霜月、上弦・小潮、天一天上

　今朝の不安定な天気に、PCが昨夕からの不調でネット繋がらずを重ねていた。まあこういう日もあるんだが、大勢のアクセスで切断されたのだろうか？謎である。で・今朝は早朝からの復帰を試みたものの一向に、という状態が続いた。漸く7時過ぎに戻って悩ましさは解消したものの、気分は削がれてしまう。

　よっちゃんとサンタクロース　　よっちゃんは、幼稚園に通っています。テレビも小さな町中でも、クリスマスの景色です。よっちゃんは、おかあさんと小学2年のおねえちゃんとの三人で暮らしています。おかあさんにサンタさんのことを聞いたら、そうね・よっちゃんはどう？おねえちゃんは、いないわよとそっぽを向きました。

　よっちゃんは、サンタさんが本当に居るかが知りたいのです。それで手紙を書くことにして、買ってもらっていた青いメモ用紙を取り出しました。ぼくはサンタさんにあいたいです。幼稚園のカバンにそっと入れておきました。手紙を書いたらポストに、切手を貼って出さなければ届かないのですが、住所を知らなかったのです。

　何日かたっての月の明るい夜でした。月は地上を照らしながら散歩をしていました。その内しずくのこどもの一人が、よっちゃんのカバンからのぞいているメモを見つけました。月のこどもはまだ小さかったので字はよめませんでしたが、メモの青い色がほしくなりました。その色は、月のこどもが知らない色できれいでした。

　月も、そのこどもも光を投げかけることはできても、下界の物にさわってはいけないのです。月はびっくりして宙からおちそうになりました。ちいさなこどもを叱っても、触ったことは変えられません。月はよっちゃんがよろこぶ贈り物になればと、サンタさんの所に行きました。朝が来る直前でしたが、青いメモを渡しました。

　クリスマスの夜、よっちゃんは窓から外を眺めていました。幼稚園では、クリスチャンとして教会に行かなきゃと言われていました。その日だけ良い子になればいいのです。よっちゃんは、それがいやでしたから、おねえちゃんとは出かけないでいたのです。窓の外には雪がちらつき始めました。窓を閉めようとしたその時です。

　かすかな鈴の音と、トナカイの軽やかな蹄の響きがしました。よっちゃんは、目の前に停まった橇から、サンタさんが手招きしているのに気づきました。よっちゃんは、サンタさんに抱き上げられて橇に乗せてもらいました。ふたりで贈り物の配達をして、窓へと下りた時おねえちゃんとおかあさんの驚いた顔が見えました。

　以前、掲載されたのを改稿しています。
　サンタクロース。あなたは遭ったことがありますか？