フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

アオハダの赤い実

2011-10-07 | 薪ストーブ・焚火

今日もいい天気になった。外気温7度、室温17度、湿度40%。
コーヒーを淹れようとしたら、焙煎豆が無くなっていた。それでは、「煎りたて名人」で生豆を煎ろう。豆は、ブルマンの「クリデスデール NO1」だ。

ほどなく煎り上がったので、コーヒーを淹れる。アルビノーニのフラウト・トラヴェルソを聴きながら、淹れ立てのコーヒーをすする。コクが深く、香りが立っている。畑からは、蕎麦刈りの音が聞こえてきた。

今朝も、生ジュースをグイっと飲む。とろろご飯がするすると喉を通っていく。納豆に炙り干物、大根の味噌汁。

申し分のないいい天気なので、食後は直ぐに庭に出る。ホトトギスが、大分開花してきた。


妻は、今日も、炉を炊き始めた。近くに山となって積んでいる、伐採したコナラの枝葉を燃やして片づけるためだ。私は、今日は何をしようか。進入路の上に樹木が覆いかぶさっていて、進入路に光が入らなくなってきているのが気になる。それでは、今日は、進入路を覆ってきている樹木を伐採しよう。

これがなかなか大変なのだ。アダージョの森の、進入路100メートルは優にあり、その両側に、びっしりと大小の樹木が繁茂している。木とは、光のある方向に枝葉を伸ばす性質があるため、道を通して空間ができると、その空間を目指して、道の左右からどんどん枝葉が伸びてきて、覆ってしまうまでになったのだ。

どこから手をつけようか。真ん中あたりに、株立ちのイタヤカエデがあるので、その付近の樹木を伐採することにする。これでイタヤカエデに陽があたり、黄葉が美しくなるであろう。伐採するとそのあたりの道に、光が射し込んできた。

伐採が終わり、伐採木を片づけて、頭上を見上げると、「あれっ!」、なんとなんと、赤い実がびっしりと着いている樹木があるではないか。まがうことなき、アオハダの雌木だ。

この森には、いたるところにアオハダが生えているが、どうしたことか、雄木ばかりで、どこを探しても雌木が見当たらない。それが、毎日歩いている進入路の上に生えていたとは。嬉しくなってしまって、このアオハダ雌木に光がよく当たるように、隣りのリョウブを伐採した。このリョウブも立派な株立ちなのだが、そんなことは言ってられない。

進入路に落ちた伐採木を整理していたら、「お昼です!」と妻の呼ぶ声が聞こえた。昼は、炉の火をかまどに移し、ベーコンとパンを直焼きしたもの、炉のなかで焼いたサツマイモとアンデスだ。

直火で焦げたパンはトースターなどで焼いた味とは一味違う、野生の香りがする。ひと時、炉辺の昼食を楽しむ。

部屋に戻り、フルートの練習をしておこう。ソノリテ、「毎日の練習」NO7、各調のスケールとアルペジオ、アルテ21課トリル、練習曲Cをやる。高音のトリルの替え指が覚えにくい。曲は、シチリアーノ、ラルゴ、トロイメライ、ユーモレスクをやる。

その後、一面レタス畑の川上村「ナナーズ」に買い物に行く。車で25分くらいかかるが、道は、実に走りやすい直線道路だ。ときおり、レタス運搬の大型トラックとすれ違った。「ナナーズ」は今日は夕方に行ったので、結構お客さんが来ていた。

アダージョの森に帰ってくると、大分夕闇が迫ってきていた。買ってきた刺身を使って、妻は握り鮨を作る。私の方は湯豆腐の準備をしよう。夕食前に、ひと風呂浴びて、温かくなったところで夕食だ。自家製握り鮨はネタもシャリもたっぷりだ。

