褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 ブレードランナー(1982) アクション映画ですが・・・

2018年08月14日 | 映画(は行)
 公開当時はそれほどヒットしたわけではないが、後に色々なバージョンが出たり、昨年には続編が公開されるなど今やカルト的名作としての誉れ高いのが今回紹介するブレードランナー。当時は暗い、ハッキリしない、面白くない、なんだか変だなど散々な言われようだった。SF映画としてもなんだか視覚的にゴチャゴチャしていたり、アクションシーンに期待する映画でもない。
 しかし、今観るとSF映画というと宇宙が舞台といった概念をぶち壊し、科学の発展の悪の部分を描き、生と死を考えさせられる多くのテーマが内包されていることに気づく。

 当時、この映画を高く評価した人は本当に凄いと感じさせられるストーリーの紹介を。
 舞台は2019年、すっかり地球は環境汚染が進んでしまい酸性雨が降りっぱなし。その対策として人類は見た目も人間と変わらない人造人間(レプリカント)を創り出し、惑星を人間が住めるように開発するのにレプリカントを奴隷として送り出していた。
 しかし、レプリカントは人間以上に力が強く、知能もあり、やがて感情が芽生えてくる。レプリカントは人類に反乱を起こし、地球にレプリカントがやってくるのだが、それを始末するのがブレードランナーと呼ばれる捜査官たち。
 そしてある日のこと。レプリカントの6名が植民地化された惑星から脱出して、地球にやって来たとの情報を得る。しかも、一人のブレードランナーがレプリカントによって重傷を背負わされるという事件が発生。そこへ応援の要請を受けたのが、既に引退をしていた元ブレードランナーのデッガード(ハリソン・フォード)。次々とレプリカントを始末していくデッガードだったのだが、果たしてブレードランナー達は何のために地球にやって来たのだろうか・・・

 レプリカント達が自分を製造したタイレル社にやってくるが、レプリカントの首領格であるロイ・バティ(ルトガー・ハウアー)が絶望に打ちひしがれてタイレル社長を殺害するシーンが凄い。昔に観た時はとんでもない悪役だと思ったが、実は俺の大きな勘違いだった。希望を無くしてしまった人間の悲劇をレプリカントから教わった。
 ハリソン・フォード演じるブレードランナーだが、応援を要請されるぐらいだから相当な凄腕なのかと思いきや、意外にこれが大したことがない。レプリカントを拳銃で射殺するのだが、それほど拳銃の腕が良いようには思わなかったし、格闘戦になったら半殺し状態に陥っている。彼が凄いのは人間とレプリカントを見分ける能力が凄いということ。その他の映画で見せるタフガイスターのハリソン・フォードを期待してはいけない。
 人間とレプリカントが愛し合うことになる素っ頓狂な展開も観ている最中はどことなく泣けてくるし、今や人工知能ロボットの存在を考えると本作の世界観が決して絵空事でないことがわかる。そして近未来の世界のビジュアルが今となれば印象的な物が多いし、その後の映画に影響を与えていることがわかる。
 本作を未見の人は観てほしいし、俺と同じように続編のブレードランナ2049を、まだ未見の人は復習のために観るのも良し。単純な勧善懲悪のストーリーを好まない人には結構好かれるタイプの作品。今やSF映画の金字塔作品として今回はブレードランナーをお勧め映画として挙げておこう。

ブレードランナー ファイナル・カット [DVD]
ハリソン・フォード,ルトガー・ハウアー,ショーン・ヤング,ダリル・ハンナ,ジョアンナ・キャシディ
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


 監督は今や大御所的な存在であるリドリー・スコット。本作も東洋的なムードを感じさせますが、異国を舞台にした映画が多い。お勧め作品は多数ですが個人的に最も好きのはキングダム・オブ・ヘブンです。

 

 
 

 
コメント (2)
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