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個人型DCを退職金制度として使う場合(1)

2007-11-20 11:03:33 | 確定拠出年金・個人型

個人型DCを退職金制度として使う場合、会社が導入する退職金制度としては、
「前払い退職金制度」になります。
会社が毎月の給与支払日に、前払い退職金を支給し、その前払い退職金を、
従業員が個人型DCで積み立てていくことになります。

企業型DCとして取り扱う最低加入人数は、運営管理機関(金融機関)により
違います。一番少ないところで、15名です。加入従業員数は30名以上あるい
は50名以上でないと、企業型は取り扱わないとしているところもあります。
従業員数が少ない場合や、一定期間後には独立していく従業員が多い企業
では個人型DCを使うことが適しています。
前払い退職金を個人型DCで積み立てるという場合のメリットは、個人型DCの
掛金として、会社からの前払い退職金だけでなく、自分のお金をプラスして、
掛金とすることができる点です。

先週のブログ(11月16日)で、東京都の中小企業の退職金額について書いて
います。従業員50名未満の企業では、60歳定年時の退職金は退職一時金の
みが75,5%で、金額は1,000万円~1,100万円くらいでした。この金額は従業員
数300人未満の企業の平均なので、従業員数が100人未満だと定年退職金は、
もう少し小さな金額になります。700万円~800万円といったところでしょうか?
この退職金額と国の年金だけでは、老後生活はちょっと厳しいです。
会社の退職金制度が前払い退職金で、それを個人型DCの掛金として、2.5%で
運用しながら約40年間積み立てると、60歳時に700万円になる、という内容だと
します。個人型DCは、加入者(=従業員)の任意の制度ですので、前払い
退職金の金額だけを個人型DCの掛金としなくていいのです。会社からの前払い
退職金に自分のお金を足して、DC掛金とすることができます。掛金額は、限度
額(所得控除となる金額)の上限の18,000円まで、拠出できます。
                             
                          →明日のブログに続く

●確定拠出年金のことを、DCといいます。
 DCは、defined contributionを略したものです。