立て続けにYoutube動画をアップしていた頃に読み終えていた小説です。
本は返却して手元には無く、取り込んだ画像を見て、「ボケていた!」でも、撮影し直せない。仕方がない…😨
直近で読んだ古典3冊の主人公たち。とても共感出来ない人々でして、もし、20代で読んでいたなら、確実に前半で投げ出していたことでしょう~
特に裏政治を描いた『ガラスの鍵』の主人公は賭博が商売⁉ 彼の親友は政治家。暴力やら何やらゴロつきばかりが動き回る、ハードボイルド小説でした。心情描写は殆どなく、誰がどこへ行った、何をした、どのように行動したか、誰と会ったか、客観的に書かれており、最後に意外な人が殺人事件の犯人でした~という話。500頁の長編でしたが、暴力的な描写は、さら~っと斜め読み。探偵、ヤクザ、ハードボイルド好きにはお勧め。
そして、今回の『アドルフ』 三島由紀夫氏がお気に入りだった小説らしいです。私は一度読んだら、もういい派。
一言でいえば、恋愛小説。 しかも、うだうだとした退屈な…おっと、自分にとっては…ですよ!
フランス小説らしく、心理描写で進んでいきます。『ガラスの鍵』とは対照的!
P氏に尽くす愛人女性がいる。彼女は献身的なP氏の愛人で、彼との間に子供も数人いて、幸せに暮らしている。その女性に声を掛けるのが主人公。 絶対に、誰にも靡かないだろう、という女性に猛アタックし、遂には彼女は、彼の元へやってくる。 しかも、我が子まで捨てて‼ 私には、ここが全くいただけない 我が子より大切な「男」なんて、いない。男は大人でしょ? 放っておいても生きていけるじゃん。子供はそういう訳にはいかないのよ。何考えてんだ、全く! と、独り言が続き、読み進める内には、主人公の男は、
「私はあなたのために何もかも捨ててきた!私にはあなたしかいない!」
と、すがる女から逃げ出して解放されたいと願うようになる。
何だかよくあるパターンじゃないですか。
しかし‼
別れないのです、この二人。
うだうだ、うだうだ、関係が続き…短編(200頁余り)だけど疲れました。
ただ、「小説は道徳的でなければならない」、という時代の後のロマン派の時代、こういった私小説のようなものは、斬新だったのかも。
やっぱり私には、「若草物語」だったり、「あしながおじさん」だったり、「秘密の花園」だったり。少女期に親しんだ名作がいいなぁ。