汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

言葉にならない想い

2016年11月12日 | 愛の詩
もう少し この手を握って居て
あと少し この温もりに浸って居たいから

ねえ どこにも行かないで...
降り出した雨に打たれ 奪われる体温
もうこれ以上は 触れる事もままならない

どうして 触れていると感じるの?
不意の寂しさ 鮮やかな一瞬が駆け巡る 記憶の中で
めぐり逢ったあの時の 震えるその声を確かめようとしていた

不器用な微笑みが言葉にならず 空回る
伝えたい感情を 幾つもの夜を越えて 始まる朝のように
巡り巡り 判らなくなって とても苦しいから

ねえ こうして居られるのは きっと
その頰に伝う涙の本当の意味を知らないから
言葉が見つからないまま 深く傷ついて 何度も泣いて
いつまでも忘れない あの時の笑顔を噛み締めていた

もうこれ以上 嘘を吐いたままではいられない
その頰に伝う涙の 本当の意味を教えて?

すれ違う人々の波の中で 立ち尽くしている
泣いている事にも気づかれず 押し寄せる孤独に怯えながら
ひっそりと隠した感情を抱えて 必死に訴えかけていた

言葉にならない想い
もうこれ以上は 傷つけたくはないから
どこにも行かないで...
めぐり逢ったあの時の その声の意味を確かめようとしていた
ねえ その頰に伝う涙の意味を教えて?

もうこれ以上 嘘をついたままでは居られないから
人々の波の中を掻き分けて この想いを伝えようとした
それでも すれ違う人々の中で もうその姿は無かった
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夜空を駆ける流星

2016年09月18日 | 愛の詩
広い夜空を駆ける流星 零れた溜め息
ひとしきりの雨が上がった後の静寂
煌めく露に 花々がきらきらと揺れて 思い鎮む刻

夜が更けて 琥珀の月が昇り始める頃
あなたを抱き締めた

鮮やかな星空が 地平線を横切り 流れて行く
廻り始める運命の刻 その静寂に 煌めく星々の聲を聴いた

今 景色が廻り 運命の刻が動き始める
冷たい月光に照らされ あなたを見上げた
この広い景色の中で はぐれないように ずっとそばに居て

小さく灯火は揺れて その想いに寄り添う
ほんの少しの間だけでも良いから こうして居させて

その手をきつく握りしめて
あなたの わずかな温もりを確かめた
琥珀の月が昇り 唇は重なる
溢れる感情 拡がる蒼穹が 悠久の時へと誘うから

あと少しの時間で あの星空も消えてしまうのなら
せめて今だけ あなたの鼓動を感じさせて

いずれ あなたと居る この景色の中で 果ててしまう
その瞬間までは この生きている体温が 心地良いから
いつまでも こうして居たい

決して この手を見失わないように 抱き締めていて
もう二度と あの夜空には 流れない星があるから
これからもずっと交わし合って居たい
あなたへの願いが 此処にはあるから
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永遠の別れ

2016年09月16日 | 愛の詩
燦々と輝く光の中へと 墜ちて行く
大切な人を亡くした寂しさは 今も此処に ただ溢れていた

幽遠なる季節が廻る 傷を抱えたままの心
静寂と光が重なる 風がなびき 繰り返される 別れ
それはもう 触れる事の無い あなたの指先

もう二度と香る事の無い 包むような優しさ
この寂しさから逃げ出したくて その手を突き放した
困惑の色が あなたのその瞳にかすめる一瞬
行き場を失った手は 薄く 彼方に融けてしまった

燦々と揺れる光の中へと 堕ちて行く
あなたを亡くした寂しさは 今も何処かで 溢れているの?
傷を抱えたままの心 季節が廻る 幽遠なる刻を打ちながら

この虚しさから 目を背けたくて
困惑の涙が 空白をかすめる最中に 抱き締めていた

もう この手を離さないで
傷を抱えたままのあなたは もう此処には居ないから
静寂と光が重なる 一瞬 風がなびき
二度と あなたと巡り逢う事も無い 永遠の別れを知った

この寂しさから逃げ出したくて
その手を突き放してしまった

困惑の色が あなたのその瞳にかすめる あの瞬間を
いつまでも抱き締めていた
この虚しさから 目を背けたくて 逃げたくて
ただ あなたを抱き締めて居たかった

だからお願い もう二度と離さないで...

