褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 セッション(2014) 熱い音楽バトルです

2017年05月01日 | 映画(さ行)
 「若き天才」かつては俺もそのように言われたことがあった。しかし、今や40歳代も半ばを超えても、孔子の論じるところの不惑の40歳どころかフラフラしてばかり。実は俺って「大器晩成」じゃん、なんて思う今日この頃である。
 さて、野望を秘めた若き天才ドラマーと体罰教師も真っ青のスパルタ鬼教師である指揮者の熱いバトルが繰り広げられるのが今回紹介する映画セッション。男の意地と誇りをかけた激しいぶつかり合いに観ている誰もが熱くなれる映画だ。
 しかし、熱きバトルとは別に個人的に感銘を受けたのが、真の天才になることの苦しさと厳しさ。生まれて持った才能が輝くあまり、俺を含めて若き天才と言われた人間が古今東西において多く登場したが、大した功を成し遂げずに露のごとく消えていった人間がなんと多いことか!。
 真の天才になるために汗と血を流し続け、好きになった女性ともお別れ、精神的にも追い詰められなければ真の天才になれないことが、本作を観ていれば理解できる。実際に観終わった後に俺にはその資格も適正もないことに愕然としショックを受けた。まあ、俺には無理

 さて、一流ドラマーを目指す若き天才ドラマーとスパルタ指揮者との熱いバトルの結末はこれいかに。それではストーリーの紹介をしよう。
 一流ドラマーを目指してアメリカの名門音楽学校であるシェイファー音楽学校に入学したアルフレッド・ニーマン(マイルズ・テイラー)は、ある日のことドラムを叩いていたら、この音楽学校の最高指揮者であるテレンス・フレッチャー(J・K・シモンズ)から彼が率いるシェイファー音楽学校の最高のバンドにスカウトされる。
 しかし、フレッチャーがキレキレのスパルタン指揮者。彼のいじめ同様の指導はニーマンを精神的に追い詰めていく・・・

 ストーリー的には一度挫折した男が再起をかけて立ち上がろうとする話。と言うよりも一度は持ち上げておいて二度挫折させられているか。俺なんかだと一度の挫折で再起不能に陥ってしまうが、真の天才はドン底の挫折を味わっても自らの力で這い上がることができる。
 まあ、この世の中這い上がることができずに自らの命を断ってしまう人が多いが、その理由がこの映画を観れば何となくわかった気になる。
 自尊心を傷つけられた男同士の争いなんかは、普通はみっともないとしたものだが、本作はそれ故に盛り上がる。マニアックなジャズの知識があれば本作をもっと楽しめる気がするし、もっと俺が若ければ細かくリズムを刻みながら打ち続けるドラムの演奏をマネしてみたいところだ。
 いつまでも天才という言葉に踊らさせられて人生を損している人には、きっと癒しを得られる?映画セッションをお勧め映画として挙げておこう

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 監督は最近もラ・ラ・ランドが好調なデイミアン・チャゼル。全く知らない監督だと思っていたら、まだ30歳代前半の若さ。これから新作が発表されるたびに期待が持てる監督ですね。


 


 

 
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