ただの文字が、意味を与えられた瞬間、紡がれし世界は胎動を始める 。
そのような言葉の発生を、あなたが持っておられる感受性で、どうか感じ取って欲しい。
そう、決して「理解」で、その生命の萌芽を摘んでしまわないように。
この作品に触れる事とは、あなたの感受性と、この紡がれし言葉とが感応する体験です。
あなたがこの作品と触れ合う事で得られるものは、まさしく言葉の世界と共鳴する歓びなのです。
しかし、ここに表現された世界に宿る言霊は、決して理解するものではない。
それは、言葉とあなたが「共鳴し合う」という事です。
そしてそのような現象は、表現されし生命の輝きを、より美しく彩るでしょう。
みやすけが描く言葉に、あなたの感受性が重なる時、
ここに想い描いた情景は、この既成の表現に収まらず、
さらにどこまでも、遥かにその次元を超えて行くものです。
言葉の感受性、それは空間や次元さえも超越して行く、不思議な力です。
しかし、このふれあいの最中に溢れ出す感情は、決して、具体的な形に出来なくても良い。
みやすけの言葉と、あなたの感受性とが呼応する、
ただその事実こそが、無数の出逢いを、そして世界を育んで行くのだと思っています。
筆者 みやすけ