京都不動産コンサル研究所所長の徒然草

ジャストアンサーやマンションってどうよで相談員を担当。又アマゾン書籍や宅建登録講習講師を通して後進の育成も心掛けています

Q定借と区分所有マンション・・・

2009年04月11日 | 不動産評価について
京都不動産コンサルタントのブログ

A 定借物件と区分マンションのどちらが
評価が高いのでしょうかということですね。

これは一般的な質問で、
なかなか物件が特定できないという意味では返答に困りますが、
面白い問題をはらんだ質問です。

というのは、
定借は土地に時間的な制限があり、
区分所有マンションは建物に空間的な制限がある不動産です。
その意味では評価するにあたり、
どちらも一般的ではない不動産ということになります。

そして設定条件が同じでそれぞれが合理的な値段設定であれば、
理論上では経年劣化するに従い
建物の耐用年数の長いほうが評価は高いとみるべきです。
そうなると区分所有のほうに軍配が上がります。

実務面でも金融機関の評価算定は、
やはり、その時の流通性を中心に評価するとと思います。
大きな考え方は不動産鑑定士さんから取り入れると思いますが、
その鑑定士さんは流通面では不動産業者さんの意見を参考にします。
不動産業者さんはまったくもって流通のプロですから、
販売しやすい物の方を評価すると思います。

ただ変動要因として、
今後の定借の評価には注意が必要です。

定借の市場性がどうなるのか、
権利金の扱いは、
期限50年までの残存年数をどう評価するのか
等々不動産業界や金融機関でも
方向性がいまだ定まっていない分野です。
その意味ではプラスマイナス両方に化ける可能性もあります。
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