マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

派手さはないが真っ当寿司

2013-09-03 01:22:45 | Weblog

寿司愛好の会に属していたこともあったが、なんだか
そんな余裕もなくなってしまい、二度ほどパスしているうちに
声がかからなくなった。 結構だが一縷の寂しさもある。かまわぬのだが。


さて、大阪の高級寿司店に行くと、どうも居丈高に板前相手に
出る輩が目立って行けない。大体が女連れである。
ステイタスかなんか知らぬが、またその要望がとんちんかんだったりして、
笑止千万なのだが、黙って喰ってりゃいいのになぁと思うことも二度や三度ではない。


女連れでノーマークで偉そうなことを板前にほざいてる段階で、小物感たっぷりだが、
そういうのが大阪に多いことに情けなくなる。


 

こちとら、大物の心意気を持ちたいと思っている小物。
自覚してるからして、偉そうなことなど言わない。
それが一番、美味い物を喰わしてもらう方法だと信じているからだ。
さて、この世の寿司はとあるホテル寿司。おまかせはごま豆腐から始まった。



    


ヒラメは肝も共に。 志野の俎板皿がきれいだ。





カツオたたきですな。たくさんはいらない。これっくらいで丁度。





トツカアジ。 マアジの大きなものを紀州ではとつかあじと呼ぶ。


ハモかと思ったら伝助穴子。
大ぶりの穴子だけあって、鱧やアブラメのように骨切りし、さっと炙ってある。


    


御酒をいただいた。 銘柄失念、冷酒である。

すぐさま、酒肴が出る。






からすみ、大根。 ああ、酒飲み心をくすぐってくるわいな。




琵琶湖の鮎塩焼き  蓼酢におかゆを加えて鉢で当たる。
そうすることでサラサラの蓼酢に粘度が加わり、鮎の身に絡みやすくなるのだろう。

 
この独特の開き方は初めてだったが、型が決まりにくいし、そう効果的でもない。
それよりも清流を泳ぐ姿を想起させた方が清々しくないだろうか。ありふれているとの思いか。
なんなら鮎自体カットしてもいいかもしれぬ。



きれいに抜いた中骨。 ポリリと頂くも、これも別になくても良い。





酒は山形の楯野川に。




酒肴が続く。淡路のムラサキウニ。
美味…何をかいわんや。





こちらは、由良のアカウニ。

ムラサキウニの方が磯の香りが強い。





永遠につまみが続いてくれて、酒・酒・酒も楽しかろうが、
ぼちぼち寿司に切り替える。






タイから始まる。 まずタイより始めよ…というがごとし。


キンメダイだったかな。





大ぶりの鳥貝。





剣先イカ(長崎) 細かい隠し庖丁。





赤身づけ。




中とろ。 私の好きなマグロはここまで。




白海老(富山)、おぼろ昆布  素晴らしい




白海老、富山港名産。 こんなに小さい。

はかない甘さが身上。




料理長の動きは無駄がない。

訊ねれば応える…これぐらいの距離感がボクは好きだけどな。






これ何だったっけな…





蒸しアワビ。
大根おろしに漬け込んで4時間蒸す。




穴子は塩と煮詰めで。 振り柚子





水ナス、浅漬け。





忘れるところだった…コハダ。





だし巻きは蜂蜜が入る。

江戸前を標榜する店は多いが、何も一枚1時間ほどかけて焼くカステラ状の
玉子焼きにこだわる必要はないと思う。ボクは最後はしっとり系で行きたい。






至極まっとうな江戸前寿司を食わせてくれる、阪急インターナショナル大阪「翁寿司」。

翁とは誰あろう、小林一三翁のこと。

阪急が全ホテル内で初めて直営の寿司店を出したのがここ。開店から7年。
都心で落ちついて寿司が楽しめる穴場だが、まだまだヤンチャしてもいい気がした。

寿司飯はもう少し主張してもいいのではないかな。よくいえば中庸、印象が薄い。
例えば二種類用意するとかして、客の好みを聞いて使い分けるとか。
その辺りに、大阪の割烹の伝統をちらりと感じさせてもいいのではないだろうか。

江戸前の範疇から踏み外さない程度に、解釈を広げてオリジナリティを出してもいいと思う。
そう、ここは大阪なんだから、自由に行きましょうよ。



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