サル(羽柴秀吉)VS 親父殿(柴田勝家)
いやぁ~ 歴史ものを読んで、こんなにお腹を抱えて笑ったのは久々だなぁ。
しかも現代語訳が20年ほど前に周囲で実際に喋っていた話し言葉となると、これまた愉快
そうだった、後の豊臣秀吉は、かつて藤一郎と呼ばれておった!
柴田勝家は、織田信長の妹、お市と鐘を鳴らすんだったなー
滝川一益は遅刻してくるんだった!
黒田官兵衛は 相変わらず誰よりも知恵があり。
そこは藤一郎の嫁、寧も同じ。
池田恒興? 誰、それ?
信長の乳兄弟?
彼の現代語訳は、こんな感じ:
「どうやら間違いなく、清須会議のキャスティング・ボードは俺が握っているようだな」(108ページ3行目)
清須会議は、一旦、休憩。
滝川氏が遅れて到着予定のため、イノシシ狩りをすることになったそう。
それはいいのだけれど、織田信孝の勝利宣言:「とてもいい形でイノシシ狩りを終えることが出来たと思います。」(137ページ14行目)に続き、織田信雄の敗戦コメント:「正直、負けたという気がしないんだよなぁ。第一、イノシシ狩りって勝ち負けじゃないと思うし。」(138ページ10行目) ここまでは、中坊が喋ってるみたいで、まぁ…おつむの方がちょっと…と言われた織田信雄が現代語で喋れば、こうなるかな、と。
しかし、その後に続く、「仕留められたイノシシのモノローグ」って何よっ!?
「信孝公はよくやりましたよ。私なんぞは、後半はもうどうしていいか分からなくて、本能のおもおむくまま、走りまわっちまったんだけど、最後の方は結構真剣で、あのまま行ってたら、あの馬鹿殿を踏み殺していたかもしれない。(以下、略)(139ページ8行目~10行目)
数行読む度に、声を出して笑ってしまう。お腹痛いです、まじでっ
三谷幸喜はテレビ画面を通して見ると、一見、物静かそう。実際、解説にもあるように「人見知りが激しいので、初対面の人とあまり話さない etc」とある。 でも、これって、よくありがちなことだと思う。面白い文章を書く人は人間観察が鋭い、よって大人しい筈だわよ。自分がメインになって喋ってるタイプはあんまり周囲を見ていないと思うし。聞き上手は話し上手というよりは、書き上手。 その代表格が三谷幸喜氏だなぁ~と改めて思った次第。
何? 歴史には興味ない? では、この一冊から始めませう。それとも梅雨入りしてから、ちょっと気が滅入る? 是非!この本を一読し、笑って元気になろ~っ!
幕末⇒ 18世紀のロンドン⇒ 戦国時代
ここまで3冊、日本、海外、日本…
時空を超えて歴史や文化の旅~ 約1か月ぶりの読書の旅。実に楽しいです♪