一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『リダクテッド』

2009-05-31 | キネマ
2006年にイラクのサマワで起きた、米兵によるイラク人少女強姦とその家族を含めた殺害事件を題材にした映画。映画の題材になった事件の首謀者への陪審員の評決が先日出たというニュースをテレビで見ていたところに、このDVDを見つけたので早速借りてきました。


監督はブライアン・デ・パルマ。人間の狂気を題材にした作品も多い監督です。

今回は、事件に関わった映画監督志望の兵士が兵舎での生活や作戦行動逐一録画していたビデオ映像を中心に、テレビの報道や動画サイトの映像、監視カメラの映像などを交えて、ドキュメンタリー風に撮っています。(ロケはヨルダンで行われたようです。)

ほとんどが退屈な検問所の日々と、急に起こる襲撃のなかで、決して本国では恵まれていないであろう志願兵が凶行に走る様子が淡々と映し出されます。

過剰な演出がないだけに、逆に救いのなさが際立つ映画になっています。



「テロとの戦い」という市民の中にいる見えない敵を封じるために国と国(武力と武力)との正面からの戦いを前提に編成された軍隊(=良くも悪くも「相手を殺す」ことに特化している)が駐留することのミスマッチを考えさせられます。






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