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先日ジム・クエスキンのコンサートに行った。千日前アナザドリーム。知らぬ人はどこのオッチャンかいなと思われるだろうが、ジム・クエスキンというと泣く子も黙る60年代ジャグバンド・リバイバルの立役者で、ジャグバンド音楽を世に広めた最大の功労者と言っていい。
ジャグミュージックってぇのは古く、黒人の低所得層から生まれた音楽で、ジャズをしたかったが楽器も買えぬ、カズーを咥えて、チューバみたくジャグ(素焼きの壜)を吹き鳴らし、洗濯板をドラム代わりに掻き鳴らし、ブリキのたらいにモップの柄を立て、ワイヤーを引っ張った怪しげなベースを鳴らし、ギターかバンジョーが入って、古いジャズやブルース、レイスミュージックなどを演奏した。そんな音楽が60年代東海岸のインテリ学生を中心にリバイバルが起こり、その中心にいたのがジム・クエスキンジャグバンドだったというわけだ。
招聘元はTom'sCabin麻田浩氏。昨年亡くなったウォッシュタブベースの名手、フリッツ・リッチモンド・トリビュートのコンサートが渋谷であり、ジム・クエスキン、ジョン・セバスチャン、ジェフ・マルダー(これは夢の顔ぶれ!)+細野晴臣(Bs。もちYMOの)+長谷川光(Bj,G)+茂泉次郎(Fi)+Taro(Md)がホストバンドとなった。これが見られぬことだけで大阪は田舎。ジムは京都見物だかのために残ったのでソロライブが実現したのだが…。秋元慎くん、ご苦労さんでした !
ジャグバンドのみならず、フォークミュージックに対する温度差が東西であり過ぎる。片や1000人近い人を集めているんだ。かつて、こういう音楽に憧れた連中は小金を稼げるようになった今、サポートする側にまわらねばならないと思うのだが。早い話、会場に足を運び銭を落とさねばね。仕事だって都合のつけられるポジションにいるだろうに、お寒い限り。過去にゃ関西フォークなどといわれた時代もあったのに、心に遊びもないようでは経済もよくならねぇや、とボヤいておこう。65才になろうとするジムは現役で声も張りがあり若々しい。スリーフィンガーピッキングも達者である。どんどん出てくる古い戦前のジャズの数々…いやはや素敵でした。
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