かつては誠実で善良そうなキャラクターで大スターに登りつめたケビン・コスナーだが、最近は一時のスランプを脱して脇役として存在感を示している。そんな彼の今後も続く経歴において、恐らく後々において一大転機となった作品として語り継がれるであろう役柄を演じているのが今回紹介する映画Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼。
彼が今まで築き上げてきたイメージをぶっ壊すべく演じる本作の主人公のキャラクターを少しばかり説明しておこう。ビジネスマンとして社長に登りつめるほど成功し、年相応の美しい妻と娘に恵まれ、豪華な家に住み、外見もスマートな印象を与え、チョッとスピーチをさせれば面白いことを言う。どこから見ても誰もが羨ましがるような完璧な人間。唯一思い当たる欠点が・・・ときどき人殺しをしてしまうことぐらいか。
実は彼は二重人格者のサイコキラー。二重人格者の主人公の映画なんて多くあるが、本作における二重人格者の描き方が面白い。普段はアール・ブルックスとしてケビン・コスナーが演じているのだが、別の人格者としてウィリアム・ハート演じるマーシャルが、まるで背後霊の如く現われてくる。とても渋くて素敵なオジサンの2人のやり取りが観ている我々を大いに楽しませる。
例えばこのような感じだ。ケビン・コスナー演じるアールが『もう人殺しは嫌だ』と当たり前の事を言っていると、ウィリアム・ハート演じるマーシャルが何時の間にか現われて『早く人殺しをしようぜ』とはやし立てる。また、アール(ケビン・コスナー)の不手際をカバーするべく、マーシャル(ウィリアム・ハート)が的確なアドバイスを与えたりする等、抜群のコンビネーションを見せる。
そして見ていて感心するのが人殺しを実行する過程及び場面。くじ引き同然で殺す相手を選び、その相手のことをインターネットを使ったりで念入りに下調べをする。そして、ドアのノブに傷の一つも付けずに侵入し、殺害後は銃弾をキッチリ回収し、証拠を全く残さない。さらに時間厳守、深追いは決してしない。まるで仕事のできる男の見本を見ているような気になるから不思議だ。それにしても人殺しから多くのことを学ぼうとする俺の頭の中はどうかしているのか
さらにこのケビン・コスナー演じる殺人鬼を捜査する女性刑事を演じるのがデミ・ムーア。実はこの女性刑事の設定も単なる脇役として片付けるのが勿体ないぐらいの深みのあるキャラクター。年下の旦那と離婚係争中にして、かつて自らがブタ箱にぶち込んだ残忍な人殺しである通称ハングマンが脱獄して、そのハングマンから命を狙われる。公私ともに何かと忙しい女性刑事役だ。
二重人格のサイコキラーと追いつ追われつの忙しい女刑事の二転三転するストーリー展開とは如何なるものか。
2年間我慢してきたのだが、ついに耐え切れずに人殺しがしたくなってしまったアール・ブルックス(ケビン・コスナー)。今回も周到な用意を行い、見事な手口で若い男女を殺害することに成功した。しかしながら2年間のブランクがあまりにも大きかったのか致命的な失敗をしてしまったことに気付く。それは殺人現場の窓のカーテンが開いていたこと。やっぱりと言うべきか、翌日自らの会社に、殺害現場に自分が写っている写真が送られてくる。写真を送ってきた相手は、果たして自分を脅すつもりなのか?それとも?
その殺害の手口から、ついに2年ぶりに連続殺人犯が再び動き出したことに気付いたアトウッド刑事(デミ・ムーア)だったのだが、今度こそ連続殺人犯を捕まえようと意気込むのだが、別の殺人鬼から命を狙われてしまい・・・
アルコール依存症なら聞いたことがあるが、ケビン・コスナー演じる男は殺人依存症とでも言うべきか。しかし、この映画を観ていたらまるで、この世の中の終りを見ている気分になった。ちょっと残酷なシーンもあるが色々と斬新な設定が面白い映画。決して恋人同士で観ることはお勧めできないが、見応え充分のストーリー展開と脇役に到るまで深く掘り下げたキャラクター設定が楽しめる。最後のオチ?もサービス精神旺盛。特に昔のケビン・コスナーを懐かしんでいる人にはMr.ブルックス 完璧なる殺人鬼はお勧めだ
主演は今さら説明不要のケビン・コスナー。やはり昔の作品にお勧め作品が多い。エリオット・ネスとアル・カポネの対決を描いたブライアン・デ・パルマ監督、ロバート・デ・ニーロ、ショーン・コネリー共演のアンタッチャブル、ノスタルジック雰囲気が素晴らしい野球映画フィールド・オブ・ドリームス、彼のキャラクターを逆手に取ったサスペンス映画の傑作追いつめられて、クリント・イーストウッド監督の感動作パーフェクト・ワールドがお勧め。
マーシャルを演じるのが名優ウィリアム・ハート。さすがに名優なだけあって多くの名作に出演しています。ケン・ラッセル監督の異色SF映画アルタード・ステーツ/未知への挑戦、キャスリーン・ターナーの妖しい魅力が堪能できる官能サスペンスの傑作白いドレスの女、ジェームズ・L・ブルックス監督のテレビ業界の舞台裏を哀切をもって描いたブロードキャスト・ニュース、ウェイ・ワン監督、ハーヴェイ・カイテル共演の淡々とふか~く描いた感動作スモークがお勧め。
女刑事役でデミ・ムーア。ゴースト/ニューヨークの幻で一躍大スターになった印象がありますが、個人的にはそれ以前の作品でセント・エルモス・ファイアーをお勧めしたい、他にバリー・レヴィンソン監督、マイケル・ダグラス共演の企業内のパワハラ、セクハラを描いたディスクロージャーがお勧め。
