健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

カロリーを燃焼させる

2014-12-06 08:30:46 | 研究
齧歯類では、植物由来の分子であるベルベリンが、褐色脂肪の活性を上昇させることによって、余分なカロリーの燃焼に役立つという報告が、Nature Communicationsに掲載されたそうです(natureasia.com)。褐色脂肪は、脂肪酸の代謝と熱産生により、エネルギー消費に積極的な役割を果たしています。ベルベリンという化合物は、薬草療法に用いられるさまざまな植物や中国伝統医学で一部用いられている植物に含まれているものだそうで、これまで抗糖尿病作用、コレステロール降下作用など、さまざまな代謝的効果のあることが明らかにされているそうです。研究では、遺伝的肥満マウスと高脂肪食を摂取するマウスにおいて、ベルベリンがエネルギー消費を増やし、体重の増加を抑え、低温耐性を改善し、褐色脂肪組織の活性を増強すること確認。ベルベリンのこうした作用が、熱産生によってカロリーを燃焼させる2種類の脂肪組織(褐色脂肪といわゆるベージュ脂肪)を活性化することによって生じることが明らかになったそうです。ただ、この機構がヒトにおいても働くかどうかは、今後の検証の結果を待たなければならないとも。
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