褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 いつか晴れた日に(1995) いかにもイギリスの映画の風景を感じる映画

2010年02月28日 | 映画(あ行)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします
 僕の中ではイギリス映画といえば、貴族を描き、豪華な屋敷があって田園風景が綺麗なイメージがある
 例えばジェイムズ・アイボリー監督眺めのいい部屋、ハワーズ・エンド、日の名残り、他にジョー・ライト監督プライドと偏見、ちょっとジャンルは違うがロバート・アルトマン監督ゴスフォード・パークにもそのような雰囲気がある
 そして今回紹介する映画も、まさに豪邸が出てきて綺麗な田園風景が出てくるが・・・大どんでん返しのミステリー映画はよくあるが、大ドンデン返しの恋愛映画といえば今回紹介するいつか晴れた日にと言うことになるだろうか
 監督は台湾出身のアン・リー監督
 アメコミの原作の映画化であるハルクで大ヒットを飛ばし、中国の仁侠映画であるグリーン・ディスティニーではアカデミー外国語賞を取り、そして1950年代のまだ人種偏見の残る同性愛を描いたブローク・バックマウンテンではアカデミー監督賞を得て、最もハリウッド映画で成功しているアジア人と言えるだろう
 最近も中国映画のラスト・コーションでは性描写に単なるエロさではなく、第二次世界大戦中における日本の傀儡政府の高官と、その傀儡政府の高官を殺害しようとする女スパイの運命の苦しみを感じたのは僕だけではないだろう
 彼の映画はジャンルが広いねそして今回のいつか晴れた日には原作がジェーン・オースティン
 前述してしまったが、何回も映画化されているプライドと偏見の原作者であり、確かに似ている内容であるこのイギリス人女流作家の作品をアジア出身のアン・リー監督がするというのはちょっと想像つかなかったのだが、これが実にイギリス的な部分を損なうことなく、まさにイギリス映画という感覚で観ることが出来た
 それにしてもエマ・トンプソンを筆頭に豪華キャストこの映画は彼女が自ら脚色して、キャストも彼女が集めて撮っただけに、並々ならぬ思いが感じるが・・・ちょっとミスキャストな部分を感じたりして・・・それではストーリーを紹介しよう
いつか晴れた日に [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る


 最早死の床にいるダシュウッド(トム・ウィルキンソン)は先妻の長男のジョン(ジェームズ・フリート)に、今の妻であるダシュウッド夫人と、三人の娘、長女エレノア(エマ・トンプソン)、次女マリアンヌケイト・ウィンスレット)、三女マーガレット(エミリー・フランソワ)に年500ポンドの遺産(たったそれだけ)と、彼女たちの面倒を一生みるようにと遺言を遺して死んでいく
 ところがジョン(フリート)の妻であるファニー(ハリエット・ウォルター)が、強欲であるばかりにダシュウッド夫人と三人の娘を住んでいた豪邸から追い出そうとして、ファニー(ウォルター)はジョン(フリート)を連れて乗り込んできた
 そんな強欲な態度を明らかにするファニー(ウォルター)に対して、気の強い次女のマリアンヌ(ウィンスレット)は露骨に不快感を示し、三女のマーガレット(フランソワ)は豪邸の側にある木の上に住んでいて姿を見せない、しかし長女のエレノア(トンプソン)は礼儀正しくジョン(フリート)とその妻のファニー(ウォルター)を迎え入れ、自分たち母親と妹たちを連れて、母親の従兄のジョンの小さな家に引っ越そうとしていた

 引越ししようとしていた時にジョン(フリート)の弟であるエドワード(ヒュー・グラント)が、ロンドンから豪邸に訪れてきた
 エレノア(トンプソン)は律儀で控え目なエドワード(グラント)に恋心を覚えるが彼女は口にだせないそんな娘の気持ちを知った母親はエレノア(トンプソン)とエドワード(グラント)が結婚する事を一瞬望んだが、ファニー(ウォルター)の強欲な態度によって、そんな願いは叶わず豪邸から引っ越すことになってしまった

