喜寿
私事で恐縮ですが、本日「喜寿」を迎えました。長寿を喜び寿ぐ日とか。
満州事変勃発の年に生まれ、日支事変から太平洋戦争までの戦争に明け暮れた時代、特に太平洋戦争時には、飢餓と空爆におののきながら生き残った少年期、戦後青春時代を迎え、楽しかるべき時代を同じく飢餓と貧困の日々に終わり、青春時代の楽しみも知らず、青年期から壮年期に至り、戦後の日本復興に向けて必死に働いてきた。
戦時中の歌の中に「月月火水木金金」という言葉があった。土日も無く訓練に励むという意味で、正にその言葉を実践するかのような厳しい仕事をしてきた。一ヶ月に1~2日しか休日は無く、休日出勤手当は勿論残業手当も無く、毎日夜の9時10時までの残業に耐えてきた。
その陰の努力によって東京オリンピック、大阪万博と日本の復興振りを世界にアピールしてきた。そしていまや経済大国として世界に認められている。
そして科学、医療の発達により今や世界に冠たる長寿の国になった。然るに現今の老人たちにたいするいじめ、虐待、老人は邪魔者、お国のお荷物、老人は早く消え去れといわんばかりの制度が取り入れられ、老後の人生に暗雲を投げかけている。
私は思う。現在の日本を良きに付け悪しきにつけ築き上げてきたと自負している多くの老人たちが、人生最後の余生を決して裕福にして欲しいとは思はないが、しかし、残りの人生に何の心配も無く静かに穏やかに終焉の時を迎えられるような生活ができるような世の中にして欲しいと願っている。