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彼が今まで築き上げてきたイメージをぶっ壊すべく演じる本作の主人公のキャラクターを少しばかり説明しておこう。ビジネスマンとして社長に登りつめるほど成功し、年相応の美しい妻と娘に恵まれ、豪華な家に住み、外見もスマートな印象を与え、チョッとスピーチをさせれば面白いことを言う。どこから見ても誰もが羨ましがるような完璧な人間。唯一思い当たる欠点が・・・ときどき人殺しをしてしまうことぐらいか。
実は彼は二重人格者のサイコキラー。二重人格者の主人公の映画なんて多くあるが、本作における二重人格者の描き方が面白い。普段はアール・ブルックスとしてケビン・コスナーが演じているのだが、別の人格者としてウィリアム・ハート演じるマーシャルが、まるで背後霊の如く現われてくる。とても渋くて素敵なオジサンの2人のやり取りが観ている我々を大いに楽しませる。
例えばこのような感じだ。ケビン・コスナー演じるアールが『もう人殺しは嫌だ』と当たり前の事を言っていると、ウィリアム・ハート演じるマーシャルが何時の間にか現われて『早く人殺しをしようぜ』とはやし立てる。また、アール(ケビン・コスナー)の不手際をカバーするべく、マーシャル(ウィリアム・ハート)が的確なアドバイスを与えたりする等、抜群のコンビネーションを見せる。
そして見ていて感心するのが人殺しを実行する過程及び場面。くじ引き同然で殺す相手を選び、その相手のことをインターネットを使ったりで念入りに下調べをする。そして、ドアのノブに傷の一つも付けずに侵入し、殺害後は銃弾をキッチリ回収し、証拠を全く残さない。さらに時間厳守、深追いは決してしない。まるで仕事のできる男の見本を見ているような気になるから不思議だ。それにしても人殺しから多くのことを学ぼうとする俺の頭の中はどうかしているのか
さらにこのケビン・コスナー演じる殺人鬼を捜査する女性刑事を演じるのがデミ・ムーア。実はこの女性刑事の設定も単なる脇役として片付けるのが勿体ないぐらいの深みのあるキャラクター。年下の旦那と離婚係争中にして、かつて自らがブタ箱にぶち込んだ残忍な人殺しである通称ハングマンが脱獄して、そのハングマンから命を狙われる。公私ともに何かと忙しい女性刑事役だ。
二重人格のサイコキラーと追いつ追われつの忙しい女刑事の二転三転するストーリー展開とは如何なるものか。
2年間我慢してきたのだが、ついに耐え切れずに人殺しがしたくなってしまったアール・ブルックス(ケビン・コスナー)。今回も周到な用意を行い、見事な手口で若い男女を殺害することに成功した。しかしながら2年間のブランクがあまりにも大きかったのか致命的な失敗をしてしまったことに気付く。それは殺人現場の窓のカーテンが開いていたこと。やっぱりと言うべきか、翌日自らの会社に、殺害現場に自分が写っている写真が送られてくる。写真を送ってきた相手は、果たして自分を脅すつもりなのか?それとも?
その殺害の手口から、ついに2年ぶりに連続殺人犯が再び動き出したことに気付いたアトウッド刑事(デミ・ムーア)だったのだが、今度こそ連続殺人犯を捕まえようと意気込むのだが、別の殺人鬼から命を狙われてしまい・・・
アルコール依存症なら聞いたことがあるが、ケビン・コスナー演じる男は殺人依存症とでも言うべきか。しかし、この映画を観ていたらまるで、この世の中の終りを見ている気分になった。ちょっと残酷なシーンもあるが色々と斬新な設定が面白い映画。決して恋人同士で観ることはお勧めできないが、見応え充分のストーリー展開と脇役に到るまで深く掘り下げたキャラクター設定が楽しめる。最後のオチ?もサービス精神旺盛。特に昔のケビン・コスナーを懐かしんでいる人にはMr.ブルックス 完璧なる殺人鬼はお勧めだ
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主演は今さら説明不要のケビン・コスナー。やはり昔の作品にお勧め作品が多い。エリオット・ネスとアル・カポネの対決を描いたブライアン・デ・パルマ監督、ロバート・デ・ニーロ、ショーン・コネリー共演のアンタッチャブル、ノスタルジック雰囲気が素晴らしい野球映画フィールド・オブ・ドリームス、彼のキャラクターを逆手に取ったサスペンス映画の傑作追いつめられて、クリント・イーストウッド監督の感動作パーフェクト・ワールドがお勧め。
マーシャルを演じるのが名優ウィリアム・ハート。さすがに名優なだけあって多くの名作に出演しています。ケン・ラッセル監督の異色SF映画アルタード・ステーツ/未知への挑戦、キャスリーン・ターナーの妖しい魅力が堪能できる官能サスペンスの傑作白いドレスの女、ジェームズ・L・ブルックス監督のテレビ業界の舞台裏を哀切をもって描いたブロードキャスト・ニュース、ウェイ・ワン監督、ハーヴェイ・カイテル共演の淡々とふか~く描いた感動作スモークがお勧め。
女刑事役でデミ・ムーア。ゴースト/ニューヨークの幻で一躍大スターになった印象がありますが、個人的にはそれ以前の作品でセント・エルモス・ファイアーをお勧めしたい、他にバリー・レヴィンソン監督、マイケル・ダグラス共演の企業内のパワハラ、セクハラを描いたディスクロージャーがお勧め。
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