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もうチョッと日が経つが、2020年のオリンピック開催が東京に決まった。東京招致に関して、日本人が元来から苦手だと言われていたロビー活動が上手くいったという意見を聞くが、果たしてどのようなロビー活動が行われたのか、単なる東京のPRだったのだろうか?個人的には実際にどんなロビー活動が行われていたのか、知るよしもないが、印象的だったのは日本のプレゼンテーション、オ・モ・テ・ナ・シ、おもてなし。あの滝川クリステルのプレゼンを見て、普段は高ピーな俺だが、これからはもっと謙虚におもてなしの気持ちで生きていくことに決めた。もちろん、僕のブログを読んでくれる人々にもオモテナシ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/atten.gif)
さて、話が横にそれてしまったがロビー活動をする人、団体のことをロビイストと呼ぶ。実際にロビイストだがアメリカでは職業として存在する。今回紹介する映画サンキュー・スモーキングは、禁煙活動が盛んになるのに対抗して、煙草業界が設立した『煙草研究アカデミー』と称されるロビイスト団体のPRマンが主人公。アメリカ社会におけるロビイストの仕事及び役割がよくわかる映画だ。
とにかくこの主人公のロビイスト振りが凄い。サギをカラスだと言いくるめてしまうかのような口達者振りを見せる。煙草は体の健康に害は与えないかのように宣伝しまくり、禁煙を推奨する活動家や団体を議論で打ち負かし、愛煙家、煙草産業のために働きまくる。世間からは情報操作の王と呼ばれ、嫌われているが逆にそのニックネームを気に入っている。
煙草に害があるの今や常識で、そんな煙草業界を擁護する主人公と聞くと悪役のような印象があるかもしれないが、決して、そのように描かれていないのが、本作品の優れているところ。禁煙派VS喫煙派の対決を描いた煙草業界の内幕を描いた社会派映画の向きもあるが、実は話がテンポ良く進み、大いに笑えるコメディ。そして主人公である父親と息子の結束を描いた家族のストーリーとしても優秀だ。チョッと憎たらしいお父さんだが、そんなお父さんでもピンチの時に息子が励まして、闘志を駆り立てさせるシーンは笑える、では無くて泣けるほど感動する?
さて、ロビイストの活動の凄さを感じ、ブラックな笑いが連発。煙草業界の対立をシニカルに描くストーリーとはいかなるものか。
ニック(アーロン・エッカート)は煙草業界のためのロビイスト団体のPRマン。世間が煙草憎しの流れの中で、いかなる禁煙を推奨する団体、活動家に対してもニック(エッカート)は議論において、巧みな話術と魅力的な笑顔を振り撒いて、打ち負かしていた。毎日を愛煙家及び煙草産業の繫栄のために働きまくる。
そして煙草ケースにドクロのマークを付けることを義務づける法案を提案しようとしている禁煙派のフィニスター上院議員(ウィリアム・H・メイシー)と、丁々発止のやり取りを繰り広げる。
しかし、私生活では離婚しており、世間からも冷たい目で見られるなどの嫌われ者。だが、自分を嫌っていた元妻の息子のジョーイ(キャメロン・ブライト)は、父親のニック(エッカート)の仕事を観察していく内に次第に尊敬の念が生まれてくる。
ある日のこと、ニック(エッカート)は反喫煙団体によって、拉致され体中にニコチンパットを付けられるなど生死の境をさまよい、しかもベッドを共にした新聞記者のへザー(ケイティ・ホームズ)に内密の話をばらされ、ニック(エッカート)は仕事を失ってしまう。すっかりショックで落ち込んでいたニック(エッカート)だが、そんな彼を息子のジョーイ(ブライト)が父親譲りの話術を駆使して彼に勇気と力を与えるのだが・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/atten.gif)