これに、熱々の湯豆腐がぴったりだ。

熱燗をすすると、直ぐに酔いが回ってきた。何はともあれ、今日は、「アオハダの雌木」を発見したので嬉しくてたまらない。


焚き火の楽しみ

2011-10-06 | 薪ストーブ・焚火

昨夜から降り続いた雨が、朝方になって止んだ。外気温9度、室温18度、湿度46%。
先ずはコーヒーを淹れ、今日もパトリック・ガロワのフルートをかけながら、コーヒーをすする。彼のジャケットの顔はいつまでも若くハンサムだ。最近練習している「ユーモレスク」と「トロイメライ」が流れてくると、耳を傾けよう。

朝食の最初は、妻が最近はまっている「酵素」がとれるという、生ジュース(リンゴとバナナ)をグイっと飲む。

朝食後、空がぐんぐん晴れてきて、庭にも明るい日が射してきた。

それでは森の散歩に出ようか。農業用水管理道路「せせらぎの道」(自称)には、大きな朴の葉がいたるところに落ちている。残念ながら栗の実は、今年はほとんど落ちていない。畑の前に来るとSさんご夫婦がやってきた。しばし立ち話をする。「東京ではそろそろ銀杏が取れるようになったので、今度お持ちしますよ」とのこと。

畑に入って、二十日大根の苗を間引いたり、シシトウ、ピーマンなどを収穫しているうちに昼になってしまった。

昼食後はフルートの練習をしておこう。音出し、ソノリテ、「毎日の練習」NO7、アルテ21課トリル。テンポ72から152まで10ずつテンポを上げていく。アルテでは、「152から始め180までできるようにすること」、と書かれているのだが、その152すら、指が動かない状態だ。続いて「トリルの練習C」をやる。低音のレ~高音のミ~低音のレまでのトリルの上下向をやる。高音部は変え指を覚えなければならない。この練習は、かなり根気がいった。曲の練習は、フォーレ「シチリアーノ」、シューマン「トロイメライ」、ドボルザーク「ユーモレスク」、ヘンデル「ラルゴ」、ビゼー「アルルの女」をやった。

太陽が西に傾向いてきて、森の中が木漏れ日で清々しいので庭に出る。久しぶりに炉で焚火をする。ところが、昨日の雨で柴が濡れていたため、なかなかうまく燃えてくれなくて手間取った。

ようやく火が燃え上がり、かまどに火を移す。秋刀魚と鳥肉の串刺しを網に載せて焼くと、ほどなくジュンジュンといい香りがしてきた


今日は炉辺で秋刀魚とおにぎりで夕食としよう。

その後、シシトウ、ウィンナー、ジャガイモなども焼く。

しばらく焚火を見ながら過ごしていると、あたりはすっかり暗くなってしまった。上空を見上げると上弦を過ぎた月が上がってきた。月の青白い明るさにに驚く。


薪ストーブの試運転

2011-10-05 | 薪ストーブ・焚火

起きてみると、空は重く曇っている。外気温6度、室温15度、湿度40%。
今朝も、先ずは、ガロワのフルートCDをかけながら、ゆっくりと、コーヒーを淹れる。朝食は、リンゴのジュースをグイッと飲んだ後、紅茶「ヨークシャー」を飲みながらゆっくり食べた。

10時過ぎに、あたりは一面、ガスがかかってきて、雨が降り始めた。庭仕事が無理なので、フルート練習をする。ロングトーン、基礎練習のあとアルテ20課NO3の曲を練習する。それから21課のトリルの練習だ。テンポ72から132まで、10ずつ上げながらトリルの練習をする。左手の小指が、なかなか動かない。やり続けていれば、自然に動くようになってくるとのことだが、果たしてどうであろうか。

昼食は、トマト味のパスタを作る。フライパンで、オリーブオイルにニンニクを入れて香りづけをした後、タマネギ、ベーコンを炒める。その後ホールトマトを入れ、カラーピーマンなどの野菜を入れる。同時にパスタを茹で初める。タイミングを合わせて、茹であがったパスタにソースをかけると出来上がりだ。トマトソースの酸っぱい味が、気持ちをしゃきっとさせてくれるのがいい。

