汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

詩 そばに居たいのは

2018年10月01日 | 愛の詩



ねぇ いつもそばに居たいのは

この胸の中 流れる 感情に波を打つ
静寂 あと少しの 言葉が 出なくて
もどかしい 身体の線に流れるように
震える その唇に 不意の口づけを

後追いのように 溢れる 涙
この眼に映る あなたの竦む心が
想い描く未来への情景に 消えて

もう 二度と 触れ合えない時が来るから

ねぇ その瞳から 零れ落ちる涙に
影が重なり 沈んで行く あの運命へと
どうして? あなたと いつまでも
触れ合っていたいだけ なのに

ねぇ あなたへの想い 逸らす瞳
思わず 口を塞いで 恥ずかしかったから

この胸の裡を 弾む 感情 ただ揺られて
静寂を引き裂き 流れ込む
あなたのその涙を この手に見せてみて
論う 邪な気持ちなんて無いから さぁ

逸らす眼に 過ぎる不安の徴を
どうか忘れないで
そう あなたはもう二度と出逢う事の無い
永遠に この旅路を行く から

ねぇ あなたへの 言葉 見つからず
思わず 唇を塞いで 確かめた

もう これ以上 繰り返したりはしない
この道を行く あの先で待ってるから

竦む すくむ
論う あげつらう
コメント

エッセイ 豊かな世界へ

2018年10月01日 | 哲学



人は、いだって"生きてる"事を肯定する。
生きてるだけで素晴らしい! なんて事を言う。

でもよくよーく考えてみればね
人なんてものは死んでいる状態の方が
遥かに長いという事に気付かないだろうか?

この宇宙が誕生したのは、130億年前とかなんとか言われてるけど、
この130億年の沈黙を通して、やっとこの世に産声を上げた訳だ。
人は生きてる状態を豊かに語ろうとする。
が、人というのは、この"130億年の死んでいる" 状態だった時の方が
遥かに豊かな時間を過ごしていたのだ。

人は五感を通して、この世の仕組みを知ろうとする。
しかし、森羅万象の世界は、このたった"五感" によって
その総てを知り尽くす事は不可能なのだ。
この森羅万象の世界とは、五感以上の遥かな豊かさによって
絶えず交換と輪廻を繰り返しながら、
人間の知りうる以上の世界を生み出している。

たかが五感でしか計れないものの視点なんてのは
結局は、仮象の世界でしかない。
人はそれ以上の豊かな世界の彩りの中で、"生かされている"
自分の力で積み立てた功績なんてのは、単なる妄想である。
人というのは、五感の中で生きていると思っている内は、
この130億年に渡っての、かつて
"死んでいた" 時代の豊かな世界の彩りを知り得ないだろうから。。

かつて "死んでいた" 時代の方が、
より豊かな世界を感じていただろう。
リアルこそは、この世に生を受ける以前の方が優勢だった。

人は、"生きている" 状態を通して自分を肯定するが、
そのような肯定感は、刹那的なものの見方に過ぎない事に気づかされるだろう。
人は "死んでいた" 時代を通してこそ、自分を肯定できる。
やがて "死んでいる" 状態に還る時に想いを馳せながら、刹那的な時間を生きる。
これを想うと人は、この世でひたむきになれるような気がする。
コメント