枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

上弦・小潮、旧重陽

2014年10月02日 | Weblog

 暖かい、と言うより暑い。台風の影響ばかりではない気がする。蒸せるのも不快指数が増していく。気分の滅入る日であった。三連勤が早出ばかりだった。朝は、薄暗いが帰宅時が助かるのもありがたい。何よりも、途中に図書館に寄って帰れる。

 台風の影響で、月は観えない。昨夜は、美しい宇宙に輝いていたのを撮影した。既にオリオンが昇って来ている。星座は時間と共に廻る。秋の夜長に、エチオピア王家が、北面に冴える。真夜中には、オリオンが駆け上がり、乙女を追いかけていく。

 柿の渋は、一度付いたら落ちない。昔は、これで着物の色を染め、或いは虫除けとして使ったり、黴や汚れ防止にも役立っていたようだが、歴史の中には、農民の苦渋に満ちた、命がけの想いが籠められている。飢饉に農民が立ち上がったのだ。

 澁染一揆と言う。年貢の取立てに苦しんだ農民が、生死をかけて立ち上がっていった。江戸時代のことだ。その頃には、白いご飯を食べるなど庶民はしていなかった。今なら、五穀米とよろこぶが、当時は貧しさ故食べていた。百姓は、重労働だ。

 然し、農薬は使わなかったので、自然の物で代用していたようだ。柿渋は、そういった農民の知恵から生まれている。スギナにしても、同じ事が言えよう。ちょっとした工夫で、納める年貢より、蓄えることを考えていた。記録には残っていないのか。

 農薬を散布すれば、自然の生態系を壊す。そういったことがわかっていながら、私利私欲に走る。誰も、地球のことは考えない。結局はそれが、人類を滅ぼす。愚かな行為でもある。山は、聖なる領域だ。三輪の神を怒らせてはいけないのだが・・・

 やさしい色合いの、金魚草。零れた種で発芽して、花を咲かせている。種は蟻の大好物だ。風に揺れる。

コメント
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