フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

冬の森 斧が響く

2011-11-28 | 薪ストーブ・焚火

朝起きてみるとどんより空が曇っている。寒さはさほど感じない。温度計をみると外気温は2度だ。室温13度、湿度25%。外気温が零下になっていないと暖かいな、という感じだ。

午前中はあれこれ雑用をやっているうちに終わってしまった。

昼食後、空は曇っているものの、気温は暖かいので庭に出る。誰もいない森のなか、白樺の樹肌がやけに白く浮かび上がっている。

足元には、霜にやられたとはいえ、ヒマラヤユキノシタが元気だ。

森の中に道はないので、思いつくままうろつくだけである。大きな木は、樹肌、木の形で名前が分かりやすいが、葉を落とした小さな苗は、ほとんど区別がつかない。足元に、赤い実だけが沢山着いている小さい枝があるが、それが何か分からない。

北の方に歩いていくと、大きなムラサキシキブがあった。葉が茂っているときには、全く気がつかなかったに、今頃発見するということもあるものだ。

1時間ほど歩いた後、昨日に続き今日も薪割りをやろう。家の西側に積んでいる丸太を一輪車で庭の薪置き場そばまで運んできて、順に割っていく。二日続きなので斧を打ちこむコースが安定してきた。細い丸太に斧が真ん中に入ると、してやったりだ。森の中は言うまでもなく、付近の畑にも誰もいない。もう農作業のシーズンはほとんど終わりに近づいている。

静かな森の中に、薪割りの斧の音だけが響く。一輪車で丸太を運んでは割る、この作業を1時間ほどやって薪割りは終了。

その後、割った薪を薪置き場に並べていく。昨日は3分の1ほどだったが今日は半分の高さまで薪を積むことができた。右側の薪置き場のタルキが折れてしまっているのが気にかかる。少し薪を積み過ぎたようだ。

少し暗くなってきたので、庭作業を終えて部屋に入る。今夜は何にしようかなと冷蔵庫を眺めてみると、「ほうとう」があった(しかなかった)。今夜は「ほうとう」にするか。先ず、里芋を塩でもみ下ゆでしてぬめりを取っておく。いつもの鉄鍋に湯を沸かして出汁を入れ、大根、ニンジン、里芋、豚肉、竹輪を煮る。煮えると「ほうとう」を入れ8分程煮る。最初細かった「ほうとう」も、煮汁を吸って太くなってくる。すると味噌を溶かし、ネギと油アゲを散らす、これでほぼ出来上がりだ。テーブルの電磁調理器をセットして、その上で煮ながら熱々を食べる。郷土料理「ほうとう」は、手間もいらず冬には最適だ。

夕食を食べたのが早かった、まだ午後6時だ。それならと、フルートの練習をしておこう。ロングトーン、毎日の練習、各調のスケールとアルペジオ、トリルなどの基礎練習をやったあと、「シチリアーノ」「ユーモレスク」「アルルの女メヌエット」を何度か吹いた。各々、必ず何箇所か音を外す箇所がある。そこを何度もやり直すのだが、曲を通して吹くと同じように音が外れてしまう。まだまだ練習が足りない。


久しぶりに薪を割ろう

2011-11-27 | 薪ストーブ・焚火

今日は、うす曇り。南アルプスや八ヶ岳はうっすらと浮かんでいる。庭はそれほどでもないが、畑は一面の霜だ。外気温マイナス3度、室温12度、湿度24%。

朝食を食べた後、何やら外が騒がしいなと思って、窓の外を見ると、軽トラックが何台もこちらの方に向かってやってくるのが見える。何かと思って見ていると、畑の溝や用水路付近の草刈や、泥さらいをやっているようだ。

しばらくすると、アダージョの森を巡る用水路の前で皆さんが休憩を取っているので、挨拶をしに行く。草刈をしているエリアに、庭で伐採した枝を置いたままにしているので作業の邪魔になりませんかと声をかける。「用水路に落ちないのであれば、特に問題はないです」とのこと。お聞きすると用水路は、防火用水にもなっている。最近は、米を作らなくなったので、水田用の用水はあまり必要ではなくなってきているが、防火用水として村の中のいたるところに水が回っているとのことだ。ほとんど会ったこともない人たちばかりだが、しばらく立ち話をし、休憩時間が終わったのでお別れした。

その後、フルート練習をする。昨日、寄席の前座でのフルート演奏が終わったのだが、実は第2弾の演奏会が待ち構えている。私が習っているフルート教室の発表会・演奏会が、12月11日(日)に、同じペンション「ミュー」さんのダイニングをお借りして開催することになっている(詳細は別途案内を参照してください)。それに向け、ロングトーン、「毎日の練習」、各調のスケールとアルペジオ、トリルなどの基礎練習をしていると昼になってしまった。