燦々と輝く光の中へと 堕ちて行く
静寂と光が重なる 一瞬 風がこの耳をかすめ
あなたと もう巡り逢う事も無い 永遠の別れを 今知った
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雨脚のリズム

2016年09月14日 | 愛の詩
歩いていた この路の上で そっと 繋いだ手
傷つけられて 降り出した雨に 打たれた頬が痛い
ずっとこのままで 巡った願いが あの空に返り咲くのなら
一体 この手は あなたに何を伝えられるのだろう

降りしきる雨に 交わす眼差しが滲む
吹き抜ける風に 刻む鼓動
そこでは雨脚のリズムだけが早る ような気がしたのに…

沈んで行く 身体が温もりを求めるように 深く
いずれこの手は あなたの元から はぐれてしまうの?
そう深い意識に語りかける姿が なんだか切なくて
ぎゅっと抱き締めてしまう
傷つけられて いずれ はぐれてしまう その瞬間までは

吹き抜ける風に 雨脚を早める
それは一時一時を刻む 鼓動のような… 気がした
そっと握り返した手は 確かに温かかったから
一体この眼は あなたの耳に 何を伝えられるだろう

あの時 雨脚のリズムだけが 早った そんな気がしていた…
そこに見失った感情が 何処かにあったのだろうか

それでも雨は止まず この心を 掻き乱してしまうから
ねえ さみしいよ…

ねえどうして?
あなたはあの時 一瞬 この手を握り返したのだろう
ねえ 教えて?
あなたとはそれでもはぐれてしまうから
もうこれ以上 二度と出逢う事も無い… そんな気がした

吹き抜ける風に 雨脚と共に刻む 鼓動
あの時 この手が見失ったあなたが
今でも あの路の何処かで泣いているのだろうか

そこでは雨脚のリズムだけがあった
ような気がしていたのに…
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あの場所で待ってるから

2016年06月17日 | 愛の詩
この場所で ずっと待っているから
ぼんやりと霞む 花園に包まれて 眠っていたの

あなたの甘い言葉が この身体に浸透して
響き渡るのが 恥ずかしくて 顔を赤らめてしまう

あなたがこの身体に触れると
光が弾けるように 声が洩れてしまう
この曖昧な心地の中で いつまでも果てていたい
だからずっとこのまま あなたのそばで 眠っていたかったの

それでも寂しさが押し寄せては
確かな温もりを感じたいと 傷を舐め合ってしまう

冷たくぼやける白い肌に 唇を擦り合わせて 墜ちて行く
溢れ出す声音 不意に 視界が優しく滲むような 恍惚に彩られて
いつの間にか 腕の中で 泣いていたの

この沁み渡る あなたの体温が とても心地が良いから
もっと見つめていて欲しいかった
花弁が風に舞い散るように 不安定に揺れ動く感情が怖いから
あなたのその腕で きつく抱き締めていて

あなたの吐息 それは 可憐な花が散って行くような心地
交わし合った秘密が 決して枯れてしまわないように
この身体を受け入れて欲しい

だから この感情が蕩けてしまうような証をちょうだい
ねえ もうこれ以上 あなたを傷つけたくないから
ああ もう二度と あなたの腕の中で傷つきたくはないから

あの場所で ずっと待ってるから
だからねえ ぼんやりと霞む 甘い花園に包まれて
いつまでもこの夢の中で 眠っていたい
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幽かに揺れる花々の香りに