今日は、趣味悠々の日だ。出かけようとすると、運悪く、急に雨脚が強くなってきた。妻を高根の陶芸教室に送って行ったあと、私は明野のフルート教室へ行く。アルテ20課NO3の曲を何度か繰り返した後、先生とドュエットで演奏し、まずまずできだったので、○を貰った。これで、ようやく20課は卒業となる。
21課はトリルの練習だ。まず、ゆっくりしたテンポで、高音の変え指の練習をする。なかなかややこしいので一度には覚えられないが、「練習しておいてください」、ということで今日のレッスンは終了した。

妻を迎えに行くと、先日作った大皿が焼き上がっていた。

それに、新たに大きな花器の壺をつくったとのこと。この後、素焼きして、色をつける。

夕方、アダージョの森に帰ってくると、雨が降り続いていて、気温が上がらない。室温は、16度で寒いというほどではないが、今シーズン初めて薪ストーブに火を入れることにしよう。薪をいれて火をつけると、夏場に煙突掃除をやったからか、薪ストーブの薪は勢いよく燃えて、室温は、ほどなく20度に上がった。燃える炎をみると、気持ちが華やいでくる。薪ストーブをやっぱりいいな。

今日は、畑で採れたナスビが沢山あるので麻婆ナスと、餃子にする。薪ストーブで暖かくなった部屋できりっと冷えたビールを飲む、「う~ん」旨い。


炉端カレー

2011-09-19 | 薪ストーブ・焚火

今日は朝から目の覚めるような晴天だ。起床後、なにはさておき写真を撮りに家を飛び出す。
朝焼けの南アルプスが美しい。翻ると、八ヶ岳にも一点の雲もかかっていない。これだけ、スッキリ見えるのは何日ぶりであろうか。

家へ戻り、一日の元気の素、朝食を作ろう。といっても、おでんがまだ残っていたので、大根とワカメの味噌汁を作り、自家製野菜の浅漬けと納豆を出せば出来上がりだ。一杯の味噌汁を作るのは難しく、どうしても2杯分ぐらいできてしまう。置いておいてもまずくなるだけなので、食べきることにしよう。

10時前から、庭に出る。まずはチェーンソーの刃を研ぐ作業からはじめる。森の北側の3本の太いコナラが日陰を作っている。先日1本を切り倒した。残る2本も伐採したいのだが、倒す方向を間違うと他の樹木を傷つけてしまう恐れがある。色々検討したが、どうも難しそうなので止めることにした。それよりも、伐採した樹木の枝が足元に散らばっていて歩きにくいので、それを片付ける作業をやっておこう
やっていると、夏前に4器設置した「蜂の激取れ」器が満杯になって干からびていた。これを再設置しなければならない。既に、1器再設置しているので、今日は残りの3器を再設置する。中には、蜂などの死がいがびっしりと入っているのでそれらを掻きだし、水で洗って、自家製の誘引剤を中に入れ、木にぶら下げる。

その後、薪置き場の西側の方に目を移す。ここにも、間引かなければならない樹木が多い。直径22,23センチほどの切りやすそうなコナラがあったので、これを伐採しよう。受け口を刻み、追い口から切り込んでい行くと、上手く「つる」ができて、スローモーションを見ているようにゆっくりと倒れてくれた。これが、伐採の理想とする形である。伐採後の枝の処理に時間がかかって、やり終えたのは午後1時を回っていた。

昼食は、空心菜と京野菜万願寺トウガラシの炒め物だ。今回は緑鮮やかに出来上がった。

昼食の後片付けのついでに、今日の夕食のカレーを作っておこう。カレーを煮ている間に、イカの燻製作りに取り掛かる。まずは、イカを胴と腹に分け、骨を取り除く。

容器に、ピックル液、玉ねぎ、ローリエ、黒コショウ、三温糖などを入れ混ぜ合わせる。それに、豪快に地元の銘酒「谷桜」を注ぎ込もう。

いい香りが漂ってきた。そこにイカを浸す。これは丸一日漬けこむ。合わせて、燻玉を作るため、茹で卵を自家製のピックル液に漬けた。

ここまでやってからフルート練習に移る。今日もゆっくり時間をかけて練習した。基礎練習、アルテ20課の2曲、それに「名曲31」から、「シチリアーノ」「アヴェマリア」「ユーモレスク」などをやった。