昼からは、久しぶりに薪割りをする。先日丸太を作って薪置き場に置いているが、割っていないので、これでは、いくら乾燥させても薪としては使えない。薪割りが待っているのだ。先ずは、薪小屋の前列左側に、仮に積んで置いた丸太を割ることにする。斧を振ってみると、忘れていた感触が蘇ってきた。スパッと割れるとなかなかいい気持ちだ。今日は暖かいので、割っていると汗が出てきた。やはり慣れていないので、1時間もやると腕と腰が痛くなってきたので終えることにした。

割った薪を薪置き場に並べ直すと、なかなかいい眺めだ。割ることができない細い薪や、節のある丸太は、明日、家の西側薪置き場に移動することにしよう。

次は、薪ストーブ用の柴、この間使ってしまったのでそれを拾い集める作業だ。落ち葉の降る積もった森の中に入っていく。枯れている樹木を40センチぐらいの長さに足で折る。細いのは手で折ろう。太いのはチェーンソーで切る。夕暮れが近づく4時までやると、2日分ほどの柴が出来上がった。

部屋に戻って休憩していると、甲斐駒ケ岳の右手あたりが、驚くほどの紅色に染まってきた。今日の夕焼けはひと際美しい。

夕食後、時間があったので、フルートを吹く。12月の発表会で演奏しようと思っている「アルルの女メヌエット」「ユーモレスク」「シチリアーノ」をゆっくり吹いた。

 


薪と柴拾い

2011-11-24 | 薪ストーブ・焚火

昨夜、琉球の「古酒」を飲み過ぎてしまって、寝覚めがすこぶる悪い。晴れているが、山々は雲で覆われている。
外気温マイナス0度、室温14度、湿度26%。空気が乾燥してきたので、手の指の荒れが出てきた。

余り食欲がないので、コーヒーを飲みながら、パンを食べる。外の様子を見に出ると、風がつよいものの青空がまぶしい冬晴れだ

鳥の餌台に餌を置いているのだが、野鳥たちはどこかへ行ってしまって全くやってこなくなった。午前中は、全くグロッキー状態で何をするにもしんどかった。

昼食を食べてから少し楽になってきた。外は、相変らず、風が強いが、部屋の中には奥まで太陽が差し込んできて暖かい。

身体を動かさないでいると、余計にしんどい感じなので、森に出て薪と柴を拾い集めることにする。冬は、何をおいても薪がなければ話にならない。チェーンソーを使おうとすると、何と、前回の作業で混合ガソリンを全て使い切ってしまっていた。仕方がないので、混合ガソリン作りから始める。その後、チェーンソーの刃を研いでようやく、作業をやり始めることができた。

森の中には折れた枝、倒れた樹木などがいくらでもある。京都大原に住むベニシアさん夫婦は大きなリュックを背負い、近くにハイキングに行って、薪を拾い集めてくるという。細いものは手や足て折り、太いものや硬いものはチェーンソーで40センチを目処にカットする。それを、段ボール箱に入れて、家まで運びおろして来る、この作業の繰り返しだ。ゆっくり登ったり降りたりして、まあまあの薪・柴を拾い集めることができた。これで、今日の作業は終わりとしよう。

「秋の日のつるべ落とし」で夕暮れは、あっという間にやってくる。今日も庭は美しい茜色に染まってきた。


今日の夕食は、昨日の「おでん」がまだ残っているので、それを食べることにしよう。夕食を作る手間が省けたので、ゆっくり風呂に入ることができた。

夕食後は、先ほど集めてきた薪と柴を薪ストーブで燃やす。昼の間やらなかったフルートの練習をしておこう。ところがロングトーンを始めると、どういうわけか音が濁っていていけない。「毎日の練習」、各調のスケールとアルペジオも重くてしようがなかった。まだ、昨夜の飲み過ぎが残っているようだ。

曲の練習に移る。「FLUTE best100」の曲を、昨日のレッスンで受けた注意を思い起こしながら、何度か練習した。


薪小屋の片付け

2011-11-05 | 薪ストーブ・焚火

何と暖かい朝だろうか。外気温7度、室温19度、湿度35%。余りに暖かいので、薪ストーブを焚く気はしない。空は、雲が多いが、青空が見える。

ゆっくりとコーヒーを淹れ、ヤン・マハト(フルート)とカテジーナ・エングリホヴァ(ハープ)のCDをかける。バロックから現代までのフルートとハープのドュエット曲集。ハープの音は柔らかく、優雅で、いい。

朝食は昨夜の鍋の出汁で雑炊を作って食べる。簡単で、無駄なく、しかも胃にやさしい。

食後はフルート練習の時間。いつも通りロングトーン、基礎練習をしているとペンション「銀の森」さんからテレが入った。紅葉のシーズンで忙しいが、今日の午前中は空いていますよとのこと。それならと、フルートの練習を止めて、「銀の森」さん宅へお伺いする。久しぶりに訪れてみると、入り口の薔薇が綺麗に剪定されていた。コーヒーを出していただいて、よもやま話に花を咲かせる。

