水にきらめくかがり火は
誰に想いを燃やすやら
・・・・
こころまかせの鵜飼舟
ご存知、五木ひろしさんの“長良川艶歌”です。
1984年に発表されるとその年にレコード大賞、
またTBSのベストテンでは12年間第一位を獲得したとされる大ヒット曲です。
私が長良川の鵜飼いを見学したのはそれから10年弱も経った頃で、
30年近く前のことになります。
その時印象に残ったのは、まさに本歌の出だし“水にきらめくかがり火”でした。
その頃、絵心はあれど、描くのはとてもややこしそうで断念、
せめてもと、川合玉堂さんの鵜飼いの絵(日本画 数点あり)を、
眺めたりしていたことでした。
自分はやりませんが、俳句でも芭蕉をはじめ、多くの俳人が詠んでおられるようです。
鵜飼、鵜匠と並んで鵜篝(うかがり)も季語になっているようです。
ところで、鷹と鵜、一見何も関連性がなさそうですが、
鵜匠さんのことを調べていたら、
信長は、鷹匠と同じように鵜匠も厚く遇していたとのことです。
鵜の目・鷹の目というように、ともに獲物を狙う時の目が鋭く、
人間のコントロール下で、人様のための“狩り”をやってくれるところが
面白いところです。
新しい水彩紙ウォーターフォードに、黒っぽいところは主に墨を使って描きました。
厚手のため、濃淡の暈(ぼかし)にも耐えてくれるようです。
鵜は、かがり火のもと、見えすぎず、見えなさすぎず・・・この絵の悩ましいところです。
それぞれの鵜を、出来るだけ違った姿で描いてみました。
また船や鵜匠さんたちの姿は、主に、濃飛バス公式サイト様などのお写真などを
参考にさせていただきました。
往時を想い起しつつ・・・の一枚であります。
闇夜の濃淡、篝火の勢い、それの水面への反映、鵜飼いの腰構え、それぞれの鵜の動き等々見事に描かれていると思います。
漆黒の闇夜、空と川面、鵜匠と船頭、水面にまで映る燃え盛るかがり火、さまざまに行動するたくさんの鵜、見えすぎず見えなすぎず・・・。
まして、獲物のアユまで描くとは・・・素晴らしい挑戦です。
再び墨と相性がいい水彩紙を検索していたところ、こちらの記事にたどり着きました。
こちらの絵からは鵜匠と鵜が一緒になっていい仕事をしようという意気込みが伝わってくるように思いました。
ところで、墨に合う水彩紙を探す場合、基準はどのようなものがあるのでしょうか?白色の水彩紙で墨にも適しているものがどのようなものがあるかわからないので、よろしければ教えてください。
〇アルシュ 雨上がり(2015.04.06付拙ブログ)、台風一過 西の夕空(2017.02.20)
夜桜吹雪(2018.09.03)
〇ワトソン お人形さん(2019.12.07)、佐渡 雨の竹林(2019.10.28)
〇ウォーターフォード 鵜篝火(2020.07.06)
以上3紙です。紙へ墨の沁み込みやすさ、発色のよさ、均質性のとりやすさ、逆にグラデーションの出方などからこれらを撰んでいます。ご参考になるかどうかは分かりませんが、とりあえずご返事させていただきます。
早速参考にさせていただくことにします。