褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 情婦マノン(1948) 有名すぎる名シーン?

2011年01月17日 | 映画(さ行)
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 この映画の砂漠の中を男が死んだ女を逆さまに担いでさまよい歩き続けるシーン(画像)は超有名。この映画を観たことが無かった人でも、このシーンは何処かで観た人は多いと思う。もちろん僕もそんな中の1人 僕もこのシーンを最初は何処で観たのか覚えてないが、このシーンを目にしてからどんな内容の映画かと思って気にしていたのだが今回やっとわかった。
 この画像を見た限り、凄い恋愛が繰り広げられると楽しみにしていたのだが・・・。
 
 ちなみに監督はアンリ=ジョルジュ・クルーゾ 
 フランス映画の戦後を代表する名監督であり、特に恐怖の報酬は僕が今まで観た映画の中で最もスリルを味わったハラハラドキドキのメガトン級の映画。他にも大ドンデン返しの妙を感じさせる悪魔のような女、そしてサスペンス映画の見本を感じさせる犯罪河岸、町中を疑心暗鬼にさせる人間心理を描いた密告など、映画史に残る名作を撮った彼は巨匠的存在と言えるだろう。
 そんな彼の作品だから今回紹介する情婦マノンは絶対に凄い映画だと期待して観たくなるはずだ。

 この映画の歴史的背景について述べると第二次世界大戦後のヨーロッパの混乱が描かれている。僕みたいな戦争を経験していない人間には、戦争が終わった瞬間に一斉に平和がやって来ると勘違いしている人も多いと思うが、戦争の傷跡は何も建物が破壊されるだけでなく、人間の心まで破壊されてしまっていることがこの映画の前提になっている。
 女性の倫理観、闇社会、拝金主義、現在にも続くパレスチナ問題を含む様々なテーマが含まれている情婦マノンを紹介します。

情婦マノン [DVD]
セシル・オーブリー,ミシェル・オークレール,セルジュ・レジアニ
IVC,Ltd.(VC)(D)


 密かにユダヤ人たちをイスラエルに運んでいる船において若い男女が発見される。男は指名手配中のロベール(ミシェル・オークレール)、女はマノン(セシル・オーブリー)。
 船長はこの男女が一緒に逃亡しようとする経緯を聞く。

 第二次世界大戦末期において、ナチスドイツに対するレジスタンスだったロベール(オークレール)は、解放寸前のノルマンディーにおいてドイツ兵を相手に売春していたマノン(オーブリー)が裏切り者としてリンチに遭いそうになっているところを助ける。ロベール(オークレール)はマノン(オーブリー)に一目惚れ。2人はマノン(オーブリー)の兄であるレオン(セルジュ・レジアニ)がいるたパリに向かう。
 ロベール(オークレール)は地味に働いてマノン(オーブリ)と暮らそうとするが、一方マノン(オーブリー)は贅沢な生活を好んでいる。そんなマノン(オーブリー)の想いは彼に内緒で売春稼業にまで手を出してしまうほど

 ロベール(オークレール)はマノン(オーブリー)が売春しているのを知ってしまうが、彼の彼女に対する愛情の深さは盲目的。ロベール(オークレール)は不本意ながらもマノン(オーブリー)が贅沢な暮らしを出来るように、彼女の兄のレオン(レジアニ)が仕切る闇商売に手を染めてしまう。
 
 しかし、レオン(レジアニ)はマノン(オーブリー)をアメリカ人の大金持ちと結婚させようと彼女をロベール(オークレール)に内緒でアメリカへ行かそうとする。
 レオン(レジアニ)の思惑を知ったロベール(オークレール)は、レオン(レジアニ)を殺害してしまい逃亡する。
 ここに来てようやくロベール(オークレール)の愛情の深さを知ったマノン(オーブリー)は、ロベール(オークレール)を追いかける。

 そのような2人の逃亡の経緯を聞いた船長は彼らを逃がす事を決意し、2人はユダヤ人と一緒にパレスチナの地に降り立つが・・・名シーンまでの続きは是非映画を観てください。


 この自堕落したマノンという女性像に対して、どうしてロベールはここまで惚れ込むのか僕には理解し難いのだがこの映画を観たほとんどの人が僕と同じようなことを感じると思う。
 確かに戦後社会のヨーロッパの前述したテーマはその通りだと思うが、この男女の恋愛関係に多くの人が同情できるかはかなり微妙だ

 しかし優しい船長に助けられてからの、この男女の逃避行の場面は映画全体の四分の一ぐらいだがこの少ない時間にアンリ=ジョルジュ・クルーゾ監督の気合いの入った演出の真骨頂を誰もが感じるのは確かそれまでの男女関係に説得力が無いのは、この最後の四分の一に全てのパワーを注ぐためだと僕は解釈したのだがこの監督のラストシーンはどの映画も少し悪意を感じるし、ちょっと怖い。

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