汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

薔薇の血

2015年10月11日 | 妖艶の詩
仄暗いこの場所で 見つけたよ
両手に赤い薔薇を握り締めて 立ち尽くしてるあなたを
さあ今すぐに 始めようか
その涙を拭いてあげるから ねぇ 顔を上げてよ

この身体を縛るものは何だろう
食い込む度に あなたは冷や汗をかいて 苦しむ
ねぇ 何が欲しいの?
愛をねだる瞳は訴えかける
非情にも引き裂かれる 花弁から滴る血を飲み干す
あなたが憎いと

仄暗いこの場所で 見つけたものは
身体を縛られたあなただった
物言えぬその姿に 群がる魔の手
無数の枯れた薔薇できつく塞がれた口
それでも あなたの瞳は 愛をねだる

棘が身体に食い込む程に もがれて行く花弁
そこから滴る赤い血を飲ませてあげるから
ねぇ ずっと傍に居てよ
コメント

螺旋階段

2015年07月25日 | 妖艶の詩
鮮やかな 瞳の輝く姿
迷路に迷い込んだような
魅惑の踊る 螺旋階段を 降っていく

その姿を追って
どこまでも その誘惑に忠実になる

鮮やかなる 瞳は
あなたの導く 手に引かれて
迷路に迷い込んだように
その魅惑に取り憑かれる

取り憑かれた この心は
いとも簡単に その指に絡め取られて
どこまでも 誘惑に呑み込まれしまう
それは魅惑に踊る
螺旋階段に酔い痴れた
あなたの妖艶なる 後ろ姿

螺旋階段は どこまでも続く
悪夢のような 哄笑に包まれて
あなたの手が導く
夢の世界に 引き込まれて行く
コメント

甘い花々の蜜に溺れて

2015年07月07日 | 妖艶の詩
深い 深い 入り口まで 駆け巡る
淡い記憶を辿りながら
鮮やかな 香りを滲ませる 花園を探した

白薔薇の輝く 星空の下で
甘い花々の蜜に溺れて
あなたをきつく抱き締めた
溢れ出す 吐息に かすめる不安の色めき
この指先に もっと 触れて
ねえ 見つめ合う 度に 流れる
あなたの涙のその訳を 教えて

怖がらないで
絡め合う指先に 感じるの
もがく程に 絡まって行く糸に
身体が蕩けてしまう 恍惚の瞬間を

見つめて すべてが壊れてしまうまで
愛してる 怯える手を握って
二人だけの秘密を 交わし合いながら
流れてく 涙は 温かな体温に 溶けて行くの
コメント

苦しむあなたをずっと抱きしめていたい

2015年07月03日 | 妖艶の詩
泣き叫ぶ 月夜の誘いに 導かれて
身体を覆い尽くす 澱んだ哀情に 締め付けられ
その苦しむあなたの姿が 愛おしいから
この虚しいだけの 関係に しがみついている

成れの果ては あの赤い月のような
頽廃に穢れてしまった 瞳の流す涙

奪えない あなたの存在を
欲情する 身体から滲む 哀に絡め取りたい
そう願うこの唇は 蜜のように 潤しい
哀に絆されし この手で あなたに触れたいと
その冷たい身体を 引き寄せた

甘い言葉で 抱き締める
息が出来ないほどに 満ち溢れる 哀で
あなたの 口を塞いでいたい
この心が あなたを愛するほどに
交わす口づけは より深く絡まって 解けない

あなたの冷たい身体に絆されて
どこまでも深い闇に沈む
この澱んだ哀に呑み込まれて
そこから逃れられず
苦しむあなたを
ずっと 抱きしめて居たいから
コメント

きつく抱き締められて居たいから

2015年07月03日 | 妖艶の詩
不覚に迫る 闇夜の叫び
感覚が冴え渡る 月の引力に導かれ
あなたの元へと 堕ちていく 軌跡

身を潜めて どこまでも 這いずり回る
感染した身体は 蝕まれ
恍惚の瞬間へと 張り裂けていく

この瞳の欲情を ただ見つめて 舐め回す
澱んだ 哀を貪るように
涙を流し 悦びの果てに 消え去った

恍惚の瞬間は あなたとの口づけの故に
この想いに溶けて行く
強まる哀情と 甘い蜜に塗れ 絡み付く唇

歯を食いしばり 蝕まれる
細胞分裂が出来ないほどに
抱きしめて欲しい
醒めない夢の 限りない哀の揺らめきの中で
きつく抱きしめられて居たいから
コメント

哀に塗れるほどに欲情する

2015年06月29日 | 妖艶の詩
閉ざされたこの場所から 伸ばす手が
想い沈む 不覚なる刺激に 悶え苦しむ
行き場所を失くした 感情
苛まれて この手を握る力が 虚しく 抜けて行く

