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僕の中ではイギリス映画といえば、貴族を描き、豪華な屋敷があって田園風景が綺麗なイメージがある
例えばジェイムズ・アイボリー監督の眺めのいい部屋、ハワーズ・エンド、日の名残り、他にジョー・ライト監督のプライドと偏見、ちょっとジャンルは違うがロバート・アルトマン監督のゴスフォード・パークにもそのような雰囲気がある
そして今回紹介する映画も、まさに豪邸が出てきて綺麗な田園風景が出てくるが・・・大どんでん返しのミステリー映画はよくあるが、大ドンデン返しの恋愛映画といえば今回紹介するいつか晴れた日にと言うことになるだろうか
監督は台湾出身のアン・リー監督
アメコミの原作の映画化であるハルクで大ヒットを飛ばし、中国の仁侠映画であるグリーン・ディスティニーではアカデミー外国語賞を取り、そして1950年代のまだ人種偏見の残る同性愛を描いたブローク・バックマウンテンではアカデミー監督賞を得て、最もハリウッド映画で成功しているアジア人と言えるだろう
最近も中国映画のラスト・コーションでは性描写に単なるエロさではなく、第二次世界大戦中における日本の傀儡政府の高官と、その傀儡政府の高官を殺害しようとする女スパイの運命の苦しみを感じたのは僕だけではないだろう
彼の映画はジャンルが広いねそして今回のいつか晴れた日には原作がジェーン・オースティン
前述してしまったが、何回も映画化されているプライドと偏見の原作者であり、確かに似ている内容であるこのイギリス人女流作家の作品をアジア出身のアン・リー監督がするというのはちょっと想像つかなかったのだが、これが実にイギリス的な部分を損なうことなく、まさにイギリス映画という感覚で観ることが出来た
それにしてもエマ・トンプソンを筆頭に豪華キャストこの映画は彼女が自ら脚色して、キャストも彼女が集めて撮っただけに、並々ならぬ思いが感じるが・・・ちょっとミスキャストな部分を感じたりして・・・それではストーリーを紹介しよう
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最早死の床にいるダシュウッド(トム・ウィルキンソン)は先妻の長男のジョン(ジェームズ・フリート)に、今の妻であるダシュウッド夫人と、三人の娘、長女エレノア(エマ・トンプソン)、次女マリアンヌケイト・ウィンスレット)、三女マーガレット(エミリー・フランソワ)に年500ポンドの遺産(たったそれだけ)と、彼女たちの面倒を一生みるようにと遺言を遺して死んでいく
ところがジョン(フリート)の妻であるファニー(ハリエット・ウォルター)が、強欲であるばかりにダシュウッド夫人と三人の娘を住んでいた豪邸から追い出そうとして、ファニー(ウォルター)はジョン(フリート)を連れて乗り込んできた
そんな強欲な態度を明らかにするファニー(ウォルター)に対して、気の強い次女のマリアンヌ(ウィンスレット)は露骨に不快感を示し、三女のマーガレット(フランソワ)は豪邸の側にある木の上に住んでいて姿を見せない、しかし長女のエレノア(トンプソン)は礼儀正しくジョン(フリート)とその妻のファニー(ウォルター)を迎え入れ、自分たち母親と妹たちを連れて、母親の従兄のジョンの小さな家に引っ越そうとしていた
引越ししようとしていた時にジョン(フリート)の弟であるエドワード(ヒュー・グラント)が、ロンドンから豪邸に訪れてきた
エレノア(トンプソン)は律儀で控え目なエドワード(グラント)に恋心を覚えるが彼女は口にだせないそんな娘の気持ちを知った母親はエレノア(トンプソン)とエドワード(グラント)が結婚する事を一瞬望んだが、ファニー(ウォルター)の強欲な態度によって、そんな願いは叶わず豪邸から引っ越すことになってしまった
母親の従兄のジョンの小さな家で、母親と3人の娘の4人暮らしが始まるが、ジョンの友人であるブランドン大佐(アラン・リックマン)が彼女たちを訪れてきた
ブランドン大佐(リックマン)は次女のマリアンヌ(ウィンスレット)に恋愛心を持ってしまうが、マリアンヌ(ウィンスレット)は自分よりも年齢がかなり上のブランドン大佐(リックマン)と恋愛関係になる事を拒んでいた
そんな時に雨の中、足を怪我して歩けないマリアンヌ(ウィンスレット)の前に、若い男が馬の乗ってやってきたその若い男の名はウィロビー(グレッグ・ワイズ)2人はお互いに愛し合っていたが、ウィロビー(ワイズ)はロンドンへ行くことになり、ウィロビー(ワイズ)は、マリアンヌ(ウィンスレット)にロンドンから手紙を出す事を約束して、ロンドンへ行く
ブランドン大佐(リックマン)は、ウィロビー(ワイズ)とマリアンヌ(ウィンスレット)の2人が愛し合っていることを知り、彼はマリアンヌ(ウィンスレット)に対する想いを諦めることになる
ブランドン大佐(リックマン)の家でパーティーが行われるが、そこへルーシー(イモジェン・スタップス)というダッシュウッド家と血縁関係のある若い女性の姿があった
ルーシー(スタップス)とエレノア(トンプソン)は気が合うのだが、ルーシー(スタップス)の口から、昔、エドワード(グラント)と婚約した事を告げられる
実は未だにエレノア(トンプソン)はエドワード(グラント)の事を忘れていなかったために、そのことを聞いてショックを受けていた
そしてある日、ロンドンへエレノア(トンプソン)達姉妹と、母親とルーシー(スタップス)たちは行くことになる
マリアンヌ(ウィンスレット)はウィロビー(ワイズ)と出会える事を願って大喜び、そしてルーシー(スタップス)もエドワード(グラント)に会えることに大喜びそんなルーシー(スタップス)の喜ぶ姿を見て、複雑な心境のエレノア(トンプソン)
しかし、ロンドンで待ち受けていた皮肉な運命とは・・・ロンドンへ行ってからの大逆転恋愛劇は映画を観てください
外国の映画を観ていた最も驚くことは近親相姦
この映画を観ている時は、そんなことはあんまり考えなかったけれどよく考えたらこの映画でのエレノア(エマ・トンプソン)とエドワード(グラント)の関係は、母親は違うけれど父親は同じじゃないのかなこれは僕の勘違いかな
しかも、恋愛のカップルがおかしいねエマ・トンプソンとヒュー・グラント、そしてケイト・ウィンスレットとアラン・リックマンの恋愛カップル
ちょっとこのカップル関係は僕には不思議だなだって年齢的に・・・と思うけれどね
しかし、疑問はあってもコメディタッチで結構笑える原作者が『プライドと偏見』と同じだけれど、『プライドと偏見』には身分や性格に対する勘違いからお互いに愛し合っているのに、なかなか本当の愛に発展していかないところが面白いが、今回紹介した『いつか晴れた日に』は、貧乏人とお金持ちの恋愛に対する皮肉が描かれていて面白かった
しかし、貴族社会というのは日本人にはわかりにくい所が多いねどうも女の人は働いたら駄目だったり、自然に湧き上がる恋愛関係がお金の関係が難しくしたり、親戚同士が結婚したり・・・
アン・リー監督の初期作品もちょっと興味が出てきたね
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