その後、先日ピアノでフルートも伴奏をしていただいたUさん宅に伺う。フルートの楽譜を置き忘れていたので取りに行かせていただくのだ。丁度ご主人が、屋根に登り薪ストーブの煙突掃除をされていて、デッキは、屋根に降り積もったこの葉を落として一杯だった。デッキそばに繋がれた甲斐犬「タラ」が、怪しみながら元気よく迎えてくれた。ここでもお茶をよばれ、しばし立ち話となった。年末の「メリー・ウィドウ」の練習が佳境に入ってきている、とのこと。また、合奏しましょう、と言ってお別れした。


その後、野辺山の「びっくり市場」へ、リンゴ「信濃スィート志賀高原産」を買いに行く。箱入りはびっくりするほど高いが、ナイロン袋入りの手ごろなのがあったので買う。土曜日なのでお客さんが多い。野辺山から望む八ヶ岳の形は大分違う。

家へ戻る途中Kガーデンに立ち寄る。お茶をよばれながら、リコーダーを吹いて楽しんだ。庭先から広く開けた南の空が大きく見える。

昼からは、薪小屋の前においておいた薪を片づけておこう。先ずは、薪小屋の薪を一輪車に載せてガレージの薪置き場に移動する。何往復化かすると薪置き場の一角が空になった。

そこに、今度は昨日切った薪を並べる作業だ。大きな薪ではないが燃やせばよく燃えるので大切にしよう。これで炉の周りが綺麗に片付いた。

それが終わると、なんとなく炉で焚火がしたくなったので、焚き木をセットして火をつける。焚火はいい調子に燃え始めた。その時、残念ことに、雨が降り始めたので、久しぶりの焚き火はあきらめざるを得ない。

部屋に入って、夕食の準備をしよう。明日、大阪に一時戻るので、冷蔵庫にある生ものはできる限り片づけてしまおう。「ほうとう」が残っているので、豆腐、竹輪、色々の野菜、豚肉などと一緒に鍋に入れて食べることにする。


ひたすら薪を作る

2011-11-03 | 薪ストーブ・焚火

今朝の空は曇っている。外気温2度、室温18度、湿度31%。

寒くはないが、先ずは薪ストーブに火を入れよう。どんどんたきぎを太くしていき、天蓋の温度が250度になるのを目指す。その後は、いつも通り、コーヒーを淹れ、アルビノーニのフラウト・トラヴェルソを流す。朝の静かな時間が流れ、だんだんと庭が明るくなってきた。


朝食は、ゆっくり食べよう。

食後はフルートの練習をしておこう。練習内容は、昨日と同じだ。ロングトーン、「毎日の練習」NO7、各調のスケールとアルペジオ。アルテ21課トリル練習は120~152までをテンポを10ずつ上げて指を動かす。力を入れ過ぎてフルートがぐらつかないようにする。アルテ21課練習曲NO1をやった後、曲は「愛の挨拶」を吹く。

私がフルート吹いている間に、妻は、樽に漬けこんでいた「酵素の材料」をざるにあけ、酵素の原液を取りだす作業を行っていた。

これをしばらく置いておくと、まろやかな味になる。それを、薄めて飲むと体内に酵素をたっぷり吸収できる、というもの。

その後は、庭に出る。

まずは、薪ストーブ用の焚き木集めをする。東側に、森から運んで来た枝が山のように積んでいるので、それから、手や足で折りながら焚き木作る。太い枝は、チェーンソーで切る。乾きが弱いものは、薪置き場に積んでおこう。焚き木は、細いものから太いものまで色々揃えておく。これを昼までやると、大量の焚き木ができ、積んでいた枝も大分整理ができた。

昼食後は、薪づくりを行う。家の西側の薪置き場に置いている細い薪を積み直してスペースを作る。こちらは妻の作業だ。


私は、チェーンソーを使って炉の前に積み上げた丸太を40センチにカットしていく。


カットした丸太を、一輪車を使って、家の西側薪置き場まで運び上げる。少しの傾斜だが、何度も運び上げていると足に応えてくる。

運び上げた薪は、妻が順次積んでいった。

丸太をカットするのもなかなかしんどい。今日作った1Lの混合燃料は、ほとんど使ってしまった。夕方になって、ようやく作業が一段落。秋も深まると、蜂がいないしあまり汗をかかないのでいい。家の西側に、丸太の山が出来上がった。

なかなか美しく積み上がったものだ。次は、「楽しい」薪割りが待っている。薪ストーブは、何をおいても薪を作ることから始まるのだ。

片づけをしていると、日没後の空が深い紅色に染まって美しい。夫婦でしばし見とれているうちにあたりは暗くなってしまった。

ひと風呂浴びてさっぱりする。今夜の夕食は、鶏肉のハーブソテー。ナスビ、ジャガイモ、カボチャ、二十日大根などの畑で取れたものだ。身体を動かした日は、何を食べても美味しい。今日は文化の日の祝日。終日、どこへも行かず、誰にも会わず、深まりゆく秋の庭で過ごした。