2016年06月16日 | 愛の詩
幽かに揺れる 花々の甘い香り
渇いたこの世界の空白を埋める
あなたのその指の優しさに
すべてが包まれてしまいそう

悲しみを湛えたその眼差しを
どうか隠さないで

風に舞った 花びら
それは群青の宇宙に 儚く散って行く 悲しい定め
その優しき姿が 厚く湿った唇に重なり
どうやら醒めない永遠の夢へと
堕とされてしまったみたい

流れ落ちるあなたの甘い涙に 絆されて
感じ合う心の隅々にまで 絡まってしまった糸
それはもがけばもがく程に きつくもつれて
深く求め合ったまま 離れない

融け合う最中に 溢れる感情
その染み渡る群青の海に あなたの瞳が覗き
熱くなった身体の自由をさらに奪う

その深い宇宙を見つめる瞳は
いつまでも優しさに満ちていたから
ずっと幸せだった

まだ この温もりからは 醒めたくない
いずれ何もかもが 虚ろな夢の澱に墜えて行くのなら
どうして あなたを求めてしまったのだろう

消えかけた花々の甘い輝きに
どこまでも自惚れて居たいから
この星の輝く夜空の下で 抱き締めたままでいて

ねえ その指の奏でる 曖昧な感覚が心地良いから
ずっと触れていて欲しかった
いずれすべての時間が 終わってしまう
その瞬間までは

だんだんと時間の感覚が退化していく最中
色褪せて行く景色の渦中で 小さく泣いていた

この冷たい手を ずっと握り締めていて欲しかった
あなたと触れ合う 心地の良い穏やかな時間も
いずれ過ぎ去ってしまうのなら

流れる花びらの群れに包まれて
あの群青の宇宙へと 永遠に染み渡って行く
あなたの姿を ただ目で追っていた

やがて一人となり
吹き抜ける冷たい風に 身を屈めた

あの時間の果てに散って行く 宿命に
小さな花々の影は それでも輝いて
甘く切ない香りに包まれながら 命果ててしまう

だからその冷たい指で もっと触れて欲しかった
脳裏に浮かぶ あの時の温もり そして切なさが
この世界の空白を 優しい色彩に染めてくれるから

すべてが終焉の時を迎えて
一人 感情の海を彷徨っている
この眼に浮かぶ涙 その淡く色づく残像に
もう一度 触れたくて
あの群青の宇宙へと冷たく沈んで行く
あなたの身体を抱き締めた
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あなたへの手紙

2016年05月11日 | 愛の詩
過ぎ行く季節の流れが 不意に心を打つ
永すぎた触れ合いの瞬間 あなたはあれから何を思い返すのかな

微笑ましくふざけ合っていた あの刹那は
もう 振り返る想い出の中でしか 触れられない
ああ どうして時間は 移ろいながらも
あなたの居た この温もりだけを遺していくのだろう

この切ない気持ちには 何も無いから
震えるような愛情も すぐに壊れてしまいそうな優しさも
すべてはこの瞬間を共有し合う それだけで良かったのに

ああ どうして あの時 言葉を交わしてしまったのだろう
永遠のような和やかさ 会う度に 確かに見つめていた
あなたとの 偽りの無い日々に 幾度と無く
その手を握り返そうとしていた

この溢れる想いには 何も無い
本当に伝えたい気持ちは もう 交わし合う事も無いから
だから ねえ 今度こそ 伝えたい
あなた達のこれからの幸せを願う 悠久のさよならを

ああ このまま 時間が過ぎてくれれば
未熟なまま枯れてしまいそうな この願いも
輝かしく笑い合い過ごした あのひと時も また
いずれ この刹那の哀しい想い出と共にも 消えてしまうのかな

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幽かに揺れる花々の香り

2016年03月22日 | 愛の詩
幽かに揺れる 花々の甘い香り
世界の空白を埋める この指の寂しさは
鮮やかな微笑に包まれてしまう

苦しみを湛えたその眼差しを どうか隠さないで
風に舞った 赤い花びら
その優しき姿が 重く火照った唇に重なる瞬間
この世は瑞々しく 甘い涙に 絆されて行くから

心の隅々にまで絡まった糸が 身体の自由をきつく奪う
その深い新緑の季節を見つめる瞳

まだ この温もりから醒めたくはない
だからねえ 離さないでいて

消えかけた花々の輝きに 何処までも自惚れて居たいから
星の輝く夜空に 抱き締めて欲しい
その指の奏でる 曖昧な心地も いずれ終わってしまわないように
この冷たい手を握ったままで居て

色褪せて行く景色の渦中で 小さく泣いていた
過ぎ去ってしまう時間の刹那に この身が消えて行くのが恐くて
流れて行く花びらの群れを ただ目で追っていた
時の果てに散って行く 小さな花々の影
それは甘く切ない香りに包まれながら 命果ててしまう

