ワタシ、酉年である。しかも鶏には縁が深い。
祖父は愛宕下で鶏すき焼きの店「光輪亭」てのをやっていたらしい。
新橋ガード下で一番古い「小松」は祖父の姉の系統であった。
そこのうめばあさんがNHK昼のプレゼントで、「この辺にはパン助が大勢いた」と
公共の電波で白昼堂々、パン助を連発していて笑った。
名古屋にもかしわ屋の親戚がいる。おかげで親爺は鶏が食えないで来た。
私は大丈夫。
さて、お初に探訪したのは、大阪福島「鳥匠いし井」。
いや~、ぬかりがなかった。
おぼろ豆腐、だだちゃ豆のピュレ。
豆☓豆で味が濃い。
胸肉の昆布締め 山葵
白肝 二種類の食感。上質なテリーヌのごとき。
ここまでは春鹿 超辛口
サラダを挟んで、前菜盛り合わせ~
水前寺草おひたし、ポテトサラダ(燻製鶏ハム入り)、レバーパテ入りのシュー
茹で南京豆、ゴマ付き絹かつぎ
う~む・・・どれ一つ外してませんな。
酒は主人におまかせにした。
宮城の日輪田。山廃雄町に乗り換えて。
焼き鳥になり、抱き身、山葵から入る。
皮はパリッと炙られ縮み、身はプリプリで信じ難いほどジューシー。
酒は香川の悦凱陣。
焼き鳥は塩のみ。
タレ好みとしてはそっちも試したいが、無いとなるとね。
ねぎま。
皮目一枚をこがし気味に焼き、中の肉が盛り上がるように火入れする。
しかも、他で味わったことのない、格別の肉汁。
これが炭火をを熟知した、炙りの技術ということなのだろう。
食感を変化を付ける、胸肉のおかき揚げ。
つくね。 武骨な形がいい。
これはタレ。甘すぎないのが酒飲みにはよろしい。
肝ときたら…しっかり系の赤ワインがほしくなる。
てなことで、豪州のシラー。
お酒のチョイスも店主石井さんまかせ。
蒸しつくね、というのも面白い。
マッシュルーム、トリュフオイルで風味付け。
スープまで飲み干す。
ソリレス。腿の付け根あたりにある、残すものはバカといった類いの
フランス語だったか。
鶏皮フェチとしては、いっとかねば。
パリッと焼き上がり、大変結構な感じ。
割愛したけれども、たぶん、串は11種類。
とにかく、そのジューシーさ加減が印象に強い。
主人が修業した師匠の店「あやむ屋」を凌駕するほど。
煙を一切感じない。脱煙がきちんとされているのだろう。
女性客が多いのも頷ける。
昨年秋のミシュランガイド京阪神版でみごと一つ星を獲得。
すばらしい。
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