原作者は寒い国から帰ってきたスパイ(抜群に面白いです)等、スパイ小説の分野で有名なジョン・ル・カレ。本作はアメリカやイギリス、そして現在は中国などの大国によって、すっかり利権のターゲットにされてしまっているアフリカ大陸の現状をヴィヴィッドに描き出した社会派映画にして、涙無くして観れない夫婦の絆を描いた恋愛映画でもある。
日本の平均寿命は80歳を超えているが、俺みたいなアラフォーにとってはまだまだ人生の半分にたどりついたぐらい。しかし、あるアフリカの国の平均寿命を見ると俺の場合に当てはめると、俺の寿命は残りたったの10年だったの!、なんて驚いた。日本とアフリカの諸国の、この差はなんだ
とにかく超貧乏な生活を強いられているアフリカの人は病気になっても薬を買う金もないし、まともな医療の恩恵を受けることもできない。少年のうちに死んでしまう人が日本人には想像できないくらいに多い。そんな現状を当然アメリカを始めとする大国や大企業は知っているはずなのだが、彼らにとってアフリカ人の命なんて二の次、三の次、もしかしたらそれ以下のかる~い問題。とにかく生命よりも利潤を追求する姿に腹が立つ映画が今回紹介するナイロビの蜂だ。
個人的には猿の惑星・創世記と共通する点があるように思うのだが、もちろん猿が人間に反乱を起こすところではない
しかし、この映画の素晴らしい所は腹が立つばかりでなく、観終わった後に夫婦の絆の固さに感動して涙が出てくるところ。と言っても夫婦が力を合わせて困難に立ち向かうような、ありきたりの絆が描かれているのではない。本作は冒頭の方で、レイチェル・ワイズ演じる綺麗な奥さんはアッサリ死んでしまうのだ。
実はレイフ・ファインズ演じる旦那が、奥さんの死に疑問を感じ、自ら奥さんの死の真相を調べるのだが、その過程において、実は奥さんはまるで本気で世界を変えようとしたチェ・ゲバラのような志の高い人間であったことに気付いて驚き、さらには自分が実は奥さんの理想の亭主では無かった事にショックを受けてしまうストーリー。しかし、これだけなら一体何処に夫婦の絆があるのかさっぱりわからない。
さて、これぞ純愛だと感動し、ダメ亭主が最後の最後にやっと理想の亭主になれたことに更なる感動を呼び起こすストーリーとは如何なるものか。
アフリカのケニアのナイロビの空港において、ナイロビ駐在でイギリスの外交官であるジャスティン(レイフ・ファインズ)はナイロビのスラム街の医療改善に励む妻であるテッサ(レイチェル・ワイズ)が黒人男性のアーノルド(ユベール・グンテ)を従えてロキと言う場所へ向かおうとするのを見送りに来ていた。
ジャスティン(ファインズ)とテッサ(ワイズ)は『じゃ、二日後に会いましょうね』と言葉を交わして、テッサ(ワイズ)とアーノルド(グンテ)は飛行機へ乗るのだが、何とそれが2人の交わした最後の言葉になってしまう。
テッサ(ワイズ)がトゥルカナ湖で、アーノルド(グンテ)とは別の男性と2人で遺体になっている姿を発見されるという知らせを相棒のサンディ(ダニー・ヒューストン)からジャスティン(ファインズ)は聞かされるのだが、彼女の死に何か不審な物を感じたジャスティン(ファインズ)は独自で調査を開始するのだが、まるで自分が知らなかった事実を次々と発見してしまう・・・
驚くのが製薬会社の大企業って本当にこんなことをやってるのか?薬の副作用の調べ方って本当かよと思った。改めて思うのが世界を引っ張るのは、やっぱり道義大国ニッポンではないといけない。確かに北アフリカのアルジェリアにおいて、日本人が痛ましい事件に巻き込まれたが、本当に世界及びアフリカの生活を良くするには拝金主義の西洋諸国や成金でモラルのカケラもない中国ではダメだ。そのように考えると2020年のオリンピックが東京に決まったが、アフリカの諸国の票が多かったと聞くし、森喜朗元総理大臣がアフリカとの外交を重視したことは意外にも今後の歴史が大きく評価する可能性があるのかもしれない。
そしてガーデニング大好きのダメ亭主ジャスティン(レイフ・ファインズ)が、テッサ(レイチェル・ワイズ)の真実を知った時の彼の選択は涙が出る。なかにはお前馬鹿じゃないの!と思う人もいると思うが、夫婦の関係なんてお互いが生きている間なんてわからないことだらけ。どちらかが居なくなって初めて気付くことだったあるはずだ。そして、この映画では夫婦の絆がより固いものになり、永遠の愛に昇華するのだ。