まるでニック(エッカート)の言っていることは舌先三寸の事ばかりのように思われるかもしれないが、実は我々にも参考になるような良い事も言っている『情報に流されるのではなく、自分で判断しろ』。ちょっと昔までは情報を得る手段が少なくても、デタラメなことを教えられても、そのことを信じるしかなかった。しかし、今やインターネットの普及により自分で大量の情報を得ることが出来て、多くの情報から取捨選択する時代になった。報道番組、新聞などのマスコミ関係の捏造、隠蔽の呪縛からようやく解き放たれる時代が来ようとしている時に、この台詞の意味は重い。
しかし、そんな小難しいテーマはこの映画においては、ほんの一部分に過ぎない。この映画の基本的な楽しみ方は次々に出てくるブラックジョークを思いっきり笑うこと。冒頭の討論で肺ガンの子供が登場するが、そんなシーンも笑い飛ばす寛容さが必要だ。
そして興味深いシーンとして煙草産業のスポークスマンであるニック(エッカート)とアルコール飲料業界の代弁者であるポリー(マリア・ベロ)、銃製造業界のPRマンであるボビー(デヴィッド・ケックナー)たち三人がMOD(死の商人)と称する飲み会をして、お互いが本音を言い合うシーン笑ける。『俺たちの業界のせいで、1日1,200人も死んでいるよ』なんて本音で語り合っていたり、慰め合ったりして、自らの仕事に対して悩んでいたりするから、ロビイストたる仕事は大変だということがわかるし、面白い。
大笑いした後に、父親と息子の絆に感動し、そしてラストシーンのニック(エッカート)の選択にも大いに感動させられる。この時にニック(エッカート)が己の仕事に対して誇りを持って、取り組んでいたことに観ている我々は気付くのだ。
シニカル、コメディ、感動、そしてとにかく笑えるサンキュー・スモーキングは、ロビー活動の凄さが理解できるお勧め映画です![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
監督はこれが長編映画デビュー作品となるジェイソン・ライトマン。父親はゴースト・バスターズ等のヒット作品で知られるアイヴァン・ライトマン監督。本作のデビュー作品からして傑作ですが、その後もJUNO/ジュノ、マイレージ、マイライフ、ヤング≒アダルトと面白い傑作を連発している、まだ30代の若手監督。今後も楽しみな監督です。
主演のニックを演じるのはアーロン・エッカート。ダークナイトのトゥー・フェイス役で有名か。他にもスティーヴン・ソダーバーグ監督、ジュリア・ロバーツ主演のエリン・ブロッコビッチ、ブライアン・デ・パルマ監督のブラック・ダリア、ジョン・ウー監督、ベン・アフレック主演のペイチェック 消された記憶がお勧め。
脇役が豪華です。
ニックの息子役でキャメロン・ブライト。まさに天才子役。お勧めはニコール・キッドマン競演の記憶の棘、X-MEN: ファイナル ディシジョンがお勧め。
ニックと対立するフィニスター上院議員にウィリアム・H・メイシー。この人のお勧めはコーエン兄弟のファーゴ、キム・ベイジンガー主演のセルラー。
煙草業界の大物キャプテンを演じるのが名優ロバート・デュヴァル。フランシス・F・コッポラ監督の名作ゴッド・ファーザー、ゴッド・ファーザーPARTⅡ、地獄の黙示録がお勧め。他にロバート・デ・ニーロ競演の告白もお勧めしておきます。
かつての若手スターロブ・ロウが映画プロデューサー役で出演していました。それにしてもあの格好はワロタ。この人のお勧めはエドワード・ズウィック監督、デミ・ムーア競演のきのうの夜は…、けっこうなエロシーンがあります。他にフランシス・F・コッポラ監督の青春映画アウトサイダー、栄光へのエンブレム、セント・エルモス・ファイアーあたりは僕の青春時代は楽しめましたが、今観ても面白いかは自信がありません。ジョン・アーヴィング原作でジョディー・フォスター、ナスターシャ・キンスキー競演のホテル・ニューハンプシャーはお勧め。
他にニックの上司BR役でJ・K・シモンズ。この人のお勧めは本作品と同じジェイソン・ライトマン監督のJUNO/ジュノ。本当にこの作品は良いです。
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さて、話が横にそれてしまったがロビー活動をする人、団体のことをロビイストと呼ぶ。実際にロビイストだがアメリカでは職業として存在する。今回紹介する映画サンキュー・スモーキングは、禁煙活動が盛んになるのに対抗して、煙草業界が設立した『煙草研究アカデミー』と称されるロビイスト団体のPRマンが主人公。アメリカ社会におけるロビイストの仕事及び役割がよくわかる映画だ。
とにかくこの主人公のロビイスト振りが凄い。サギをカラスだと言いくるめてしまうかのような口達者振りを見せる。煙草は体の健康に害は与えないかのように宣伝しまくり、禁煙を推奨する活動家や団体を議論で打ち負かし、愛煙家、煙草産業のために働きまくる。世間からは情報操作の王と呼ばれ、嫌われているが逆にそのニックネームを気に入っている。
煙草に害があるの今や常識で、そんな煙草業界を擁護する主人公と聞くと悪役のような印象があるかもしれないが、決して、そのように描かれていないのが、本作品の優れているところ。禁煙派VS喫煙派の対決を描いた煙草業界の内幕を描いた社会派映画の向きもあるが、実は話がテンポ良く進み、大いに笑えるコメディ。そして主人公である父親と息子の結束を描いた家族のストーリーとしても優秀だ。チョッと憎たらしいお父さんだが、そんなお父さんでもピンチの時に息子が励まして、闘志を駆り立てさせるシーンは笑える、では無くて泣けるほど感動する?
さて、ロビイストの活動の凄さを感じ、ブラックな笑いが連発。煙草業界の対立をシニカルに描くストーリーとはいかなるものか。
ニック(アーロン・エッカート)は煙草業界のためのロビイスト団体のPRマン。世間が煙草憎しの流れの中で、いかなる禁煙を推奨する団体、活動家に対してもニック(エッカート)は議論において、巧みな話術と魅力的な笑顔を振り撒いて、打ち負かしていた。毎日を愛煙家及び煙草産業の繫栄のために働きまくる。
そして煙草ケースにドクロのマークを付けることを義務づける法案を提案しようとしている禁煙派のフィニスター上院議員(ウィリアム・H・メイシー)と、丁々発止のやり取りを繰り広げる。
しかし、私生活では離婚しており、世間からも冷たい目で見られるなどの嫌われ者。だが、自分を嫌っていた元妻の息子のジョーイ(キャメロン・ブライト)は、父親のニック(エッカート)の仕事を観察していく内に次第に尊敬の念が生まれてくる。
ある日のこと、ニック(エッカート)は反喫煙団体によって、拉致され体中にニコチンパットを付けられるなど生死の境をさまよい、しかもベッドを共にした新聞記者のへザー(ケイティ・ホームズ)に内密の話をばらされ、ニック(エッカート)は仕事を失ってしまう。すっかりショックで落ち込んでいたニック(エッカート)だが、そんな彼を息子のジョーイ(ブライト)が父親譲りの話術を駆使して彼に勇気と力を与えるのだが・・・
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まるでニック(エッカート)の言っていることは舌先三寸の事ばかりのように思われるかもしれないが、実は我々にも参考になるような良い事も言っている『情報に流されるのではなく、自分で判断しろ』。ちょっと昔までは情報を得る手段が少なくても、デタラメなことを教えられても、そのことを信じるしかなかった。しかし、今やインターネットの普及により自分で大量の情報を得ることが出来て、多くの情報から取捨選択する時代になった。報道番組、新聞などのマスコミ関係の捏造、隠蔽の呪縛からようやく解き放たれる時代が来ようとしている時に、この台詞の意味は重い。
しかし、そんな小難しいテーマはこの映画においては、ほんの一部分に過ぎない。この映画の基本的な楽しみ方は次々に出てくるブラックジョークを思いっきり笑うこと。冒頭の討論で肺ガンの子供が登場するが、そんなシーンも笑い飛ばす寛容さが必要だ。
そして興味深いシーンとして煙草産業のスポークスマンであるニック(エッカート)とアルコール飲料業界の代弁者であるポリー(マリア・ベロ)、銃製造業界のPRマンであるボビー(デヴィッド・ケックナー)たち三人がMOD(死の商人)と称する飲み会をして、お互いが本音を言い合うシーン笑ける。『俺たちの業界のせいで、1日1,200人も死んでいるよ』なんて本音で語り合っていたり、慰め合ったりして、自らの仕事に対して悩んでいたりするから、ロビイストたる仕事は大変だということがわかるし、面白い。
大笑いした後に、父親と息子の絆に感動し、そしてラストシーンのニック(エッカート)の選択にも大いに感動させられる。この時にニック(エッカート)が己の仕事に対して誇りを持って、取り組んでいたことに観ている我々は気付くのだ。
シニカル、コメディ、感動、そしてとにかく笑えるサンキュー・スモーキングは、ロビー活動の凄さが理解できるお勧め映画です
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![]() | サンキュー・スモーキング (特別編) [DVD] |
アーロン・エッカート,マリア・ベロ,キャメロン・ブライト,ケイト・ホームズ | |
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
監督はこれが長編映画デビュー作品となるジェイソン・ライトマン。父親はゴースト・バスターズ等のヒット作品で知られるアイヴァン・ライトマン監督。本作のデビュー作品からして傑作ですが、その後もJUNO/ジュノ、マイレージ、マイライフ、ヤング≒アダルトと面白い傑作を連発している、まだ30代の若手監督。今後も楽しみな監督です。
主演のニックを演じるのはアーロン・エッカート。ダークナイトのトゥー・フェイス役で有名か。他にもスティーヴン・ソダーバーグ監督、ジュリア・ロバーツ主演のエリン・ブロッコビッチ、ブライアン・デ・パルマ監督のブラック・ダリア、ジョン・ウー監督、ベン・アフレック主演のペイチェック 消された記憶がお勧め。
脇役が豪華です。
ニックの息子役でキャメロン・ブライト。まさに天才子役。お勧めはニコール・キッドマン競演の記憶の棘、X-MEN: ファイナル ディシジョンがお勧め。
ニックと対立するフィニスター上院議員にウィリアム・H・メイシー。この人のお勧めはコーエン兄弟のファーゴ、キム・ベイジンガー主演のセルラー。
煙草業界の大物キャプテンを演じるのが名優ロバート・デュヴァル。フランシス・F・コッポラ監督の名作ゴッド・ファーザー、ゴッド・ファーザーPARTⅡ、地獄の黙示録がお勧め。他にロバート・デ・ニーロ競演の告白もお勧めしておきます。
かつての若手スターロブ・ロウが映画プロデューサー役で出演していました。それにしてもあの格好はワロタ。この人のお勧めはエドワード・ズウィック監督、デミ・ムーア競演のきのうの夜は…、けっこうなエロシーンがあります。他にフランシス・F・コッポラ監督の青春映画アウトサイダー、栄光へのエンブレム、セント・エルモス・ファイアーあたりは僕の青春時代は楽しめましたが、今観ても面白いかは自信がありません。ジョン・アーヴィング原作でジョディー・フォスター、ナスターシャ・キンスキー競演のホテル・ニューハンプシャーはお勧め。
他にニックの上司BR役でJ・K・シモンズ。この人のお勧めは本作品と同じジェイソン・ライトマン監督のJUNO/ジュノ。本当にこの作品は良いです。
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