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なつ能よ盤ま多余飛那閑良あ希尓希梨 久毛のいつこに月可倶る羅ん
なつのよはまだよひながらあけにけり くものいづこに月かくるらん
夏の夜はまだ宵ながら明けにけり 雲のいづこに月隠るらん
(継色紙 伝小野道風筆 実物(色紙2枚 12.9cm×25.6cm)をほぼ2倍に格大・臨書)
先週の歌(文言はすこし違ったところあり)の色紙版です。
昨夏、クラブの展示会があり、生意気、不遜にも、小野東風の継色紙へチャレンジしたものです。
一昨年夏、書道を通じた友人から、東京国立博物館で開催されていた「和様の書」という展覧会に誘われました。
三跡と呼ばれる小野道風、藤原佐理、藤原行成など名立たる書家の書など、その実物に初めて触れ、大変に興奮したことでした。
見学中、友達から「色紙」を見てみようと。
サインなどを書いてもらう“色紙”ではなく、ちゃんとした書道のジャンル。
そのなかでも「継色紙」「寸松庵色紙」「升色紙」が有名だということも初めて教わりました。
実物は本当に小さく、それをスクリーン上に格大して写しだされていましたが、
拡大アップにも十分に耐え得る線の絶妙さや余白のとり方には、正直、唸ったことでした。
実物をほぼ倍の大きさ(25cm×50cm)に格大・臨書したものです。
紙もちょっと高い紙を使いました。
と言っても数百円のオーダーです。
数十円の紙で書いている時と比べ、ガチガチになってしまう、何とも情けない自分でありました。