監督がブラジル人なだけに、ちょっと場違いな陽気な音楽を使い過ぎるんじゃんねぇ~という点が少々気になったが、アフリカの諸問題、大国や大企業の利潤を追求する姿に現代社会のお勉強をした気分になり、そして実は全く分かり合えてなかった夫婦が最後にこのような形で結ばれることに大きく感動できるナイロビの蜂は、新婚早々に亀裂が走っている夫婦は必見であり、もちろん大人の人にはお勧めしたい映画です
これが原作本です
監督はブラジル人監督のフェルナンド・メイレレス。この人のお勧めは次回オリンピックが行われるリオデジャネイロを舞台にしたチンピラ映画のシティ・オブ・ゴッド、そしてパニックムービーの傑作ブラインドネスがお勧めです
主演のジャスティンを演じるのが名優レイフ・ファインズ。スティーヴン・スピルバーグ監督のシンドラーのリストで残忍な将校役を演じて以来、スター街道まっしぐら。この人のお勧めは前述したシンドラーのリスト、ロバート・レッドフォード監督のクイズ・ショウ、キーラ・ナイトレイ競演のある公爵婦人の生涯など。
志高き女性テッサを演じたのがハンナプトラシリーズで人気者となったレイチェル・ワイズ。この人のお勧めはジョン・キューザック、ダスティン・ホフマン、ジーン・ハックマンとの豪華競演の法廷外バトルが楽しめるニューオリンズ・トライアル、ジュード・ロウ競演の軍事アクション映画スターリングラードはお尻丸出しのエロシーンがハラハラします。もちろん映画も面白い。そして映画自体は駄作だと思いますが、メチャクチャ白くて綺麗な彼女を見ることができるダーレン・アロノフスキー監督、ヒュー・ジャックマン競演のファウンテン 永遠につづく愛は彼女を見ているだけなら充分に楽しめます。
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日本の平均寿命は80歳を超えているが、俺みたいなアラフォーにとってはまだまだ人生の半分にたどりついたぐらい。しかし、あるアフリカの国の平均寿命を見ると俺の場合に当てはめると、俺の寿命は残りたったの10年だったの!、なんて驚いた。日本とアフリカの諸国の、この差はなんだ
とにかく超貧乏な生活を強いられているアフリカの人は病気になっても薬を買う金もないし、まともな医療の恩恵を受けることもできない。少年のうちに死んでしまう人が日本人には想像できないくらいに多い。そんな現状を当然アメリカを始めとする大国や大企業は知っているはずなのだが、彼らにとってアフリカ人の命なんて二の次、三の次、もしかしたらそれ以下のかる~い問題。とにかく生命よりも利潤を追求する姿に腹が立つ映画が今回紹介するナイロビの蜂だ。
個人的には猿の惑星・創世記と共通する点があるように思うのだが、もちろん猿が人間に反乱を起こすところではない
しかし、この映画の素晴らしい所は腹が立つばかりでなく、観終わった後に夫婦の絆の固さに感動して涙が出てくるところ。と言っても夫婦が力を合わせて困難に立ち向かうような、ありきたりの絆が描かれているのではない。本作は冒頭の方で、レイチェル・ワイズ演じる綺麗な奥さんはアッサリ死んでしまうのだ。
実はレイフ・ファインズ演じる旦那が、奥さんの死に疑問を感じ、自ら奥さんの死の真相を調べるのだが、その過程において、実は奥さんはまるで本気で世界を変えようとしたチェ・ゲバラのような志の高い人間であったことに気付いて驚き、さらには自分が実は奥さんの理想の亭主では無かった事にショックを受けてしまうストーリー。しかし、これだけなら一体何処に夫婦の絆があるのかさっぱりわからない。
さて、これぞ純愛だと感動し、ダメ亭主が最後の最後にやっと理想の亭主になれたことに更なる感動を呼び起こすストーリーとは如何なるものか。
アフリカのケニアのナイロビの空港において、ナイロビ駐在でイギリスの外交官であるジャスティン(レイフ・ファインズ)はナイロビのスラム街の医療改善に励む妻であるテッサ(レイチェル・ワイズ)が黒人男性のアーノルド(ユベール・グンテ)を従えてロキと言う場所へ向かおうとするのを見送りに来ていた。