その冷たい指で そっと触れて欲しい
流れる星が この世界の空白を 優しい色彩に染めてくれるから
冷たく沈んで行く その身体を抱き締めた
それでもいずれ その手が離れて行くのを ただこの眼が見ている
命散り行く花びらの群れを背に
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夕間暮れの刻が暮れて行く

2015年12月19日 | 愛の詩
懐かしさに包まれた 夕陽が注ぐ
川面は風に揺れている 畦道は遠く 陽の妖艶なる暖かさに連れられて
どこまでも沈んで行こうと 握り返した手は
冷ややかなる夕間暮れの微風に吹かれて そっと力が入る

仰ぎ見た蒼空は 幽遠なるその先を映しはしない
麗らかなる 黒色の背中が導いてくれた
もう戻れないあの時間は 掛け替えのない想い出と
握り返した手の冷たき感触に彩られている

鮮やかなる早雲は 風になびく 一抹の不安を写す鏡
艶やかな景色が 夕陽の優しき眼差しに揺れて
もう二度と振り返らない 背中をぼかしてしまう

何一つ変わらない 風景は まるであの頃に抱かれていた感覚のよう
懐かしい その笑顔が もう帰らないあの瞬間を 哀しく染めてしまうから
だからもう泣かないで
流れ行く川面に煌めく光が こんなにも淋しいものだとは思わなかった

幸せだったよ
あの時見せてくれた 涙に 架かったこの想いが こんなにも切なくて
不意に抱き締めていた 風に煽られ舞う枯葉が夕陽に輝いて
その明媚なる瞬間が とても愛らしく想えたから

蒼空が高く舞い上がる それでも時間は移ろい
あの時 傷つけ合った事が 切なくて塞ぎこんでしまった
この想いが 壊れてしまうのが怖くて 云えなかった感情は
未だにこの胸の裡にしまっているから

ねえ どうして こんなに時間が経つのが早いんだろう
あの時 何一つ云えなかった言葉が 今でも蟠ったままで居るから

夕間暮れの刻が徐々に暮れて 暖かな色彩が褪せていく中で
もう振り向く事もない あの瞬間を想い描く
それでも伝えたかった
そう願う 心から云えたい想いが この胸の裡に確かにあったから


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夢から醒めないように

2015年12月18日 | 愛の詩
星空の下で交わし合う 夢から醒めないように ずっと深く
絡めた指の間から溢れる優しさに 溺れてしまわないように
ねぇ そっとその指先で この唇を塞いで欲しい

幽かに燻る微熱に 心が奥底へと導かれて やがて絆されてしまったの
甘く囁く声に 身体が蕩けてしまいそうで 嬉しく恥じらってしまう
でもその優しき眼に包まれて 火照った身体が怖気付いてしまうから
この淡く色付く柔らかな視界から 重く瞳を閉ざした

寂れた現実に帰るのが怖いの だから もっと抱き締めていて
冷たい夜空に 流れる星が消えて 辺りは静まり返る
どうしようもない悲しみに暮れていた 在りし日の姿
けど今なら感じる 抱き締められた瞬間の確かな繋がりを

絡め合う指先に 逃れられない運命の陰 そして哀愁が薫る
そのきつく締め付けられるような 寂しさにもがく 胡乱なる瞳
ねえ このままずっと こうして居られるのかな

流れる星が夜空いっぱいに溢れては 儚く散って行く
それでも時間は流れて 確かなこの名残りをも失ってしまうのだろう
それなら ねえ 今のこの温もりさえも いつか消えてしまうのなら
どうして求め合ってしまったのだろう

だからこの手を包み込んで居て 心が溶けてしまう程に いつまでも
きつく絡み付いた この赤い糸は もう解けはしないから
どこまでも行きたい この胸の裡に 灯る淋しさに抱かれながら
ずっと眠っていたかったの

冷たい頬に触れて 流れる涙の線を辿った
そしてやがて知ってしまったの

ずっと抱き締めていて欲しい
その優しさでもっと見つめていて欲しかった
例え わずかな一時でも良いから
この安らぎを まだ壊したくはないから

色取り取りの流星が溢れる あの夜空は 今に満開の瞬間を迎える
いずれこの全てが壊れてしまうのなら それでも構わない
だけどせめて この夢心地の中では あなたに抱かれたままでいたいの
だからねえ もう二度と離さないで
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