![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/4b/e5c76ea3c87a9e1fd86070777ecf8490.jpg)
先月15日の教室(新百合絵画研究会 小玉精子先生)です。
それは立派な花々をご準備頂いていました。
元々花の名前には疎く、分かるのは紫陽花とミニひまわりという体たらくですが、そんな自分にも、
珍しい(間違いなく高価)花々をご準備されたモチーフ担当の方の心意気が伝わってきました。
花瓶の赤い花も仲間の一輪、これら花々一つ一つの素材を活かしながら、
全体としてどう纏めるか、が課題のようです。
個々の立体感は、紫陽花などは陰影で出せますが、
紫(粒々 左上)や赤(小玉 中央右)の花や実の表現は悩ましいところです。
結局、花や実を支える枝(?)などを効果的に添えることでしょうか。
全体としての立体感、大事なテーマです。
光源(やや左上手前)からの各部位に応じて、
彩度(鮮やかさ)や明度(明るさ)を変えることは当然のこととして、
そのほか自分なりには次のことに意を用いました。
一つは、個々の前後関係(手前か後ろか)をはっきりさせることです。
多くの素材で成り立っている場合の基本とも言えましょう。
当たり前のことですが、ついつい並列的、平板的になってしまうものです。
二つは、全体の塊の“周辺”の処理です。
多くは花などに付いている“葉っぱ”などが該当し、一見存在感が無いようにみえます。
しかしこの葉っぱ達の大きさや濃淡は、例えば、手前ははっきり大きく、奥は薄く小さくなど、
全体の立体感(遠近感)を醸し出すには欠かせないもので、
自分には貴重品だとすら思っています。
・・・てな構想で描きましたが、はてさて?であります。
後日、小玉先生から“赤い小玉”(何だかダブってしまいました)は
“ヒペリカム”の実だと教えていただきました。
私もヒマワリとアジサイしか分かりませんが、ヒマワリが「暑さに負けるなよ」と声をかけ、アジサイを始めその他のすべての花々が「そうだね」「うん、わかったよ」「負けるわけないだろ」等々色々な返事をしているように感じました。
それにしてもそれぞれ色具合と言い、形と言い、全般のバランスと言い見事に特徴を捉え描かれていると思います。
バックの上部の赤っぽいのが、花々を上手く引き立てていると思います。
露地ではアジサイが終わり、周囲の花は蓮、水連、ユリなど夏の装いに変わりつつあります。
作品は国内のみならず渡来の色彩豊かな花々をまとめ上げて華やかな世界を描いてくれました。
夫々の個性を認め存在させながら全体をまとめるのは大変な努力が必要なのではないでしょうか。
ボカシの技術を駆使して鮮やかな作品になっているものと感じました。