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意外な苦戦・種山
お彼岸の好天以来、強風の日が続き山行きは休止状態であったが、漸く3/27に高温無風に恵まれた。かねてより登り残しで気懸かりであった種山に向かう事にした。この山は地図上では標高も入っているが天狗山の南南東に位置して榛名山塊からは少し離れているので登山サイトでは余り取り上げられていなく、「群馬移動通信」が1999年に「可哀想な山」として一度紹介しているだけである。
先日、ベルエアカントリーでの清風会総会幹事会の帰りに、ベルエアから山に向かって林道を登り、「広域林道南榛名山線」に合流の後、東進して登山口だけは確認してあった。
箕郷の町を抜けて既に馴染みの県道126号を北進する。駒寄の先で林道の交差する四つ角がある。右折は林道東榛名山線で28号に通じているが、種山はここを左折して南線に入る。林道は完全に舗装されては居るが連日の強風の為か、所々周囲の雑木が道に垂れ下がっていたり落石もあるので慎重に進む。林道に入ってから約3㌔で右側に宗教団体の看板があり、そこは天狗山表登山口にもなっているが、更に2㌔進むといきなり林道の南側が開けて高崎・前橋の町並みを望める場所に来る。
ここには大きな幟があったはずであったが、風に吹き飛ばされたか?残骸が残っているだけであった。道幅は左に膨らんでいるのでここに駐車、山側の轍の跡が見える細い林道が何の標識も無いが登山道である。
林道は狭く荒れ道でとても普通車では走れない中登であり、四駆でもかなり厳しい登りである。種山からの垂れ下がり尾根を登って行くのであるが、直登ではなく、車両用の為か?大きく蛇行しているので、息切れする割には高度はあまり稼げない。途中でパラグライダーの団体が車で追い越していった。
頂上近くにパラグライダーの発着地点があるようである。30分も掛かって漸くパラグライダーの発着点に到着。既に彼らは準備に入っていたので発進の状況を見物した。グループの介添え役の人が登山好きらしく種山への道を詳しく教えてくれて下山は同じ道ではなく北西への縦走が面白いと薦めてくれた。
次々と飛び立つパラグライダーを見送ってから頂上を目指す。頂上といっても基地からは登りは殆どなく北西への尾根歩きの様に見えた。このヤセ尾根は人気無しの山の例に漏れず、踏み跡は見られるものの、殆ど藪漕ぎ状態で如何に人が入っていないかが推察された。両側から小枝が張り出し目を狙うので急遽老眼鏡をかけて進む。
短い足で何回も倒木を跨いだりして、ほぼ30分の間に大小のピークが三つほどあり、その度にそこが頂上かと思うとまだ先があると言う何時ものパターンが続いていい加減嫌になる。漸く広場のような場所に来ると三角点はあるが周囲はびっしりと雑木が密集して身動きも取れなく、とても頂上の雰囲気は無い。踏み跡は続くので数十㍍進むといきなり北西から南東方面に大きく開けた場所に着いた。開けていたのは、その下が檜の植林地帯のためであり、其処には待望のポールと種山の頂上標識があった。スタートしてから1時間3分。8ヶ目の山縣製頂上標識もつけて記念写真。
頂上は北面と東面は全く展望不能であったが、北北西に見える天狗山の巨躯は圧巻で、西方には浅間山を真中にした西上州の山々が春霞に霞んで見え、写真を撮ったりした暫く楽しんだ。
帰路は貰った情報の通り縦走する事にした。単独行の場合、駐車場所に戻るのが大変なので普通は余り縦走はしないで、来た道を下るのが普通であるが今日は時間も早いし気温も高くなっているので少々冒険をする事にした。頂上からの下りの踏み跡は天狗山方面の北北西に向いているので一寸嫌な予感はしたが兎に角、荒れ果てた急坂を尾根を踏み外さないように確かめながら下った。土の柔らかいところに大きな足跡が続いていたが、動物のものか?人間のものかはわからない。
しかし、こんな道ではどちらでも良いから何かが通った事に安心感を覚えるものである。よく、単独行で森閑とした山道が続くと熊でも猪でも何でもいいから動くものに会いたくなるのと同じ心境かもしれない。
踏み跡は植林地帯と雑木林の境を延々と続くがいつか南に方向転換しないと帰れないと判っていながら一向に南下の道に出会わない。方角は完全に天狗の方を向いているのが気懸かりであった。途中で、降りてきた種山が見えたが北西面なのではっきり方向違いを悟った。何とか南へと考えながら行くと、漸く一つの尾根と交錯する。右は登りで確実に天狗への南からの登山道に見えたので兎に角左の下りに踏み込む。しかし、その暫く先で篠竹の林にぶつかってしまった。最初は軽く払いながら進んだが、段々藪が濃くなり背丈を越える高さもあるので周囲が全く見えなくなり、進退極まった。
何時の間に近くにあった筈の檜林は影も形も見えない。それでもなんとか尾根らしき線を下っていく。引き返すか?と逡巡していたとき、遥か左下方に緑が見えた。杉か檜の植林地と確信できたので藪を斜めに進んで緑を目指す。植林地には必ず作業道があり、それは林道と連携されるので絶対抜けられるのである。漸く植林地に達して林間を適当に下ると間も無く林道に下りられた。頂上から58分。
降りたところには林道建設記念の大きな石碑や地元小学生の建てた山火事注意・環境保護の看板があり華やかな場所であったが、ここから駐車場へ戻るのに下りの林道で26分も掛かったので2㌔以上も西へ降りたことになる。帰りの車は燃料節約で箕郷の先までニュートラルにして滑ってきた。
写真は種山から見た天狗山。