夕方、少し雲が多くなってきたが、デッキに出ると外の方が明るい。今日も炉で火を焚きたくなった。柴を井形に備え付け火を入れると、直ぐに赤々と燃え始めた。

今日の夕食は、昼に作ったカレーライス。畑で採れた、ズッキーニ、ナスビ、それに買ってきたカラーピーマンの炒めたものをたっぷりトッピングする。

焚き火を見ながらカレーライスを食べると、昔よくやったキャンプ生活のことを思い出した。上高地小梨平のテント村、乗鞍高原一の瀬園地、外で食べるカレーライスは、野生味が加わってひときわ旨くなるものだ。日が暮れて、家の中の灯りが見えるようになってきた。

夕食を食べ終わる頃には、夕闇が迫ってきて、炉の焚火が逆にあたりを照らすようになってきた。そろそろ部屋に戻ろう。


秋刀魚の季節

2011-09-18 | 薪ストーブ・焚火

早朝は曇っていたが、だんだんいい天気になってきた。外気温16度、室温22度、湿度52%。
朝食後、スッキリした青空が広がってきた。そろそろ庭に出よう。
周辺の蕎麦畑では、先日の台風で蕎麦が倒れてしまった。農家の方にお聞きすると、収穫は30%ほど例年より少なくなるとのことだ。


ヤマザクラの葉が、紅葉を始めてきた。

今日は、先日いただいた、カクトラノオ、サクラタデ、購入したピンクのシュウメイギク、シマススキを植え付けた。ゆっくりやっていると、それだけで昼になってしまった。

午後は、フルート練習の時間だ。ロングトーン、「毎日の練習」、各調のスケールとアルペジオをまずやろう。
続いて、今日からアルテは21課「トリル」を始める。やはりトリルで動きにくいのは、両手の小指と薬指だ。これが、毎日根気よくトリルの練習をしていると動くようになるとアルテには書かれている。要は、毎日、動きにくい指のトリル練習を続けなければならないのだが、これが簡単ではなさそうだ。

次は、「名曲31」から、アトランダムに選んで練習する。フォーレ「シチリアーノ」、ビゼー「アルルの女メヌエット」、グルック「妖精の踊り」、宮城道雄「春の海」などをやった。

夕方から庭に出て、炉を焚こう。昨日の雨で濡れたものの、庭に積んでいる柴はよく乾燥しているので、直ぐに燃えてくれた。どんどん柴を燃やして熾きを作る。

それを、かまどに移つす。今日はかまどで秋刀魚を焼こう。屋外で魚を焼くと、なんとなく気分がうきうきしてくるものだ。秋刀魚の脂が火の上に落ち、ジューと音がして旨そうな香りが漂ってきた。そろそろ食べ頃かな。

テーブルに、ビール、ワイン、燻製したウィンナー、それに「pure whiteトウモロコシ」と解凍したお好み焼きをセッティングする。

秋刀魚が焼き上がったので、夕食を始めよう。まずは、プリン体99%カットの「淡麗ダブル」をグイッと飲む。これは身体にもよく、味もまずまずなのだ。ところが赤ワイン「聖人の贈り物」は、きららの酒店の前に並んでいたものだが、ちびちび飲んでも、グイッと飲んでも、舌の上でころころさせても、どう飲んでみても、余り美味しくない。ま、「ワインの味は値段に比例する」というから仕方がないか。しかし、なんといっても脂の乗った旬の秋刀魚の味は格別である。庭の炉端で、木々の夕映えを見ながらゆっくり夕食を楽しんだ。