消えかけた景色
懐かれたまま 沈んで行く
暗い森の中を彷徨って
その心 壊さないように そっと
この胸に包んで 暖める
優しき 刻の移ろいが
滑らかな 相槌を 誘い 心 解きほぐすから
震える 花々の麗しい声音が
未来への憧憬に 呼応するのなら
嘆かわしい 偽りを秘めた その手を
どうか 隠さないで
幽かに揺れた 輝き それは
想い出の中だけで花開く 寂しさのように
消えかけた景色
懐かれたまま 横たわって ずっと
この胸に抱いて 暖めてあげる
優しき刻の流れが
淋しき視線 滑らかな 心地に誘う
鮮やかな花びらの満ちる 揺籃に
手を添えて 暖めた
あの頃の感情は 未だ明かせぬ言の葉に
崩れないで どうか
微かに 感じた心 それは揺れる命の像
優しき 刻の流れが 包む
繋ぐ指 鮮やかな花々の夢に 懐かれて
心を閉ざした
揺れる花びらに 想い隠されし 群像
それは もう二度と 触れ合えない
涙を湛えた瞳 寄り掛かかる 虚しさのように
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