
今回は色の話、それもかなり間の抜けた話であります。
実は前々から、漫然とではありますが、深紅(しんく)色をしたバラの、その“色”が気になっておりました。
深紅色といっても、色彩基準(マルセル記号など)とか、染料の色の基準とか、そういう難しいことではなく、
要は、深く濃い赤色のバラをみて、それらしき色を出してみたかったのです。
今までも、何回もこの色にトライしてきました。
手持ちの水彩絵の具(トータル30色ほど)のうち、主に赤系統(4色ほど)を使ってです。
しかし、これが意外と難しく、思うような色を出すことができないでおりました。
・・・そんな状態がここ数年・・・
つい先日のことです。
近くの花屋さんで、このバラを見かけました。
じーっとその花色を見ていると、やはりこの色を出してみたいとの思いに。
今までと同じ様に、手持ちの絵の具をいろいろ組み合わせて試みました・・・がダメです。
そこでフト悟ったこと、それは、今使用している絵の具では、その色を出すのは難しいのではないか、
ということです。
そう、ここでも漫然とですが、
今使ってる絵の具だけで、いろんな色を出してきたではないか、
この色も何とかなるはずだ、と思いこんでいました。
思考がそこでストップしていたのです。
“そうだ 新しい絵の具を!”
となり、画材店へ直行、この色に最も近そうなのを買い求めました。
ウィンザー&ニュートン社製のカドミュウム・レッドという色の絵の具です。
早速試してみました。
この絵の具も、それ単色では、ストレートに望んだ色とはいきませんが、
これをベースに、数種類の色を混ぜて出てきた色が上の写真です。
やっとこさ、深紅らしき色が出たかな、と思っています。
色が出なければ、新たに絵の具を変えてみる・・・こんな単純なことを!
結局は色に大甘だったことを露呈してしまいました。
何とも間の抜けた、恥ずかしながらの話でありました。
でもちょっぴり満足感も・・・。