健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

加齢黄斑変性に抗HIV薬が有効か

2014-12-02 08:30:18 | 研究
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染による後天性免疫不全症候群(AIDS)の治療に広く使われている抗レトロウイルス薬の一種「NRTI(核酸系逆転写酵素阻害剤)」が、目の難病である「加齢黄斑変性」の治療にも応用できる可能性があるとする研究が、Scienceに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。加齢黄斑変性は、網膜の中心部にある黄斑という組織に老化による異常が生じ、悪化すれば失明することも。マウスを使った研究で、黄斑変性の症状悪化につながるたんぱく質の複合体「インフラマソーム」の働きをNRTIが阻害することが確認されたというもの。また、NRTIは肝炎や組織移植による合併症にも効果がある可能性も示唆しているそうです。このNRTIは非常に安価な薬剤で、今回の実験に使用した薬剤の中には数十年の臨床実績によって高い安全性が確認されているものもあるそうです。
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