古民家の中
入り口に、本日は囲炉裏に火が入っていますと云う案内板が立っていた。
これは珍しいと、期待しながら中に入る。
中に入ると土間にこんな竈があった。
土間に接する板の間に、囲炉裏が切って有り、火が入っていて自在鉤に鉄瓶が掛けられていた。
案内人方が火の管理をしていた。
部屋の上部には神棚があり、榊とだるまが置かれ、しめ縄も掛かっていた。
奥座敷?奥の部屋には床の間がある。
農家らしいが、なかなか立派な造りだ。
すぐ隣に別の古民家がある。
そこも訪ねた。
正面玄関が前の古民家とは違い、瓦葺きの出張った建物がしつらえてある。
武家屋敷の玄関に似ている。
この玄関上には鶴らしき彫り物が取り付けられていた。
中に入ると、写真のような箱膳が置かれていた。
これは懐かしいものだった。
子供の頃(3~4歳)この箱膳で食事をしていた。
父は唐木細工の指物師だったが、この頃(昭和9年~10年)は輸入品の、紫檀・黒檀等の木材の輸入がストップ、指物師を続ける事が出来なくなり、東京の軍需工場に勤めだした頃だ。
そんな頃に我が家ではまだ箱膳を使っていた。
案内人の方と暫く思い出話に花が咲いた。