汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

闇を行く魚

2012年05月23日 | 初期中期の詩

染み渡る 空間の水

薄明かりの中で 頭上に拡がる

水面を見つめた

心地の良い旋律がよぎる

 

蒼い水の中で 生命が芽吹く

気泡は底から生まれ 

何処までも上昇していく

 

薄明かりの中で 水は音を立てて流れ

哀しみは薄桃色に染まる さくら貝のように

 

瞳を伏せた あなたの鼓動を聴くために

水は流れ 静けさは満たされる

膨れ上がる底の 闇を行く 魚

瞳は伏せられた あなたの鼓動の音を聴きながら

何処までも深い蒼い哀愁を感じた

やがて水は満たされ この想いを描く

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