ジャスティン(ファインズ)とテッサ(ワイズ)は『じゃ、二日後に会いましょうね』と言葉を交わして、テッサ(ワイズ)とアーノルド(グンテ)は飛行機へ乗るのだが、何とそれが2人の交わした最後の言葉になってしまう。
テッサ(ワイズ)がトゥルカナ湖で、アーノルド(グンテ)とは別の男性と2人で遺体になっている姿を発見されるという知らせを相棒のサンディ(ダニー・ヒューストン)からジャスティン(ファインズ)は聞かされるのだが、彼女の死に何か不審な物を感じたジャスティン(ファインズ)は独自で調査を開始するのだが、まるで自分が知らなかった事実を次々と発見してしまう・・・
驚くのが製薬会社の大企業って本当にこんなことをやってるのか?薬の副作用の調べ方って本当かよと思った。改めて思うのが世界を引っ張るのは、やっぱり道義大国ニッポンではないといけない。確かに北アフリカのアルジェリアにおいて、日本人が痛ましい事件に巻き込まれたが、本当に世界及びアフリカの生活を良くするには拝金主義の西洋諸国や成金でモラルのカケラもない中国ではダメだ。そのように考えると2020年のオリンピックが東京に決まったが、アフリカの諸国の票が多かったと聞くし、森喜朗元総理大臣がアフリカとの外交を重視したことは意外にも今後の歴史が大きく評価する可能性があるのかもしれない。
そしてガーデニング大好きのダメ亭主ジャスティン(レイフ・ファインズ)が、テッサ(レイチェル・ワイズ)の真実を知った時の彼の選択は涙が出る。なかにはお前馬鹿じゃないの!と思う人もいると思うが、夫婦の関係なんてお互いが生きている間なんてわからないことだらけ。どちらかが居なくなって初めて気付くことだったあるはずだ。そして、この映画では夫婦の絆がより固いものになり、永遠の愛に昇華するのだ。
監督がブラジル人なだけに、ちょっと場違いな陽気な音楽を使い過ぎるんじゃんねぇ~という点が少々気になったが、アフリカの諸問題、大国や大企業の利潤を追求する姿に現代社会のお勉強をした気分になり、そして実は全く分かり合えてなかった夫婦が最後にこのような形で結ばれることに大きく感動できるナイロビの蜂は、新婚早々に亀裂が走っている夫婦は必見であり、もちろん大人の人にはお勧めしたい映画です
ナイロビの蜂 [DVD] | |
ジョン・ル・カレ,ジェフリー・ケイン | |
日活 |
ナイロビの蜂 Blu-ray | |
レイフ・ファインズ,レイチェル・ワイズ,ダニー・ヒューストン,ビル・ナイ | |
TCエンタテインメント |
これが原作本です
ナイロビの蜂(上) (集英社文庫) | |
加賀山 卓朗 | |
集英社 |
ナイロビの蜂(下) (集英社文庫) | |
加賀山 卓朗 | |
集英社 |
監督はブラジル人監督のフェルナンド・メイレレス。この人のお勧めは次回オリンピックが行われるリオデジャネイロを舞台にしたチンピラ映画のシティ・オブ・ゴッド、そしてパニックムービーの傑作ブラインドネスがお勧めです
主演のジャスティンを演じるのが名優レイフ・ファインズ。スティーヴン・スピルバーグ監督のシンドラーのリストで残忍な将校役を演じて以来、スター街道まっしぐら。この人のお勧めは前述したシンドラーのリスト、ロバート・レッドフォード監督のクイズ・ショウ、キーラ・ナイトレイ競演のある公爵婦人の生涯など。
志高き女性テッサを演じたのがハンナプトラシリーズで人気者となったレイチェル・ワイズ。この人のお勧めはジョン・キューザック、ダスティン・ホフマン、ジーン・ハックマンとの豪華競演の法廷外バトルが楽しめるニューオリンズ・トライアル、ジュード・ロウ競演の軍事アクション映画スターリングラードはお尻丸出しのエロシーンがハラハラします。もちろん映画も面白い。そして映画自体は駄作だと思いますが、メチャクチャ白くて綺麗な彼女を見ることができるダーレン・アロノフスキー監督、ヒュー・ジャックマン競演のファウンテン 永遠につづく愛は彼女を見ているだけなら充分に楽しめます。
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