 母親の従兄のジョンの小さな家で、母親と3人の娘の4人暮らしが始まるが、ジョンの友人であるブランドン大佐(アラン・リックマン)が彼女たちを訪れてきた
 ブランドン大佐(リックマン)は次女のマリアンヌ(ウィンスレット)に恋愛心を持ってしまうが、マリアンヌ(ウィンスレット)は自分よりも年齢がかなり上のブランドン大佐(リックマン)と恋愛関係になる事を拒んでいた

 そんな時に雨の中、足を怪我して歩けないマリアンヌ(ウィンスレット)の前に、若い男が馬の乗ってやってきたその若い男の名はウィロビー(グレッグ・ワイズ)2人はお互いに愛し合っていたが、ウィロビー(ワイズ)はロンドンへ行くことになり、ウィロビー(ワイズ)は、マリアンヌ(ウィンスレット)にロンドンから手紙を出す事を約束して、ロンドンへ行く
 ブランドン大佐(リックマン)は、ウィロビー(ワイズ)とマリアンヌ(ウィンスレット)の2人が愛し合っていることを知り、彼はマリアンヌ(ウィンスレット)に対する想いを諦めることになる

 ブランドン大佐(リックマン)の家でパーティーが行われるが、そこへルーシー(イモジェン・スタップス)というダッシュウッド家と血縁関係のある若い女性の姿があった
 ルーシー(スタップス)とエレノア(トンプソン)は気が合うのだが、ルーシー(スタップス)の口から、昔、エドワード(グラント)と婚約した事を告げられる
 実は未だにエレノア(トンプソン)はエドワード(グラント)の事を忘れていなかったために、そのことを聞いてショックを受けていた

 そしてある日、ロンドンへエレノア(トンプソン)達姉妹と、母親とルーシー(スタップス)たちは行くことになる
 マリアンヌ(ウィンスレット)はウィロビー(ワイズ)と出会える事を願って大喜び、そしてルーシー(スタップス)もエドワード(グラント)に会えることに大喜びそんなルーシー(スタップス)の喜ぶ姿を見て、複雑な心境のエレノア(トンプソン)
 しかし、ロンドンで待ち受けていた皮肉な運命とは・・・ロンドンへ行ってからの大逆転恋愛劇は映画を観てください

 外国の映画を観ていた最も驚くことは近親相姦
 この映画を観ている時は、そんなことはあんまり考えなかったけれどよく考えたらこの映画でのエレノア(エマ・トンプソン)とエドワード(グラント)の関係は、母親は違うけれど父親は同じじゃないのかなこれは僕の勘違いかな
 しかも、恋愛のカップルがおかしいねエマ・トンプソンとヒュー・グラント、そしてケイト・ウィンスレットとアラン・リックマンの恋愛カップル
 ちょっとこのカップル関係は僕には不思議だなだって年齢的に・・・と思うけれどね
 しかし、疑問はあってもコメディタッチで結構笑える原作者が『プライドと偏見』と同じだけれど、『プライドと偏見』には身分や性格に対する勘違いからお互いに愛し合っているのに、なかなか本当の愛に発展していかないところが面白いが、今回紹介した『いつか晴れた日に』は、貧乏人とお金持ちの恋愛に対する皮肉が描かれていて面白かった
 しかし、貴族社会というのは日本人にはわかりにくい所が多いねどうも女の人は働いたら駄目だったり、自然に湧き上がる恋愛関係がお金の関係が難しくしたり、親戚同士が結婚したり・・・
 アン・リー監督の初期作品もちょっと興味が出てきたね

にほんブログ村 映画ブログへ

人気blogランキングへ    
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします


 
 

 

 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 8 1/2(1963) フェリーニ監督自身の苦悩の映画

2010年02月28日 | 映画(数字、アルファベット)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします

 僕の今まで観た映画の中で、フェデリコ・フェリーニ監督の存在は非常に大きな存在
 僕が彼の映画を初めて観たのがと言う映画
 この映画は名作だけれど、もしかしたらバンクーバーオリンピックでフィギュアスケート銅メダルを取った高橋大輔選手が、フリー演技でこの映画の音楽を使用したことから、更に有名になったと思う
 僕にはフェリーニの映画では、他に好きな映画はたくさんある
 例えば、青春群像ガビリアの夜は、最初に観た時から好きな映画
 これらの作品はフェリーニの初期の傑作作品だけれど、彼の後年の映画ではインテルビスタ、そして船が行くとか観たけれど、やっぱりヒューマン映画として、初期作品の傑作は僕の中では強烈過ぎて後期の映画はどうも好きになれない(彼の映画を全部観たわけではないけれどね
 まさに僕の好きなイタリア映画ネオレアリズモを代表する監督と言っていいし、ネオレアリズモを代表する映画が僕は大好きしかし、同じイタリアの映画監督、ネオレアリズモの代表的監督であるルキノ・ヴィスコンティが、いち早く夏の嵐のような華麗なる映画によって、いち早くネオレアリズモから脱却したような映画を発表しまたそのことに成功したが、そんなフェリーニ監督も脱ネオレアリズモを目指した映画が甘い生活であり、その脱却の苦しみを描いた映画が、今回紹介する8 1/2であるだろう。
 しかし、この映画のタイトルは変な題名だね実はこの映画はフェリーニ作品において、長編8作目、そして短編1作(1/2作)ということから付けられた題名です
 実はこの映画を観るのは2回目。それもはるか昔20年ぐらい前に観たこの映画名作という評判から観たのだが、実はあまりにも理解出来ない映画だったこの映画を観る前に既に『道』『青春群像』という2本のフェリーニ映画を観ていて楽しみにしてみていた映画だったのだが、あまりにも作風の違いに驚き、僕の苦手な過去や現在、現実と幻想が入り混じった映画で大混乱
 本当にこの映画の何処が名作がわからなかったけれど、今回は改めてDVDを買ってまで観たけれど・・・それではストーリーを軽く紹介しよう
8 1/2 愛蔵版 [DVD]

IMAGICA TV

このアイテムの詳細を見る


 映画監督のグイド(マルチェロ・マストラヤンニ)は、何かに怯えている
 恐ろしい幻想が彼の頭には浮かんでくるそんな彼は温泉に行くのだが、彼の頭の中は現在の愛人カーラ(サンドラ・ミーロ)の事、または理想の愛人像であるクラウディア(クラウディア・カルディナーレ)、そして妻のルイーズ(アヌーク・エーメ)の事が頭に浮かんでは消えていく
 しかし、映画プロデューサーの圧力が更にグイド(マストラヤンニ)を苦しめる次作の映画の脚本、そして出演者が決まっていないのだ
 彼はアイデアを求めて教会に出向き神父に会いに行くが、そこでも彼は幼少の頃太った乞食の叔母さんと踊って神父から怒られた苦い経験を思い出すだけだった
 やがて、脚本、出演者は決まっていないが豪華セットは勝手に出来上がっていく更にまだ完成するしていない新作映画の記者会見が行われようとしている・・・
 はっきり言って新作など全く出来上がっていないのに記者会見とは
 恐れをなして、記者会見から逃げ出そうとするグイド(マストラヤンニ)だったが・・・映画史上最も感動的なラストシーンは映画を観てください

 初めて観たときは、さっぱり意味のわからない映画だったけれど今回見直すと意外に面白い映画白黒映画だけれど、フェリーニ監督のイマジネーション溢れる展開、それと今観ても、大胆なカメラワークなど映画として魅せるシーンがたくさんある
 監督がスランプに陥り、そのスランプを紛らわすのに女性に活路を見出沿うとするストーリー自体は大したことは無いけれど、このラストシーンへ持っていく伏線が良いね
 ちなみにもうすぐNINE(ナイン)と言う映画が公開される(3/19)
 この映画のキャストが凄いダニエル・デイ・ルイス、ニコール・キッドマン、ペネロペ・クルスそしてソフィア・ローレン
 このNINE(ナイン)というタイトルから想像できるが、どうやらこの映画は8 1/2 を思わせるような映画みたいだ
 是非NINE(ナイン)を観る前に、今回紹介した8 1/2を観てください 

にほんブログ村 映画ブログへ

人気blogランキングへ    
     
 人気ブログランキングに参加しております。クリックお願いします


 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする