昭和生まれなら、黒沢作品は知らないとは言えない。
眼がしょぼしょぼになるまでTVに漬かった大晦日から、
元旦は「マトリックス」に漬かりこんだ、
早朝、あたり一帯除雪をした後は、、、映画。
このあたりは、除雪がほとんど来ない。
高齢者ゾーンになった住宅地は、70歳過ぎた老人が
ゆっくりと雪を搔く。
元旦の年賀状も、主人の長年の年賀状文化に圧倒されている。
世界のニュースが飛び交う中で
情報社会になったデジタルな正月を過ごすのは
老人にとっては、受け身になってしまうのは
私だけではなさそうデス。
チャンネルを、「マトリックス」シリーズに合わせ、
コマーシャルタイムに、お節を祝う。
マトリックスとお節、、、不思議な組み合わせの元旦の今日は
かって、人気の爆発時期に観たマトリックスの伝えくることと、
ミサイルの飛び交う昨今、1月9日のニュウスの中で観るそれとは
番組を通して感じることが、大きく違っている。
地球は人間にとって唯一の星かもしれないが
情報社会になったマトリックスの世界では
もはや、人間たちの「コピー」だらけの、
狭すぎるせかいである。
地球を支配して、統制を緻密に敷くP、C
かって、孫悟空が、毛を抜いて吹いて、分身を創るように、
人工知能に操られて、人間のコピーが蔓延する。
人間の中から、生命体の持つ感情や感性が忘れ去られて
ほう牧牛の様な支配された人間軍が、コピー連帯を造ってゆく。
デジタルな人工頭脳の研究では
未来には廃墟のような大都市の姿が
何とも
哀しい。