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お彼岸の好天以来、強風の日が続き山行きは休止状態であったが、漸く3/27に高温無風に恵まれた。かねてより登り残しで気懸かりであった種山に向かう事にした。この山は地図上では標高も入っているが天狗山の南南東に位置して榛名山塊からは少し離れているので登山サイトでは余り取り上げられていなく、「群馬移動通信」が1999年に「可哀想な山」として一度紹介しているだけである。
先日、ベルエアカントリーでの清風会総会幹事会の帰りに、ベルエアから山に向かって林道を登り、「広域林道南榛名山線」に合流の後、東進して登山口だけは確認してあった。
箕郷の町を抜けて既に馴染みの県道126号を北進する。駒寄の先で林道の交差する四つ角がある。右折は林道東榛名山線で28号に通じているが、種山はここを左折して南線に入る。林道は完全に舗装されては居るが連日の強風の為か、所々周囲の雑木が道に垂れ下がっていたり落石もあるので慎重に進む。林道に入ってから約3㌔で右側に宗教団体の看板があり、そこは天狗山表登山口にもなっているが、更に2㌔進むといきなり林道の南側が開けて高崎・前橋の町並みを望める場所に来る。
ここには大きな幟があったはずであったが、風に吹き飛ばされたか?残骸が残っているだけであった。道幅は左に膨らんでいるのでここに駐車、山側の轍の跡が見える細い林道が何の標識も無いが登山道である。
林道は狭く荒れ道でとても普通車では走れない中登であり、四駆でもかなり厳しい登りである。種山からの垂れ下がり尾根を登って行くのであるが、直登ではなく、車両用の為か?大きく蛇行しているので、息切れする割には高度はあまり稼げない。途中でパラグライダーの団体が車で追い越していった。
頂上近くにパラグライダーの発着地点があるようである。30分も掛かって漸くパラグライダーの発着点に到着。既に彼らは準備に入っていたので発進の状況を見物した。グループの介添え役の人が登山好きらしく種山への道を詳しく教えてくれて下山は同じ道ではなく北西への縦走が面白いと薦めてくれた。
次々と飛び立つパラグライダーを見送ってから頂上を目指す。頂上といっても基地からは登りは殆どなく北西への尾根歩きの様に見えた。このヤセ尾根は人気無しの山の例に漏れず、踏み跡は見られるものの、殆ど藪漕ぎ状態で如何に人が入っていないかが推察された。両側から小枝が張り出し目を狙うので急遽老眼鏡をかけて進む。
短い足で何回も倒木を跨いだりして、ほぼ30分の間に大小のピークが三つほどあり、その度にそこが頂上かと思うとまだ先があると言う何時ものパターンが続いていい加減嫌になる。漸く広場のような場所に来ると三角点はあるが周囲はびっしりと雑木が密集して身動きも取れなく、とても頂上の雰囲気は無い。踏み跡は続くので数十㍍進むといきなり北西から南東方面に大きく開けた場所に着いた。開けていたのは、その下が檜の植林地帯のためであり、其処には待望のポールと種山の頂上標識があった。スタートしてから1時間3分。8ヶ目の山縣製頂上標識もつけて記念写真。
頂上は北面と東面は全く展望不能であったが、北北西に見える天狗山の巨躯は圧巻で、西方には浅間山を真中にした西上州の山々が春霞に霞んで見え、写真を撮ったりした暫く楽しんだ。
帰路は貰った情報の通り縦走する事にした。単独行の場合、駐車場所に戻るのが大変なので普通は余り縦走はしないで、来た道を下るのが普通であるが今日は時間も早いし気温も高くなっているので少々冒険をする事にした。頂上からの下りの踏み跡は天狗山方面の北北西に向いているので一寸嫌な予感はしたが兎に角、荒れ果てた急坂を尾根を踏み外さないように確かめながら下った。土の柔らかいところに大きな足跡が続いていたが、動物のものか?人間のものかはわからない。
しかし、こんな道ではどちらでも良いから何かが通った事に安心感を覚えるものである。よく、単独行で森閑とした山道が続くと熊でも猪でも何でもいいから動くものに会いたくなるのと同じ心境かもしれない。
踏み跡は植林地帯と雑木林の境を延々と続くがいつか南に方向転換しないと帰れないと判っていながら一向に南下の道に出会わない。方角は完全に天狗の方を向いているのが気懸かりであった。途中で、降りてきた種山が見えたが北西面なのではっきり方向違いを悟った。何とか南へと考えながら行くと、漸く一つの尾根と交錯する。右は登りで確実に天狗への南からの登山道に見えたので兎に角左の下りに踏み込む。しかし、その暫く先で篠竹の林にぶつかってしまった。最初は軽く払いながら進んだが、段々藪が濃くなり背丈を越える高さもあるので周囲が全く見えなくなり、進退極まった。
何時の間に近くにあった筈の檜林は影も形も見えない。それでもなんとか尾根らしき線を下っていく。引き返すか?と逡巡していたとき、遥か左下方に緑が見えた。杉か檜の植林地と確信できたので藪を斜めに進んで緑を目指す。植林地には必ず作業道があり、それは林道と連携されるので絶対抜けられるのである。漸く植林地に達して林間を適当に下ると間も無く林道に下りられた。頂上から58分。
降りたところには林道建設記念の大きな石碑や地元小学生の建てた山火事注意・環境保護の看板があり華やかな場所であったが、ここから駐車場へ戻るのに下りの林道で26分も掛かったので2㌔以上も西へ降りたことになる。帰りの車は燃料節約で箕郷の先までニュートラルにして滑ってきた。
写真は種山から見た天狗山。
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