ただ傍に居たいのに 
水面から浮き上がる 波紋の渦が
首を絞めつけて 言葉を遮ってしまう
強張る身体が 研ぎ澄まされていく中で
徐々に あなたを想う感覚に支配されて行く
この想いが張り詰めたように 血が騒ぎ始める

あなたの手に覆い尽くされる
瞼の冷たき感触
肥大化する自意識の
肉体に宿る悪魔が 哄笑する
高く舞う 羽に 色めき立つ涙
この感情は さらなる 犠牲を求めて飛翔して行く
感染した 愛に 蝕まれて
あなたの鼓動を 貪り 哀に塗れるほどに
欲情して行く 身体が 我を見失う
コメント

光の中で息絶えるまで

2015年06月27日 | 妖艶の詩
胸元の薔薇 刺々しい肌の傷に 滴る吐息
わだかまりを抱え 記憶の隅に 隠れていた情景が
嗤う あなたの口元に 蘇る

一瞬の煌めきに ほとばしる 感情の綾を
辿る指が 悲しそうに 滑る
想い焦がれ あなたの肌に遺る 傷に 接吻する
張り詰めた感情が 鼓動を高め
鮮やかなる 光の中で 息絶えるまで

ずっとそばにいて欲しい
その眼の奥に輝く 虚しさは 何処までも深く
この身体の芯まで 食い込んで来る

さらなる奥地へ 行きたい
甘い香りに そそのかされて
あなたが微笑む その幻想の彼方まで
いつまでも揺蕩っていたい

終わらない瞬間に 酔い痴れ
裸のままの 薔薇が 散って行く その時まで

コメント

肉体への迷宮

2015年06月27日 | 妖艶の詩
弾ける言葉の 瑞々しい
滑らかな 口溶け
その唇に 燻る 感情は
視線の流れる方へと 堕ちてゆく

視線を交わし 身体を求めて
あなたの声に 陶酔した唇が
呼吸のリズムに重なり合う
愛蕩ける 暗黙の瞳に触れ
渇くこの身体が 悦びに満ちる程に
あなたは 寂しげに 微笑んで 涙を流した

その涙の 醸す 寂しさに
触れたくて この身を捧げたい
強く抱きしめる度に 感じるの
ねえ 愛を知る程に 離れて行く あなたの瞳は
もう 二度とは 感じられないの

あなたに溺れ くちづけ交わす その眼には
鮮やかなる死の匂いが 立ち込める

ねえ この身体が 溶けるまで
あなたの優しい声を聴かせて
渦巻く この心臓の高鳴りは
身体交わる最中の 吐息に呼応する 肉体への迷宮
コメント

薔薇の香りに揺らぐ愛

2015年06月13日 | 妖艶の詩
滑らかな くちづけ 交わす視線
甘い旋律 奏でる唇 瞳を伏せ 身を委ねる
あなたの姿で見えなくなる
この胸の高鳴りは 熱い眼差しに 燻る情愛
もう離さない 鮮やかに散る その瞬間まで
見つめていて 最期の時を彩る
あなたの瞳が 悲しそうに 微睡んでいるから

感じている 涙の流れる訳を
どこまでも深く その指が
身体の奥底に食い込んでくる
あなたを知った その瞬間
薔薇の香り揺らぐ その愛に 息を呑む
言葉の終わりに 塞ぐ接吻

酔い痴れて
あなたの声が 聴こえなくなるまで
いつまでも 一緒に居たい
誘うような香りが 身体の線に沿って 溢れ出す
求め合う度に 退け合う
甘い魅惑の その先へと続く 楽園への扉
行かないで 確かな愛を 感じて
醒めていく夢の 瞬間が来るのが 怖いから
コメント

あなたの死に顔

2015年06月02日 | 妖艶の詩
夜の闇に染められた 秘密 溢れ出す情動
甘い歌声は 孤独に満たされた 哀愁の旋律
ここはあなたと眠る 最果ての土地

終わりと始まりを繰り返す 愛に飢えた幻
艶やかなる契り 交わす程に 満たされぬ
思惑の渦にはまり 動けないままの 瞳が震えている

あなたとの秘密は 甘い薫りの立ち昇る 言葉の陰に
微笑み合う時が引き裂かれる最中
ただひたすら あなたからの苦痛を求め この身体は哀で焦がれた

抱き締めて この身を剥がす程に 愛おしい
その願いは 闇の中に棲む 幻想
照らす星が 限りなく 遠ざかっていく
この空白を潤す時間は
あなたとの秘密の中で 育まれていく

張り裂けそうな胸の高鳴り
いつまでも傍に居て
涙を流し 見つめる先には すでに息絶えた
薔薇の散った 紅い花弁をまとう
艶やかなる あなたの死に顔
コメント