猛烈な雷雨が小振りになった夕刻。再び街へ。
ここには、ホルモン串だけしかない。
そのいさぎよさ、シンプルさがたまらない。一芸名人的な雰囲気。
奥の座敷で、おかあさんが背を向けて串を刺していた。
壁には色紙が一枚。
「酒を飲む 友と飲む 天下を飲め」 同門の大先輩、
藤本義一氏の筆。
主人はなぜか、ウナギイヌのTシャツ。赤塚不二夫追悼か。
店内6,7人も座ったら満杯。
あるのは、この四角い鍋が2台。
土手焼き?と聞いたら、必ず違いますと言われる。
あっさりとした味噌汁ふうのだしでコトコト煮る。
このスープの美味いこと。追い足しで使われる。
ビールから始めたが、すぐに焼酎に。
戦後の闇市的な気分がしてくる。
芋焼酎を、沖縄のうっちん茶割りで飲む。
一本で、センマイ・アカセン・ゴンズ・小腸と味わえるようになっている。
噛み締める感じが、屈折したお父さんにはいいだろう。
1本190円。ネギ100円を足して、一味をかけてグイッグイッと
串をしごいて食べる。
最高69本食べた剛の者がいるといふ。
ここで、仕上げる店ではない。
かる~く5、6本にして、次にまいりますか。
ホルモンみすみ 中央区春吉3