「小沢ガールズ」といわれた新人議員ですね。
実際2005年の自民党、2009年の民主党とも、比例区で名簿掲載者が全員当選してしまい「搭載者不足」という状態の選挙区がありました。
タイゾー君やさくらパパを集めたとしてもまだ足りなかったということですね。
つまり、
一政党が立てられるちゃんとした候補者の数には限界がある
ということです。
少なくとも400人も議員として全員まともな人をそろえるは無理、というのが過去の教訓だと思います。
そうだとすれば、衆参両院ともある党が単独政権をとったとしても、その全てがまともな政治家で占められるように議員定数を設定する、という考え方があるのではないでしょうか。
現在、衆議院と参議院の絶対安定多数は衆議院269議席、参議院140議席です。
合計では409議席になるので、絶対安定多数を占める政党が出た場合、どうしても議員の質は落ちることになります。
なので、このラインを300くらいになるようにまず議員定数の総数を決めたらどうでしょうか。
そのうえで、選挙区と比例区のバランスを決めたらどうでしょうか。
そのとき勢いのある政党が、多数を占めるためにとにかく立候補者を水増しするということが繰り返されると、政治の劣化がますます進むように思います。